【ゼロから始める】大場所と小場所の釣り方の違いを理解する!【第30回】

シーバスフィッシングのエリアの分類方法に大場所小場所という分け方があります。

その文字から何となく自分なりにイメージする人が多いのではないでしょうか?

このページでは、大場所・小場所のそれぞれの特徴と、ビギナーにおすすめのポイント選びをご紹介します。

執筆者
ショーカラ(y-nax)
『釣り』の翻訳家
最近の釣りメディアでは、釣りに関する情報がメーカーのために中・上級者目線で発信されるようになりました。ナチュラルリリースでは、ビギナー目線で語られることが少なくなった「釣りに関する『キホンのキ』」をビギナー目線で発信しています。

大場所と小場所の区別

厳密な区別基準は存在しない

シーバスフィッシングでエリアを分類するときの大場所・小場所という言葉に、厳密な区別基準はありません。

この言葉を使う人の99%以上は、独自のイメージに基づいて言葉を使っています。

なので、まず前提として大場所と小場所を厳密に区別する必要はないということを押さえておきましょう。

一応の区別基準

それでも、説明するにあたっては、一応の区別基準があったほうが説明がしやすいのも事実です。

なので、このウェブサイトではだいたい下記のとおりに区別することとします。

大場所:対岸までの距離が100m以上
小場所:対岸までの距離が100m未満

大場所の具体例としては干潟・河口・大~中規模河川・汽水湖・沖堤防などです。

小場所の具体例としては都市型(小規模)河川・運河・港湾などです。

僕のイメージでもう少し説明すると、大場所とはだいたいこんな感じ↓です。

30gのメタルジグを普通のシーバスロッドでフルキャストしても対岸まで届かない場所

ざっとこんなイメージで捉えています。

ショーカラ
あくまで僕のイメージです

いずれにしても、けっこう大雑把な区別ということに変わりありません。

広さよりも重要なコト!

大場所と小場所の違いは、広さやシチュエーションの違いによって説明されることがほとんどです。

しかし、それ以上に重要なのが

目標物・目標スポット(狙うべき場所)までの距離

です。

見た目にはオープンエリアでも、ベイトが溜まる場所(目標スポット)が岸から近い、ということはよくある話です。

このようなポイントは、沖に海が広がっていたとしても、小場所と捉えることができます。

つまり、完全なオープンエリアでも、軽くキャストすれば目標スポットまで届いてしまうようなポイントであれば、小場所の釣りが当てはまる、ということです。

このように、広さやシチュエーション以上に、目標物・目標スポットなどの狙うべき場所までの距離というのがとても重要になります。

大場所(オープンエリア)での狙い方

まずは的を絞る

大場所でシーバスを狙うために最初にやるべきことは流れがある場所・ベイトの居る場所を探ることです。

いわゆるオープンエリアと呼ばれる場所は、目標物(目標スポット)がありません。

ショーカラ
つまり、「的がない」ということです

だからといって、むやみに沖に投げ続けていても、いつ釣れるかわかりません。

そこで、少しでも狙い場所を絞るために、流れの強い場所やベイトの溜まる場所を探すことから始めます。

的を絞った後はとにかく待つ

狙い場所を絞ったところで、そこにシーバスが居なければすぐには結果に現れません。

ショーカラ
そもそもシーバスが居るのかどうかもわかりません

ただ、流れがある場所やベイトの居る場所というのは、言い換えればシーバスが回遊してきそうな場所ということです。

そのため、すぐに結果が出なくても、シーバスが回遊してくるのを待たなければなりません。

このとき、単に同じことを繰り返すのではなく、レンジやスピードを変えながら待ちましょう。

大場所でシーバスを狙うときは狙う場所を絞って待つことが必要になります。

ショーカラ
ブッコミ釣りと同じ「待ちの釣り」です

小場所での狙い方

居るシーバスを狙う

小場所ではそこに居る(であろう)シーバスを狙うのが基本です。

典型的なのが、目標物(目標スポット)についている居着きシーバスを狙う場合です。

小場所にシーバスが居る場合には比較的早くシーバスから反応が得られます。

そのため、反応がなければ粘る必要はありません。

探して、見つけて、仕掛けて、食わせる

探しても見つからなければ移動する

目標物(目標スポット)をテンポよく探っていきましょう。

時には粘ることも必要

小場所では移動を繰り返しながらテンポよく探っていくのが鉄則です。

ただ、小場所であっても粘るべき場合が3パターンあります。

まず1つ目が、目標物がある場合です。

橋脚・明暗・排水の流入・人工構造物…など、シーバスがついている可能性の高い場所を狙う場合は、少し粘ってみる価値があります。

ルアーのスピードを変えたりアクションを変えたりすることで、今まで反応しなかったシーバスが反応することがあります。

2つ目が、シーバスからの反応があった場合です。

たとえば、捕食音が聞こえたり、シーバスの魚体が見えたり、アタリがあったり…といった場合です。

このような場合は、シーバスが射程範囲にいるのがわかっているので、粘ってみる価値があります。

そして3つ目が、経験上、粘っていればシーバスが回遊してくる可能性があることを知っている場合です。

小場所でシーバスを狙う場合、いま目の前にいる(であろう)個体を狙うのが基本です。

しかし、ポイントによっては、シーバスの出入りが頻繁にあることを経験上知っている、というケースもあります。

このような場合であれば、あえて移動する必要はなく、粘ってみるといいでしょう。

ビギナーにおすすめの狙い方

シーバスフィッシングを始めたばかりのビギナーにおすすめなのは小場所です。

オープンエリアのような大場所は、狙うべき的がないか、的があっても広すぎるため、ビギナーの場合は闇雲にキャストしてしまいがちです。

また、レンジやスピードを調整しながら探っていく作業は、そこそこ経験値が必要になります。

しかも、そもそも居るかどうかもわからない、いつ回遊してくるかもわからないシーバスを待ち続ける…

これは、なかなかの苦行です。

ショーカラ
常にいろんな作業をしながらブッコミ釣りをすることを想像してみてください
けっこう面倒くさいと思いませんか?
ショーカラ
大場所でシーバスを狙う場合、「的を絞る→丁寧に探りながら待つ」という部分に経験の差が出やすい狙い方になります

これに対して、小場所での狙い方はシンプルです。

シーバスが居ればすぐに反応してくれます。

反応があれば、あとは、仕掛けて食わせることに集中します。

反応がなければ移動します。

シーバスからの反応も、ポイントを見切るタイミングもわかりやすい小場所は、ビギナーにおすすめのエリアといえます。

釣り方の違いを理解して効率的にポイントを攻略する!

大場所と小場所ではシーバスの狙い方が大きく変わります。

大場所では、シーバスの存在が前提とならない(いつ回遊してくるかわからない)ので「待ちの釣り」になります。

レンジやスピードを細かく変えながら、ひたすらシーバスを待ちます。

これに対して、小場所ではシーバスからの反応が早いため、シーバスを探しても反応がなければ移動します。

ショーカラ
理由なく粘らないのが基本です

シーバスの反応があれば、仕掛けて食わせることに集中して、その1匹を狙います。

大場所と小場所での狙い方の違いを理解すれば、効率的にシーバスを狙うことができるようになります。

大場所と小場所で狙い方を変えて、効率的にポイントを攻略してみましょう。

関連記事