【ステップアップ】ポイントの見切り方がわからない!釣れないときはどのタイミングで見切る?【第6回】

ビギナーの頃にシーバスが釣れない一つの原因として

釣れないポイントでいつまでもルアーを投げ続ける

ということが挙げられます。

とはいえ、魚が居ないことが確実なわけでもないので、「もしかしたら…」を期待してルアーを投げ続ける心情は理解できます。

なので、ポイントを見切るタイミングというのはなかなか難しいものです。

このページでは、ポイントを見切るタイミングについてご紹介します。

効率的に魚に出会うにはポイントを見切るタイミングが重要

魚釣りというのは、魚が居ない場所で何時間釣りを続けたところで、魚が釣れるわけではありません。

特にルアーフィッシングの場合、エサ釣りのように待っていても魚は釣れません。

ショーカラ
出会い頭の一匹のようなうっかり釣れる魚もいますが…

ルアーフィッシングでは、アングラーの方から魚を探しにいく必要があります。

そこで、魚が釣れないときに、次のポイントへ魚を探しにいくためのポイントの見切りがとても重要になります。

ポイントの見切りに正解はない!

まずは大前提のお話から。

ポイントを見切るタイミングに正解はありません

日本全国津々浦々。釣り場は多様です。

もちろん、似たようなポイントというのは多数あるでしょう。

でも、干満差、水の濁度、ベイトの種類や量、etc…

釣り場というのはそれらの要素が複雑に絡み合って形成されています。

いくら似ているポイントでも、地域が違えばまったく別の釣り場です。

そのため、ポイントを見切るタイミングについて「これが正解!」という答えはありません。

それでもポイントを見切る目安を知りたい!

そうは言っても、ビギナーであれば

ビギナー
ポイントを見切る一応の方向性(考え方)を知りたい!

