最近はSNSで簡単に釣果情報を閲覧できるようになったため、入門者でも簡単に『釣れるルアー』の情報を得られるようになりました。
その反面、SNSにアップされた魚の口元に写ったルアーをピックアップしていくと買わないといけないルアーだらけになってしまいます。
情報が溢れる時代だからこそ、入門者にとっては選ぶ難しさという問題に直面します。
あれやこれやとルアーを買いあさるのものルアーフィッシングの楽しみの一つです。
でも、その楽しみも、魚が釣れなければ情報に対する不信に変わり、ルアーを買うことが苦行へと変わってしまいます。
このページでは、入門者が最初の1匹を獲るために失敗しないルアーを厳選してご紹介します。
入門者のルアーの選び方
僕が入門者の頃にルアー選びで大失敗したのは釣りメディアに頼ったことです(一応ナチュラルリリースもメディアですが…)。
雑誌や釣り番組で紹介されるルアーで、プロと名の付くアングラーが手にしているルアーで実際に釣っている状況を目の当たりにすると
って思っていました、浅はかにも。
確かにプロの紹介するルアーやその使い方といった情報は貴重かつ重要です。
でも、日本全国のシーバスフィールドは様々なうえ、各地にある釣具屋の状況も様々。
どこの釣具屋でも買えるルアーもあれば、一部の地域ではメチャクチャ強いけど全国的にみると手に入りやすい地域と手に入りづらい地域のあるルアーもあります。
メガバスのお膝下の静岡ではかなりのショップで相当な種類が売っているようですが、山陰だとけっこう手に入りにくい。
ホットなメガバスルアーやメガバスの超人気ルアーであれば山陰でも入手可能ですが、僕の大好きなゾンク120なんかはショップで手に入らないのでネットショップに頼らざるを得ません。
って思うかもしれませんが、どこのショップでも手に入るかどうかって実はとても重要なことです。
1つは値段の問題です。
釣具屋で買えば1個1500円くらいのVJ(コアマン)ですが、ネットだと転売ヤーのせいで3000円前後もします(;´・ω・)
VJを2~3個補充しようと思うと1万円コースですよ。
なんでジグヘッド+ワームを3個買うのに1万円も出さなくちゃならないんだってことになります。
ネットショップだと本体だけで(2021年3月現在)40000円くらいしていますが、地元の家電量販店で普通に定価で買えました。
釣具屋で必要なルアーが普通に買えるというのはネットショップが発展した現在でもとても有意義なことです。
もう1つはいつでも買えるという強み。
ってなると〇〇が届くまでに貴重な爆釣シーズンを逃してしまうかもしれません。
最後にどこでも買えるという強み。
いつでもどこでも補充できるルアーを使いこなせるようになる人ほど安定して釣果を残すことができるようになります。
あれやこれやといろんなルアーに手を出してみて、そのルアーの特性や特殊能力を把握できないまま別のルアーに手を出すと、結局のところ安定して釣果を残すことはできません。
そもそも、ネットでしか買えないルアーって補充するのが面倒なので将来的に見るといずれ使わなくなっていくことが多いです。
逆に、いつでもどこでも買えるルアーの性能を熟知することでどんなシチュエーションに遭遇しても安定して釣果を残せるようになるものです。
つまるところ、入門者がルアーに求める条件は次のとおりです。
②釣れる
③使いやすい
以下では、これらの条件をなるべく満たすルアーを厳選してご紹介します。
ミノー(ジャークベイト)
ショアラインシャイナー(ダイワ)
とにかく基本中の基本というべきキングオブスタンダードなミノーが
これが売っていない釣具屋は
そのショップはシーバスに力を入れてないよ?
といえる。
それくらいどこのショップでもだいたい売っています。
そして釣れる。
モデルチェンジ前のショアラインシャイナーR55は世界的ルアーデザイナーである加藤誠司さんが設計したもので、K-TEN(タックルハウス)とともに黎明期のシーバス業界を牽引したルアーです。
今では加藤さんの思想が感じられない別ルアーになってしまいましたが、それとは関係なくよく釣れます。
よく使うサイズは98mm、125mm、140mmです。
基本は125mmです。
使っているロッドがLクラスのロッドであれば98mmの方が(空気抵抗的に)投げやすいです。
使い方は簡単です。
とにかく投げて巻け!
