【ゼロから始める】釣りに正解はない!答えを決めつけなければ釣りはもっと簡単になる!!【第16回】

釣りは自然が相手のレジャーです。

どれだけ人間目線で考えたところで、どんなアプローチ方法が正解か?ということを1つに絞ることはできません。

仮に魚が釣れれば、そのアプローチ方法は、いくつかある答えのうちの一つ…という可能性は十分にありえます。

ただ、それがすべてではないかもしれません。

もっと簡単に釣れるアプローチ方法があったかもしれません。

あるいは、何をやっても釣れる状況だったということもありえます。

自然の状況というのは(極論をいえば)時間の経過とともに常に流れています。

「似ている状況」はありえても「同じ状況」ということはありえません。

時間は常に流れているし、自然も常に変化しています。

話は少し逸れますが…

最近SNS上で、なかやまきんに君の「筋肉間違い探し」がトレンドになりました。

筋肉間違い探し!!
2枚の写真の違いはどこでしょう?
正解は…
「全て違う」です。
時間は常に動いています。
二度と来ないこの瞬間を大切にしたい、そして楽しみたい。
パワー
なかやまきんに君

なにげない振りから、突然に話が事物の真理に及んだので、SNSがいい意味でざわつきました。

フォロワー
確かにそのとおりだわ。筋肉全然関係ないのもいい笑

などおおむね高評価。

話を戻します。

シーバスが短時間で複数匹釣れたとしても、シーバスが釣れた状況がすべて同じとは限りません。

潮は常に変化しているし、日照の強さだって人間の目には同じに見えても、シーバスにとって同じとはいえないかもしれません。

魚から見たらどうなのかわからないけど、釣れた状況を釣り人の少ない語彙力で表現すると

アングラー
〇〇で釣れた

ということ。

この「〇〇で釣れた」とか「〇〇だと反応がいい」とか「この時期は〇〇」みたいに、さも「〇〇が正解」というメソッドやパターンが独り歩きしているのが釣り業界です。

でも、そういうふうに答えを決めつけてしまうと、かえって釣りの幅を狭めてしまって、シーバスフィッシングがどんどん難しい釣りへと変わっていってしまうことがあります。

このページでは、釣りの幅を狭めることなく自然を通して釣りを楽しむための処世術をご紹介します。

「正解」を求めると釣りは難しくなる!!

釣りに「正解」はない

僕は、釣り自体は父親から教わりましたが、ルアーフィッシングに関しては「師匠」と呼べるような人からイロハを学びました。

その師匠の口グセが

師匠
釣りに正解はない

ということでした。

とにかくその師匠は、野武士のような人で(笑)、「エサじゃない、ルアーでシーバスを釣る」ということを徹底して教えてくれました。

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その師匠はアウトドア全般が趣味の人で、自然との向き合い方も徹底していました。

その師匠がいうには

師匠
自然は常に変化しているから、「同じ状況」ということはありえない
師匠
だから、釣れた理由・釣れなかった原因を「同じ状況」で比較することができない以上、どれだけそれっぽい理由を並べても、その「答え」らしきものは一つの可能性にすぎない

と教えられました。

どういうことかといえば…

たとえば、サイレントアサシンのボラカラーを投げてたけど全然釣れなくて、赤金カラーに変えた途端に連続でシーバスが釣れたとします。

今度は、またボラカラーに戻したけど、結局シーバスは釣れなかった。

こういう状況のときに「この日は赤金カラーが当たりカラーだった」と考えても良いのかどうなのか…

同じ人が同じ場所で同時にボラカラーと赤金カラーを投げてみたけど赤金カラーにしか反応がない…ということであれば、「この日は赤金カラーが当たりカラーだった」といえるかもしれません。

