
釣り初心者が最初にぶつかる壁。それが「リール選び」です。
釣具店やネットを見ると、番手・ギア比・価格・ブランドなど…
とにかく選択肢が多すぎる!
結局どれを選べばいいかわからなくなる——。
この心理状態は「ジャムの法則」と呼ばれています
リール選びもまさにジャムの法則
このページでは、シーバスフィッシング初心者の「迷わず失敗しないリール選び」のために、あえて選択肢を極限まで絞り込む新基準をご紹介します。
「実用性」と「バランス」を重視し、どんな人が読んでも最初の1台がスッと決まるように努めます。

最近の釣りメディアでは、釣りに関する情報がメーカーのために中・上級者目線で発信されるようになりました。ナチュラルリリースでは、ビギナー目線で語られることが少なくなった「釣りに関する『キホンのキ』」をビギナー目線で発信しています。
FAQ(よくある質問)

このクラスがシーバス釣りの「標準番手」であり、重さ・糸巻き量・サイズ感のバランスが最も優れています。
ただし、使用するロッドが9.6ft以上と長い場合は、4000またはLT4000-Cを選びましょう。
リールが軽すぎると竿先が下がってバランスが崩れ、結果的にキャスト時の疲労が増します。
最近のリールはベアリングやギアの精度が飛躍的に向上しており、6.2(ハイギア)でも巻きの重さはほとんど気になりません。
初心者のうちは手元で感じ取れる情報量が多いほうがいいので、巻き抵抗を感じやすいハイギア(5.8〜6.2)が最もおすすめです。
もちろん、ドラグ性能がいい方が有利です。
ただ、シーバスフィッシング初心者の場合、ラインの太さ選びのほうが圧倒的に重要です。
中級者以上であれば、PE0.8号など細いラインを使っても、ドラグを駆使してラインブレイクを回避することができるかもしれません。しかし、初心者の場合、根ズレや瞬間的なテンションで切られることが多くなります。
それよりも、PE1.0〜1.2号+リーダー20〜25lbを組み合わせておけば、多少ドラグが滑らなくてもラインの太さがライン切れを防いでくれます。
つまり、ドラグ性能は高い越したことはないですが、「それを活かせるライン設計とドラグ設定」が伴わなければ意味がないのです。
ドラグ性能を重視する前に、まずはラインセッティングを整えることが大切です。
ダイワ:フリームス or レガリス
シマノ:ミラベル or ナスキー
どれも耐久性・巻き心地・価格のバランスが取れており、価格帯は1万円前後。
特にミラベルとレガリスは軽量設計で、長時間の釣行でも疲れにくく、初心者の1台目に最適。
失敗から学ぶ!ビギナーが陥りやすいリール選びの罠
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トラップ① 番手の選択ミス
「大は小を兼ねる」というノリで「4000番の方がパワーがあるし、安心だろう」と思って買ったら、リールの存在感が大きくて気になってしまうことがあります。
逆に「軽さ重視」で2500番を選ぶと、ラインキャパに不安が残ります。
こうした失敗を避けるためには…ダイワならLT3000-C、シマノならC3000を選ぶのが最も確実です。
LT3000-C(ダイワ)/C3000(シマノ)
ただし、ロッドの長さが9.6ft以上の長尺になってくると、ロッドとリールのバランスから考えてもLT4000-C(ダイワ)か4000(シマノ)を選びましょう。
LT4000-C(ダイワ)/4000(シマノ)
トラップ② ギア比の誤解
過去の情報をもとに「ハイギア=巻きが重い」と思い込み、ノーマルギアを選ぶ人もいます。
しかし、現在のリールは技術が進化しています。
ギア比6.2クラス(ハイギア)でも巻きは軽く、むしろルアー操作のテンポが良くなるというメリットがあります。
逆にノーマルギアを選ぶと、パワーがあるため、ちょっとした巻き抵抗(違和感)を感じ取るのが難しくなります。
初心者のうちは「巻きの軽さ」と「情報量」を両立できるハイギア(5.8〜6.2)がベストバランスです。
ハイギア(H/HG)or エクストラハイギア(XH/XG)
ギア比:5.8〜6.2のもの
ただ、エクストラハイギアになると巻き始めのモッサリ感が気になる人もいるでしょう。
なので、釣具店で一度は巻いてみて、ハイギアとエクストラハイギアのうち、ストレスなく巻くことができるギア比を選びましょう。
トラップ③ シャロースプールの落とし穴
「下巻きが不要で扱いやすい」という理由で選びがちなのがシャロースプール(浅溝スプール)です。
しかし、PE1.0〜1.5号を使うシーバス初心者にとっては、ラインキャパが足りないことがあります。
特に、初心者は細かいドラグ設定よりもラインの太さでラインブレイクを回避したほうが無難です。
しかし、スプールが浅いとPE1.5号が150mも巻けない場合があります。
ドラグ性能よりも「太めのラインで切れない安心感」のほうが大切なので、初心者はノーマルスプール一択です。
浅溝スプール(S表示のもの)は除外する
トラップ④ 高いのは正義!だけど…
高いリールは確かに性能が良く、初心者の腕をカバーしてくれます。
しかし、価格差ほどの性能差を体感できるか? というと、それは別の問題です。
たとえばパソコンの処理速度。
処理速度の理論値が今までよりも高速で、0.1秒も速く処理できるようになったとします。
では、その処理速度の差を体感することができるでしょうか?
これはかなり困難でしょう。
リールも同じです。
価格が2倍だからといって、初心者が「2倍の性能差」を感じ取れるか?といえば、そんなことはありません。
むしろ、初心者が選ぶべきは「トラブルが少なく、安心して扱える低コストの実用モデル」です。
ハイエンドモデルは確かに素晴らしいです。
しかし、最初の1台としてはオーバースペックになりがちです。
8,000~15,000円の価格帯のもの
実用性から考える!リール選びの新基準

まとめると、ビギナーが最初に選ぶべきリールの基準は次のとおりです。
項目 | 推奨基準 | 理由 |
番手 | LT3000-C(ダイワ)/ C3000(シマノ) | 軽さ(大きさ)とラインキャパのバランスが最適 |
長尺ロッド使用者 | LT4000-C(ダイワ) / 4000(シマノ) | ロッドとのバランス重視 |
ギア比 | ハイギア(5.8~6.2) | 巻きの軽さと情報量の両立 |
スプール | ノーマルスプール | ~PE1.5号が充分に巻ける |
機種 | ミラベル ナスキー フリームス レガリス | 実用性・価格・耐久性のバランスが優秀 |
選択肢を狭めることが迷わないための近道になる!

初心者がリール選びで迷う最大の原因は、選択肢の多さです。
あれこれ比較しても、最終的には違いを理解しきれず、「なんとなく」で決めてしまいます。
しかし、本当に大切なのは「正しい基準を持つこと」です。
実用性から選択肢を絞ることで、確実に後悔のないリール選びができます。
最初の1台は、C3000(またはLT3000-C)+ハイギア+ノーマルスプール+実用クラス機種。
この条件をクリアすることを考えるだけで、シーバスフィッシングはスムーズにスタートできます。
そして何より、道具選びに悩む時間を「釣りを楽しむ時間」に変えていきましょう。