えっ!?こんなに違うの?ナイロンとフロロの耐摩耗性能!!

釣りをしているとなにかとよく比べられるナイロンフロロカーボンの2種類のライン。

『フロロの方が擦れに強い』と、とてもザックリといわれることがありますが、実際に『ナイロンとフロロの耐摩耗性はどこがどう違うの?』ってことが語られることはありません。

釣り人
フロロの方が擦り切れにくいってことだろ!

っておおざっぱに言ってしまえばそうなのですが(実際はそうとも言えないのですが…)、ナイロンとフロロカーボンの耐摩耗性に関する特性を理解していないと実はとんでもない結果になることも…!?

このページではナイロンとフロロの耐摩耗性の違いについてご紹介します。

耐摩耗性の違い

耐摩耗性とは

ラインの耐摩耗性(根ズレ耐性・スレ耐性)とは(おおざっぱにいえば)硬いものやザラザラしたものにラインを擦った時にどの程度耐えられるか?ということです。

ナイロンとフロロの耐摩耗性の違いについては過去の記事で稚拙な実験を試みました。

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結論からいえば

どちらのラインでもたいした違いはない

というのが僕の考えです。

実験結果と実釣行の違い

この実験では、ラインが切れるまでの回数を数えるためにラインの同じ箇所を何度も何度も往復させてペーパーで擦りました。

そして数十往復したところでラインが限界を迎えてプツッと擦り切れました。

ところで、実釣行においてライン(リーダー)の同じ箇所が何十往復も擦れることってそんなに多いですか?

通常、魚とのファイト中にラインの同じ箇所が何十往復も擦れることってほとんどありません。

というより、ほぼあり得ません。

また、魚とのファイト以外でラインが擦れていた場合には、気が付いた段階でその箇所を切るかリーダーを交換すれば済む話です。釣りの最中にラインの痛みをまったく気にしない人ってほとんどいないですよね。

実験結果自体もナイロンとフロロでほとんど違いはありませんでした。

まして、この実験は実釣行のシチュエーションとかけ離れた『スレ耐性(耐摩耗性)』だけに状況を絞って行なったもので、単なる数字にすぎないのです。

これらの事情を総合考慮すると、実釣行で根ズレによるブレイクを防止するために重要なポイントは一つだけです。

ラインの同じ箇所を何十回も擦らないこと

これだけ。

ラインの素材の違いよりもこっちの方が重要です。

どちらの素材のラインを使用するか…ということよりも、素材ごとの特性を理解したうえで正しく使用することが最も重要です。

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ナイロンとフロロの本質的な違い

擦れ方・切れ方が全然違う

数字だけを見ればナイロンとフロロの耐摩耗性にほとんど違いはありませんでした。

でもナイロンラインに関して少し気になったことがありました。

何回か実験を行っている中ですごく呆気なく切れてしまうことが何度かありました。

バーマックス磯の6回目と10回目、ソルトマックスの9回目です。

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この回の実験ではナイロンラインはあっけなく切れてしまいました。

原因は定かではありませんが理由の1つとして思い浮かぶこともあります。

それは

擦り切れ方の違い

です。

左がバーマックス磯  右がグランドマックス

ナイロンの切れ方

ナイロン表面がザラザラギチギチになって削れていくような擦れ方です。

ナイロンは最初の10往復くらいはサンドペーパーの上を滑るようにラインが進みます。

コーティングの影響です。

コーティングがすべて剥がれてしまったくらいからラインがザラザラに削れて痛々しい見た目になってきます。

そして、このザラザラの隙間(ラインが部分的に細くなっている箇所)にサンドペーパーの鋭利な部分が引っ掛かった感触があった瞬間、いとも簡単にラインが切れてしまいました。