でも、同じ人が同時に2個のルアーを試すことはできません。

なので、赤金カラーが当たりカラーだったかもしれないし、赤金カラーに変えたときにたまたまシーバスの回遊のタイミングが一致したかもしれない。

すべてが可能性の一つであり、アングラー側で「これが正解!」といえないのが釣りの難しさであり、釣りの面白さでもあります。

「状況」が違うことを理解する

自分では「同じ状況」で釣りをしていると思っていても、実際にはシーバスから見れば「全然違う状況」ということもありえます。

たとえば、同行者と隣同士で並んで一緒に釣りをしていたとします。

でも、同行者と同じ立ち位置でないのであれば「同じ状況」ということはできません。

隣同士で並んで釣りをしたところで、自分のルアーとお隣さんのルアーでは、シーバスから見えるルアーの角度が違います。

僕のルアーを真後ろから追尾しているシーバスがいたとすると、同じ瞬間、そのシーバスが同行者のルアーを見たときは、斜め後45°くらいの角度から見ている感じになります。

同時に2個の引くことができれば、2個のルアーを同時に真後ろから見ることができますが、ルアーを見る角度が違えば、同じルアーを使っていてもシーバスは同じカラーとしては認識していないかもしれません。

そうすると、お隣さん同士で同じルアーを使っていても、シーバスから見えるルアーの角度が変われば、それはもはや「違う状況」ということになります。

常に変化する自然の中で「同じ状況」で比較することができない以上、釣れた理由や釣れなかった原因を人間が考えるのにも限界があります。

「正解」を決めつけない

釣れた理由や釣れなかった原因を考えること自体、悪いことではまったくありません。

むしろ、そういうことを後から「ああでもない、こうでもない」と考えることもルアーフィッシングの面白さといえます。

大切なのは、可能性の一つにすぎない選択肢を「正解」とか「答え」として決めつけてしまわないことです。

「〇〇という状況には赤金カラーが効くかもしれない」ということをあくまで可能性の一つとして考える場合、それは自分の引き出しの一つとして今後にも活きてきます。

でも、「〇〇という状況には赤金カラーが有効」という「答え」にしてしまうと、かえってその考え方が壁(障害)になって、別の選択肢が生まれにくくなってしまいます。

典型的なのが、バチパターンの時期。

シーバスフィッシングにはバチパターンと呼ばれる、細身のシンキングペンシルを流れに乗せて流すという独特のアプローチ方法が確立されています。

ショーカラ
バチとは、ゴカイやイソメのことです

このバチと呼ばれるゴカイ類がメインベイトのシーズンになると、細身のシンキングペンシルばかりをタックルボックスに入れている極端なアングラーをたまにお見かけします。

でも、実際に釣り場に立つと、シンキングペンシルを流しているアングラーの近くで、ボリュームのあるミノーでシーバスが釣れた、なんてことは普通にあります。

ちなみに、これは過去の経験ですが…

シーバスが水面でポシュポシュとバチを捕食していたので、僕と師匠を含め、近くにいたアングラーの多くがいわゆるバチ系ルアーを流していました。

小さいセイゴがポツポツと誰かにヒットするという状況でした。

その横で、ビギナーぽい感じの高校生が、裂波120で一人だけ複数匹の良型のシーバスを釣って帰りました。

別に意図があって裂波を投げていたわけではないと思いますが、バチパターンの時期でも、もしかしたらその日は「波動の強い太めのミノー」が正解だったのかもしれません。

もちろん、これもあくまで可能性の一つです。

いずれにしても、「バチパターン=波動の弱い細身のミノーやシンキングペンシル」という枠を作って、その中で釣りを展開してしまうと、その人のアプローチの幅はそれ以上広がることはありません。

師匠
誰のことだ!?
ショーカラ
はい、私です

釣りに「正解」を求めると、かえって釣りの幅を狭めてしまうことがあるということを理解しておく必要があります。

あいまいな表現+偏見で釣りは難しくなる!