それだけです。
強いていうなら巻きスピードはその場その場でいろいろと試してみた方がいいです。
サイレントアサシン(シマノ)
ダイワのバーティスと人気を二分するキングオブスタンダードなミノーが
AR-Cシステムというロングディスタンス性能を誇るシマノの独自技術を搭載して2010年頃に彗星のごとく登場しました。
サイレントアサシンもバーティスと同様にシーバスを扱っている釣具屋であればほとんどどこでも買えます。
バーティスもサイレントアサシンも置いていない釣具屋は
まったくシーバスに力を入れていない
これは断言できます。
シーバスの一番の売れ筋ルアーを置いていない釣具屋は、シーバスに力を入れていないか営業を放棄しているかのどちらかです。
よく使うサイズとして99mm、120mm、129mm、140mmがあります。
基本は120mmです。
99mmもかなりおすすめです。
使い方はバーティスと同じです。
とにかく投げて巻け!
巻きスピードはいろいろ試してみよう!
どちらか一方があれば十分です。
どちらがイイかは釣具屋のラインナップと比較しながらお好みで。
リップレスミノー
サスケ120裂空(ima)
リップレスミノーの代名詞であるsasuke120裂波。
そのモデルチェンジしたルアーが【sasuke120裂空】です。
リップレスミノーというシーバス業界特有のカテゴリーを切り開いたのがima(アイマ)のサスケとコモモです。
この2つのルアーだけでリップレスミノーというカテゴリーを築き上げてしまいました。
今ではサスケシリーズもかなり種類の派生ルアーが出ていますが、どこの釣具屋でも手に入りやすいのが裂波でした。
今後は、モデルチェンジをしたことで裂空の方が取扱量が増えると思われるので、裂空を挙げておきます。
裂空はバーティスやアサシンよりも若干水深が入ります。
裂空をスタンダードミノーとして使用することもできますが、リップレスミノーはリップ付ミノーとは使い分けられることが多いので、バーティス(orアサシン)+裂空という組み合わせが良いでしょう。
imaのルアーを代表する超人気ルアー【sasuke120 裂波】。ファットなボディに似合わず、とんでもない飛距離を叩き出す『釣れるルアー』としてシーバスシーンでは大人気です。最近は後発の長距離砲によって存在感がやや[…]
komomo(コモモ)125(ima)
裂波とともにリップレスミノーというジャンルを切り開いたパイオニア的ルアーがコモモです。
それと同時にシャローエリアのシーバスフィッシングに革命を起こしたのも【コモモ】です。
そのため15年以上前に出たルアーですがいまだに根強いファンも多く、売っている釣具屋も多いです。
ただし、かなりのシャローエリアを攻略するためのルアーなので、水深2m未満では釣りをしないようなアングラーはとりあえず購入を見送ってもイイでしょう。
カゲロウ(メガバス)
最近流行りのリップレスミノーがメガバスの【カゲロウ】です。
ネットでもかなり品薄状態で、一部のネットショップでは1個9000円近いようなあり得ない値段が付いています。
いずれは値段が落ち着いてくるので現状で3000円を超えるような値段を出して購入する必要はありませんが、シャローランナーとしては類を見ない飛距離(というか飛ばしやすさ)とランカー捕獲能力は代替ルアーがないといえるほどです。
釣具屋で見かけたときにはぜひ手にしたいルアーです。
シンキングペンシル
スイッチヒッター(ダイワ)
シンキングペンシルはシーバスフィッシング特有のジャンルです。
もちろんバスやトラウトでもかなり効きますが、シンキングペンシルをゴリゴリに販売しているジャンルはシーバスフィッシングくらいです。
シンキングペンシルは「これはどの釣具屋でもほぼ確実にある!」というものを選ぶのがなかなか難しいです。
その中でもダイワの【スイッチヒッター】は比較的入手が容易です。
サイズ展開がいくつかあります。
一番オーソドックスなサイズは85mmです(85S)。
個人的には105Sがお気に入りですが取り扱っていない店舗も少なくないので、とりあえずサイズ展開で迷ったらスイッチヒッター85Sをオススメします。
その他
シンキングペンシルは市場が飽和状態で店舗ごとに取り扱っている商品がバラバラです。
「これは置いてあるだろう!」
と言い切れる商品がなかなか絞れないので、ここでは超ロングセラーのシンペンを紹介します。
バレーヒルの邪道ブランドから販売されている【ヨレヨレ】
どこのお店にもあるとはいえませんが超ロングセラーで、シーバス業界のシンペンの中では先駆け的な存在です。