ナイロンラインは、コーティングが剥がれてラインが傷つき、その傷口の隙間にサンドペーパーが引っ掛かってあっけなく切れたように感じました。

ナイロンはライン表面のコーティングが剥がれてしまったらラインが傷付きやすく、ラインの傷口に鋭利なものが引っ掛かると簡単に切れてしまいます。

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フロロの切れ方

フロロ繊維が少しずつ剥がれていくような削れ方をします。

フロロは最初の1往復目からサンドペーパーの上を滑るような感触はまったくありません。

最初の1往復目からサンドペーパーの擦れに耐えるような音とラインの進み方をします。

とにかくスゴイ音が鳴ります。

ショーカラ
例えるなら(アニメでよく見かける)バイオリンができない人がバイオリンを弾いたときの音みたいなイメージ

そしてスレに耐えながら少しずつ繊維が細く削れていきます。

擦れに耐えて耐えて繊維が細くなってくると前触れもなく突然プツッと切れてしまいます。

フロロが強い」と感じるところはナイロンのように傷口に引っ掛かって呆気なくプツッと切れることがないというところです。

フロロにはナイロンのような不安定さはありませんでした。

ただし、傷口への引っ掛かりさえなければナイロンの方が痛々しくなった後でも粘る印象です。
そのくらいフロロは前触れもなく突然切れました。

GT-R ULTRAの切れ方

ナイロンラインの「滑る」という特性を極限まで突き詰めたようなラインがGTRウルトラ耐摩耗ショックリーダーです。

この2つのラインは

最後の最後に切れる瞬間までサンドペーパーの上を滑る

感触があります。

ラインの中(内側)にある芯の部分までコーティングされているような感じがあります。

とにかく

切れない傷つかない削れない

というのがこの2つのラインの特徴です。

写真を見てもわかりますが(わかるかな?)GT-Rウルトラは切れた箇所に向かっていくほどラインが細く細くなっていきます。

木材をカンナで薄く薄く削っていくイメージです。

GTRウルトラと耐摩耗ショックリーダーはサンドペーパーの上を滑りながら少しずつ少しずつ削れてラインが薄くなっていきます。

そして限界のところまできてようやく切れるという切れ方です。

耐摩耗性に関しては間違いなく「最強」です。

特性の違いを理解して正しく使用する

コーティングのおかげで思った以上によく滑る
コーティングが剥がれたあとは傷つきやすい(ザラザラになる)
傷に摩擦面が引っ掛かると簡単に切れる
傷に引っ掛からなければ意外と粘る
摩擦抵抗に対して耐える(滑らない)
見た目の傷は浅い
傷が浅いため「傷に引っ掛かって切れる」ことはあまりない
傷は浅く見えてもそれほど粘らない(突然切れる)
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実験結果からは(誤差に目をつぶれば)ナイロンとフロロの耐摩耗性の違いはほとんどないという感じ。

ナイロンはコーティングがあるので最初は摩擦抵抗をほとんど感じません。

摩擦面の上をよく滑ります。

コーティングが剥がれてくるとすぐにラインが傷ついてきます。

摩擦面が傷口に引っ掛かると簡単に切れてしまいます。でも、傷に引っ掛かりさえしなければ意外と粘ってくれます。

通常の釣行では同じ個所を何十往復も擦るということはなかなか想定しがたいので、普通に使用するライン(リーダー)はナイロンで十分です。
ただし、ザラついた箇所に何かが引っ掛かると簡単に切れることがあるので、少しでもザラつきを感じたらその箇所を切るか、リーダーごと交換するべきです。

フロロカーボンは最初から滑りません。

摩擦に耐えます。

すごい音が鳴ります。

耐えて耐えて徐々に繊維が剥がれてきます。

見た目は繊維が剥がれただけって感じなのでそれほど傷が深いようには見えませんが、摩擦に耐えられなくなると突然プツッと切れます。

藻や立ち木など自然のストラクチャーが多いポイントではナイロンよりフロロの方がイイでしょう。
ナイロンは海藻に擦れてもコーティングが(わずかずつですが)剥がれるかもしれません。またナイロンはフロロよりも伸び率が高い(よく伸びる)のでフロロに比べると藻が切りにくいです。
フロロカーボンは見た目や触った感じでまだまだ大丈夫そうと思えても意外と簡単に切れます。見た目や触った感じで耐摩耗性を判断しにくいのがフロロです。
フロロはラインの交換時期に注意が必要です。
ナイロン同様に、少しでもササクレているようならすぐにその箇所を切るかリーダーごと交換しましょう。

なお、今回の実験結果で分かったのはGT-Rウルトラ耐摩耗ショックリーダー耐摩擦性能に関して「最強」であるということ。

耐摩耗性についてはナイロンかフロロかの違いよりも製品差の方が大きすぎるようです。



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