表現のあいまいさ、不明確さ、説明の際の言葉の足りなさも釣りを難しくする要因になっています。

これは一例ですが、長くシーバスフィッシングをしていると、このようなフレーズをよく耳にします。

シーバスは偏食傾向の強い魚だから、特定のベイトを捕食しているときは他のベイトに反応しない

バチパターンのときなんかによく聞くことがあります。

これが正解かどうか、ということではありません。僕自身、特にこれを疑っているわけでもありません。

問題なのは、こういったセオリーや定説が拡大解釈されたり独り歩きすることがあるということです。

たとえば、先の例でいうバチパターン。

バチパターンのときって、同じエリアで釣りをしている人みんなが、バチ系のルアーで表層を流すっていうアプローチをするんです。

このアプローチ方法は別に問題ないのですが、問題なのは、こういう「〇〇パターン」のときって、ほかのアプローチ方法を全然試さないってこと。

バチパターンであればバチ系ルアーをローテーションするだけで、ペンシルで表層をドッグウォークさせてみたり、バイブレーションで早巻きしてみたり、ビッグベイトを投げてみたり…っていうアプローチを全然試さなくなる。

これは、釣りの幅を狭めて釣りを難しくする要因になります。

実は、上のビギナーぽい高校生が裂波120で釣った話は、その続きがあります。

高校生が裂波120で次々とシーバスを釣っていくので、それを見ていた師匠がおもむろにマールアミーゴ(バイブレーション)を投げ始めました。

僕は

ショーカラ
バチパターンなのにそんなに沈めてて大丈夫ですか?

と聞くと、師匠は、

師匠
どっちにしろ、シンペンでも釣れんしな

というので、僕は

ショーカラ
でも、バチパターンですよね?

と再度聞き返すと、師匠は

師匠
だからバチパターンじゃないやつを狙うことにしたんだよ(笑

と笑いながら説明していました。

その会話からほどなく、師匠が70cmクラスのシーバスを2本ほど釣りました。

そのうちの1匹が吐き出したのは、サッパやボラみたいな形の15cmほどの小魚でした。

このとき「釣りの幅」とか「釣りの引き出し」というのを実感しました。

あとで師匠と話をしたところ、師匠はこういうこと↓を僕に言いたかったようです。

師匠
「シーバスは偏食」って話は聞くけど、「同じエリアにいるシーバスはみんな同じベイトを食ってる」なんて話は聞いたことないでしょ?
師匠
だから、バチパターンのときでも(確かにバチを偏食するやつもいるだろうけど)、そもそもバチを食ってないやつがいたって全然おかしくないからね
師匠
「シーバスは偏食傾向の魚」っていう定説に、勝手に「目の前にいるシーバスはみんな同じベイトを食ってる」っていう偏見を差し挟むから、釣りが難しくなるんだと思うよ
師匠
プロは「バチ系ルアーで釣って!」みたいな企画上の縛りがあるかもしれないけど、俺らはプロじゃないんだから、何が正解かは釣り人が決めるんじゃなくて魚に聞けばいいんよ

シーバスフィッシングにおいてはセオリーやパターン化されたメソッドというのがたくさんあります。

そのどれもが、さまざまなシチュエーションに幅広く対応できるように抽象的な表現で語られることが多いです。

でも、その抽象的な表現で語られるパターンやメソッドに独自の偏見を差し挟むことで、そのパターンやメソッドを使うシチュエーションというのが一気に狭まってしまうことがあります。

あるい、そのシチュエーションでは、そのパターンやメソッドでしかアプローチをしないってこともあります。

バチパターンではほぼバチ系ルアーだけを投げる…みたいに。

パターンやメソッドに独自の偏見を加えることで釣りは一気に難しくなります。

無意識的な「〇〇縛り」

多くのアングラーが釣りの幅を狭めてしまう原因としてメディアに出演しているプロアングラーの影響があります。

プロアングラーの中には

某プロ
ベイトが〇〇のときは△△カラーが効く!