長く愛される理由は「釣れる」からです。
飛距離が出るのもビギナーにオススメの理由です。
ノースクラフト(ラパラ)の【エアオグルSLM】
SLMとは『スラローム』の略で、エアオグルSLMは他のシンペンとは異なり文字どおりスラロームアクションを起こす唯一無二のシンペンです。
他のシンペンは「S字アクション」と謳っていても、ヘッドを支点にお尻を振るタイプがほとんどですが、エアオグルSLMは文字どおりのスラロームアクションです。
エアオグル85SLMはアカメ狙いの定番ルアーで、ビッグシーバス狙いにも大活躍します。
ウェイト的には70SLMの方が使いやすいです。ただし85でもまったく問題はありません。
バイブレーション
アイアンプレート(コアマン)
いわゆる「鉄板系」バイブレーションの超有名どころが【アイアンプレート】。
鉄板系でこれより有名なバイブレーションはないと言い切れるくらいとにかく飛んでとにかく釣れてとにかくどこにでも売っているバイブレーションです。
もはや説明不要といえるくらいソルトルアーフィッシングではテッパンの鉄板系バイブレーションです。
他にもいくつか鉄板系以外のバイブレーションを考えましたが、あれやこれやルアーにお金を掛けるよりもアイアンプレート(IP)を使っておくのが間違いありません。
そう言い切れるくらい信頼のおけるバイブレーションです。
ローリングベイト(タックルハウス)
もはやバイブレーションともミノーともいえない『ローリングベイト』というカテゴリーにした方がいいんじゃないかと思えるくらい特異なルアー。
それが【ローリングベイト】
特異な形ですがとにかく釣れる。
1年間ルアーを1個でやり通せといわれたら間違いなくローリングベイトを選びます。
見た目にはアクションが全然伝わらないのに、とにかくよく釣れる。
と言ってもいいくらいに釣れるルアーです。
これで釣れないアングラーはローリングベイトを信頼しきれていないor運が悪いのどちらかです。
最初の1匹を獲るために、また安定した釣果をあげるためにとりあえず持っておくべきルアー代表です。
66mm、77mm、88mm、99mmなどのサイズ展開がありますが77mmがオーソドックスなサイズです。
「今さらレビューする意味があるんだろうか?」と何度も自問自答した ローリングベイト 。発売後20年くらいは経っていますが、その釣獲力は衰えることを知りません。このルアーを知らないと非国民とさえ言われるほど有名なルアーです。[…]
ジグヘッド+ワーム
VJ(コアマン)
カゲロウと並んでシーバス用ルアーの中で最も勢いのあるルアーが【VJ(ヴィージェイ)】です。
このルアーもとにかく釣れる。
たぶんシーバスアングラー全員がこれだけを投げ続けたら、5年後にはその海域のシーバスは絶滅すると思います。
そのくらいよく釣れるルアーです。
ジグヘッドのサイズが16g、22g、28gとあります。
ワームの重さを含めるとVJ-16が使いやすいのですがVJ-16はフックが小さすぎるのでVJ-22あたりがオススメです。
他にも釣れるジグヘッドワームはたくさんありますが、どこでも買えるという点を考慮するとVJ一択です。
VJの激似ルアーについてはコチラ↓
アングラーのみなさん。momoルアーってご存知ですか?よくアマゾンを探訪する人は一度は目にしたことがあることでしょう。アマゾンっていっても南米ではなくAmazon.co.jpね。わかりやす~くいえば『パク〇[…]
まとめ
『どこでも買える』というのは、見方を変えれば『魚が釣れる』という以上に重要なファクターといえるかもしれません。
ぶっちゃけ、有名メーカーから商品として販売されているルアーなんてどのルアーも『釣れる』ルアーです。
もちろん、その使い勝手の良さ(汎用性の高さ)がいいものあれば、ピンポイントのシチュエーションでしか使えないもあります。
ただし、総じて釣具屋で手に入るルアーは『釣れるルアー』です。
なので、最初の1匹を獲ることだけを考えれば有名メーカーの有名ルアーを使っていればいずれは最初の1匹に出会えることでしょう。
でも、今後もより安定して釣果をあげていくには、どこでも買える(廃盤にならない)ルアーの性能を熟知することがとても重要です。
ここで挙げたルアーが『釣れるルアー』であることは歴史が証明しています。
このような実績の高いルアーを信じて投げ続け、これらのルアーの使い方を体で覚えていくとが最初の1匹に出会う確率を高め、また、安定した釣果を残すきっかけになります。
ルアーを疑っている自分の腕を疑え!