と思うでしょう。

そこで、ポイントを見切るタイミングを判断するためのファクターを大まかにご紹介すると…

・地形条件
・時間的条件
・ベイト条件

という感じになります。

この三つの観点から、ポイントを見切るタイミングを判断することになります。

地形条件

ポイントを見切る判断をするためにもっとも重要なファクターは地形条件です。

この地形条件は二つに分けて考えます。

一つは水深が浅いか深いかということです。

そして、もう一つは目標物の有無です。

水深が浅いか深いか

水深というのはポイントを見切るタイミングを判断することにおいて最重要項目です。

大きく分けると

・水深の浅い場所は見切りやすい
・水深の深い場所は見切る判断が難しい

ということです。

水深が1m未満のような浅い場所にいるシーバスは、基本的には「捕食するため」にそのエリアに入ってきます。

水深の浅いエリアにいるシーバスは、やる気満々です。

また、アングラーの立場からいえば、水深の浅いエリアは平面的にサーチすれば足ります。

レンジを刻む必要はありません。

つまり、水深の浅いエリアでは、シーバスにルアーを見つけてもらえれば、シーバスからの反応があることが多いです。

さらに、水深の浅いエリアは、そもそもシーバスのストック量が多くありません。

そこで、水深の浅いエリアは、反応がなければそのエリアにシーバスは居ないと割り切りやすいといえます。

反対に、水深が深くなればなるほど、アングラーは立体的にシーバスを探す必要があります。

また、シーバスも、必ずしも食い気が満々な個体ばかりではありません。

さらに、深いエリアは浅いエリアよりもシーバスのストック量も多い(キャパシティが広い)です。

そのため、水深の深いエリアは、場合によっては粘ったほうが良い、ということもあります。

水深が深くなればなるほど、ポイントを見切る判断は難しくなります。

目標物があるかないか

地形条件の中で水深の次に重要になるのが狙うべき目標物があるかないかということです。

・目標物がある場所は見切りやすい
・目標物のないオープンエリアは見切る判断が難しい

というのが一般的です。

目標物というのは、橋脚や明暗、垂直護岸など…。いわゆる「シーバスが居着きやすい場所」です。

このようなエリアでは、基本的にはそこに居るシーバスを狙う釣りになります。

シーバスからの反応がなければ、そこには居ないか、居たとしてもかなり警戒心が高いと考えることができます。

この場合には、ポイントを見切る判断をしやすくなります。

逆に、目標物のないオープンエリアでは、基本的には待ちの釣りになります。

そもそも目の前にシーバスがいるかどうかすら分からない状況です。

そんな状況でルアーを投げるので、釣れないときにポイントを見切るかどうか、判断が難しいエリアといえます。

地形条件は複合的に考える

地形条件である『水深』『目標物の有無』は複合的に考慮する必要があります。

これらの条件を組み合わせるとこんな感じ↓です。

もっとも見切りやすいのが水深が浅くて目標物のあるポイントです。

たとえば、水深の浅い明暗部・橋脚などです。

逆に、もっとも見切る判断が難しいのが水深の深いオープンエリアです。

レンジ・潮汐・ベイトなど、考えるべきファクターが多いエリアともいえます。

水深の浅いオープンエリアや、水深の深い目標物のあるエリアなどは、その他の条件を考慮して見切るタイミングを判断します。

時間的条件

時間的条件というのは、大雑把にいえばデイゲームナイトゲームか、という判断基準です。

たとえば水深の浅いオープンエリア。

水深の浅いエリアは、そこにシーバスが居ればやる気のある個体の可能性は高いです。

でも、水深が浅いと、そもそもそのエリアにおけるシーバスのストック量が少ないです。

そのため、反応がなければ早く見切ってもいいエリアといえます。

しかし、近くに常夜灯があって、ナイトゲームになると小魚がそのエリア周辺に集まってくる、というような条件があれば話は別です。

そのようなポイントは、夜になるとシーバスの出入りが多いポイントになるかもしれません。

そうであるならば、ナイトゲームの場合、現にシーバスの反応がないからといって見切るのは拙速といえるでしょう。

反対に、常夜灯がなく、夜はただの垂直護岸だけど、日中になると垂直護岸の足元が日影になって明暗ができるという場合。

このようなポイントでは、夜よりも日中の方が粘る価値がある場合もあるでしょう。

ポイントによっては、時間帯で状況が一変する場所もあるので、時間帯というのはポイントを見切るか粘るかの判断にとって重要な条件になります。

ベイト条件

ベイトの有無・量は超重要ファクター

ベイト条件とは、ベイトの有無ベイトの量という観点からみた判断基準です。

水深の浅いオープンエリアは、シーバスのストック量は少ないです。

でも、ベイトが多ければシーバスの出入りの頻度が高い場合もあるでしょう。

そうすると、浅いエリアだからといって直ちに見切るのは早計といえます。

ベイトの有無や量というのは、ポイントを見切るかどうかの判断をするために重要なファクターです。

「ベイトが居ない」という判断は実は難しい

ところで、ビギナーの中には

ビギナー
ベイトが居るかどうかって、一番重要じゃないの?

という疑問があるかもしれません。

確かに、ベイトの有無や量は最重要ファクターといえます。

でも、問題は「ベイトが居ない」という判断がとても難しいという点にあります。

どういうことかといえば…

通常、ベイトの存在は、ベイトが目視で確認できたり、跳ねる音が聞こえたり、波紋が見えたり、ルアーに触れたり引っ掛かったり…という情報から判断できます。

じゃあ、「ベイトが居ない」という判断はどうすればいいのか?

上記のようなベイトの情報がまったくなければ、ベイトは居ないのか…?

必ずしもそうではありません。

アングラーには水の中がすべて見えているわけではありません

むしろ、目や耳を通して得られる情報というのはとても断片的なものです。

たとえば、ボトムのハゼを捕食しているときは代表的なケースです。ベイトは居るのに、ベイトの気配はありません。

なので、ベイトの存在というのはポイントを見切るかどうか判断するうえでとても重要なファクターですが、地形条件や時間的条件と合わせて複合的に考慮した方がいいでしょう。

ショーカラ
ベイトに関する情報が得られれば「ベイトは居る」と決めつけてもいい
ショーカラ
でも、ベイトに関する情報が得られないからといって「ベイトは居ない」と決めつけない方がいい、ということです

自分なりのタイミングを構築する

結局、ポイントを見切る判断は難しい

こうしてみると、ポイントを見切るタイミングというのはとても難しいことがわかります。

本当に見切りやすいのは水深の浅いポイントで目標物を狙った釣りをする場合くらいでしょう。

それ以外のポイントで釣りをする場合、ポイントを見切るタイミングというのはほとんどの場合が状況次第といえます。

慣れや経験が必要ということもできるでしょう。

自分なりの「見切るタイミング」を構築する

結局のところ、ポイントを見切るタイミングというのは自分で構築しなければならない場合が多いです。

僕の場合は(決まりはありませんが)初場所で釣りをするときはこんな感じ↓です。

・バイブレーションを3~5投ほどキャスト
・浅ければルアーを変えて~20投以内
・深ければそのままバイブレーションで~20投以内
・ノーヒントなら移動

だいたい、一か所で20分くらいでしょうか。

重要なのはバイブレーションからキャストするということです。

バイブレーションは平面的にも立体的にも広くサーチできるので、情報収集のためにはとても優れたルアーです。

まずはバイブレーションを使って水深と水中の情報を収集します。

なんやかんや20投くらいやってみて、潮の変化点もわからない、特に狙うような場所もない、ベイトの気配もない…という状況(=ノーヒント)であれば、サクッと移動します。

ショーカラ
もちろん、よく分かっている場所であればこんな釣りのスタイルではありません

ポイントを見切って効率的にシーバスにアプローチしよう!

ポイントを見切るタイミングというのは、効率的に魚に近づくためにはとても重要です。

その反面、ポイントを見切る判断というのはとても難しいものです。

一つのポイントで粘り続けて釣れなければ

ビギナー
移動していたら釣れたかもしれない…

と悔やむことになります。

逆に、ポイント移動しても釣れなければ

ビギナー
実績のあるポイントで粘った方が釣れたかもしれない…

と悔やむことになります。

ショーカラ
どちらにしても、釣れなければ悔やむことになりますが笑

ポイントを見切るタイミングは、魚の活性やストック量という観点から、一応の類型化は可能です。

しかし、ほとんどの場合は状況次第といえるでしょう。

とりあえずシーバスが釣れないときは、積極的にポイントを見切って魚を探してみましょう。

慣れてくると自分なりの判断とタイミングが構築できるようになります。

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