とか

某プロ
〇〇パターンのときはとにかくゆっくり巻く

という感じで、「答え」らしき独自の見解を断定的に語るアングラーがおられます。

これはこれで、そのプロアングラーがそのときの経験に基づいて語っているので、そのときの「答え」としては正しいんだと思います。

でも、日本全国どこの釣り場でどんな状況でどんな時であっても「ベイトが〇〇なら△△カラーが効く」かどうか。

それはわかりません。

△△が効くときがあるかもしれないし、△△とは正反対のカラーに好反応なときもあるかもしれない。

情報を発信するプロアングラーからすれば、「△△が効くかもしれない」とあいまいなニュアンスで語るよりも、「△△が効く」とか「△△が効くこともある」という感じで一定の方向性を定めた方が説得力が増すという大人の事情があります。

だからといって、そのプロアングラーが、ベイトが〇〇のときに△△のカラーのルアーばかり投げているか、といえば、まったくそんなことはない(はず)です。

結果を残さないといけないプロだからこそ、「魚を釣る」という究極の目標を最優先に、いろいろなアプローチ方法を試しているはずです。

それとは反対に、場合によっては「〇〇縛り」のような企画もあるそうです。

ディレクター
バチパターンの魚を狙ってください

みたいな。

そうすると、どれだけ難しくてもプロアングラーであれば「〇〇縛り」で釣りをせざるを得ません。

こういう釣行の様子を一般アングラーがメディアで見たときに

アングラー
ベイトが〇〇のときは△△カラーで狙うのか…

とか

アングラー
バチパターンのときにはバチパターンの釣りを展開すればいいのか

という形で、知らず知らずのうちに自分自身の釣りのスタイルまで「〇〇縛り」をするようになってしまいます。

一般アングラーの心得

一般アングラーにとってはプロの発信する情報というのはとても有益です。

何十時間、何百時間かけて導き出した一つの可能性を1時間の釣り番組や10分程度の動画配信サービスの中で語ってくれるので、これほど効率的なことはありません。

しかし、それと同時に、情報の受け手の側として常に意識しておかなければならないのが

あなたにとってそれが正解とは限らない

ということです。

自然は常に変化しているので、「同じ状況」ということはありえません。

釣れた理由や釣れなかった原因を「同じ状況」で比較することができない以上、どれだけそれっぽい理由をつけても、そのパターンやメソッドは釣れた可能性の一つにすぎません。

釣れたパターンやメソッドが自分の釣り場でハマることもあれば、まったくといっていいほど無反応ということもありえます。

すべては釣れる可能性の一つにすぎないということです。

プロアングラーが語ってくれるメソッドなどは「釣りの引き出し」の一つにすぎません。

それで釣れなければ、その引き出しはそっと閉じてください。

そして、別のアプローチ方法を試す。

当たり前の話に聞こえますが、プロが導いた一つの可能性を「答え」だと勘違いして、その「答え」らしきアプローチ方法で無意識のうちに「〇〇縛り」をしてしまうビギナーは、実はとても多いです。

バチパターンの時期にタックルボックスの中の7割ぐらいがバチ系のルアーで埋まっているビギナーも少なくありません。

あえて「バチパターンの釣り方で釣ってみたい!」というのであれば別ですが、そうでない限りは「バチ縛り」にならないようにしましょう(笑)

釣りに正解はない!答えを決めなければ釣りの幅はもっと広がる!!

パターンフィッシングやメソッドというのは、釣りを効率化するためにとても有益なアプローチ方法です。

この記事でもご紹介しましたが、ビギナーの頃には、パターンフィッシングやメソッドというアプローチ方法は積極的に取り入れた方が一定の方向性をもって釣りをすることができます。

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それと同時に、常に意識しておかなければならないのが、そのパターンやメソッドが当てはまらない場合はいくらでもあるということです。

実際のところ、当てはまることの方が少ないってアングラーもいるはずです。

釣りのシチュエーションが変われば、状況が似ているだけでパターンの当てはまる状況とは「全然違う状況」かもしれません。

自然は常に変化しているので、「同じ状況」ということはありえません。

その変化し続ける状況の中でもっともマッチしたアプローチ方法を探していくことこそがシーバスフィッシングの楽しみということもできます。

その日、その時、その場所で釣りをしていたプロアングラーにとっての正解が、別の日に別の場所で釣りをする一般アングラーにとっても正解といえるかどうか…わかりません。

プロアングラーに釣りの「答え」を求めるのではなく、パターンやメソッドを常に「可能性の1つ」として自分の引き出しにしまっておくと、それは自分の釣りの幅を広げてくれる武器になってくれることでしょう。

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