そう考えたことのあるアングラーは少なくないでしょう。
あるいは、実際にシンキングペンシルを沈めて使ってみたというアングラーもおられることでしょう。
でも、いくらシンキングペンシルが「沈む」とはいえ、シンキングペンシルを1m以上沈めて使うのは使い勝手がいいものではありません。
沈むのは遅いし、巻くと浮いてくるし…
基本的にシンキングペンシルというのは、沈むルアーでありながら浅いレンジを攻略するために設計されています。
そのため、水深1.5m以深のミドルレンジ~ディープレンジで使おうと思っても、とても使いにくいルアーです。
そこで選択肢にあがるのがジグミノーという存在。
メタルジグに近い飛距離を稼ぎつつ、メタルジグのような上下のバーチカルな誘いではなく、ミノーライクな形状から一定のレンジを横方向に誘うことができます。
このページでは、中層を直撃できる代替不能なジグミノーである【ローリングスティック】をご紹介します。
ローリングスティックとは
ローリングスティックとはウォーターランドからリリースされているジグミノーです。
ジグミノーは、サーフからフラットフィッシュやサーモン・トラウトを狙うときに使われることが多いですが、シーバスに対して使用することは全然問題ありません。
ローリングスティックは2サイズ展開されています。
・95mm 35g(95H)
です。
80mmサイズはリアのみにフック(1フック)が搭載可能です。
95mmサイズはパッケージに入っている状態ではリアのみにフックが搭載されていますが、フロントにもフックアイがあるので2フック搭載可能です。
ローリングスティックは10年ほど前には発売されていましたが、2019年頃にアップデートされて、ボディがジャークソニックと共通のボディになりました。
たとえば80Hは、アップデート前は2フック搭載可能でしたが、現在のものは1フックのみです。
ヤフオクやメルカリで購入するときは注意が必要です。
ディテール
形状はメタルジグ寄りではなく、ミノータイプです。
シンキングペンシルよりもはるかにミノーに近いフォルムです。
これは、ジャークソニックのボディを共通にしたことにより、ミノーと同じフォルムに生まれ変わりました。
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一番下がジャークソニックです。
ローリングスティックはリップのないジャークソニックといったところです。
背中には「ROLLING STICK 95H」の文字があります。
ボディにはしっかりと厚みがあり、完全にミノーシェイプです。
こちらは後ろからの様子。
リアフックのあたり(お腹のあたり)にしっかりとした厚みがあることがわかります。
ローリングスティックの特徴
圧倒的な飛距離!!
ローリングスティックはジグミノーというだけあって、シンキングペンシルと比べるとかなり飛距離を稼ぐことができます。
ローリングスティック並に飛距離が出るシンキングペンシルは(おそらく)片手で足りるくらいしかないんじゃないでしょうか。
が、飛ぶか飛ばないか…でいえば、間違いなく「飛ぶ」というのが答えです。
ただ、注意しなければならないのが、気持ち良く『スコーーーーン』と飛んでいく空気抵抗の少ないタイプのルアーではないということ。
ルアーの自重があってボディ自体の空気抵抗も少なくないので、やや強めのロッドで「えいやっ!!」って力まかせに投げた方が飛びます。
よく飛ぶルアーですが、飛ばしやすいタイプのルアーではありません。
ローリングアクション
シンキングペンシルのアクションといえば、通常は、ルアーの頭を支点にして、お尻側をフラフラと振って泳ぐタイプのルアーがほとんどです。
この独特のフラつきこそシンキングペンシルの代表的なアクションといえます。
でも、ローリングスティックは、名前のとおり超スローで巻くと少しだけお尻を振りながらも、ボディがロールするんです。
つまり、ボディ全体が左右に回転するアクションです。
ローリングアクションというのは、この動画↓の0:30くらいのところから始まるスーパースロー映像を見るとわかりやすいです。
ゲームフィッシュ全般にいわれていることですが、このローリングアクションというのはゲームフィッシュ(フィッシュイーター)のバイトを引き出すためには非常に効果的なアクションといわれています。
最近では普通のミノーでもお尻を振るよりもローリングアクションがメインアクションに設定されているものも少なくありません。
ローリングスティックは、一般的なジグミノーと違って、超スローに巻くとお尻を振るアクションよりもボディをロールさせます。
ルアーを巻くスピードを上げるにつれて、お尻を振るシンキングペンシルライクのアクションになります。
また、フォールのときにもユラユラとボディをロールさせながら沈んでいきます。
そのため、着水後ルアーを沈めているときのバイトがけっこう多いです。
いわゆる「フォールで食ってきた」ってやつです。
このミノーライク、シンペンライクな動きこそローリングスティックの最大の特徴といえます。
動く!踊る!飛び跳ねる!
ローリングスティックは、タダ巻だけでもシンキングペンシルのようにロールをしたりお尻をしっかりとワイドに振って動いてくれます。
でも、ローリングスティックは(ミノーライクなボディのおかげか)ロッドアクションに対するレスポンスがすこぶるいいので、好きなように動かして使うことができます。
特にジャーキングに対するレスポンスは秀逸で、タダ巻の途中にジャーキングを入れることで不規則に横にズレる(滑る?)動きを演出することが可能です。
ミドルレンジにおいて、シンキングペンシルの動きをしつつ、さらには積極的に動かしても使えるルアーというのはなかなか多くはありません。
ほとんどのシンキングペンシルの場合、シャローレンジをターゲットに設定されているか、中層まで沈めてもタダ巻でしか使えず、動かすと浮いてきてしまいます。
その点では、ローリングスティックは中層でタダ巻のみならず、積極的に動かして狙える代替不能なルアーといえます。
ローリングスティックの使い方
中層攻略用シンキングペンシルとして
ミドルレンジでシンキングペンシルの動きでアピールするというのは簡単なことではありません。
ほとんどのシンキングペンシルは、攻略レンジがシャローレンジに設定されているため、沈めて使ったところで浮き上がりやすく、かなりゆっくりリトリーブしないとすぐにシャローレンジまで浮いてきてしまいます。
ローリングスティックは(特に95の方は35gという)しっかりとした自重があるので、浮き上がりを抑えてミドルレンジにおいても幅広いリトリーブスピードに対応しています。
また、ロッドワークに対するレスポンスが秀逸なので、ミドルレンジで積極的にルアーを動かして使うこともできます。
僕の場合、深いレンジをシンキングペンシルで攻略するイメージでローリングスティックを使用することがとても多いです。
サーチルアーとして
もう一つローリングスティックの使用頻度の多い場面として、ポイントに着いたときにサーチルアーとして最初に投げることがあります。
通常、ポイントに着いて最初に、動きの弱いシンキングペンシルから投げることはほとんどありません。
アピール力が強くないうえにスローに巻くことが想定されているため、ポイントについて最初に使うルアーとしては効率が悪いからです。
でも、ローリングスティックは、少しリトリーブ速度を上げるだけでお尻をブルンブルン振るようになるので、やや強めのアピールをすることができます。
しかも、リトリーブスピードを上げるということは、より上のレンジを引いてくることもできるようになるということなので、浮き気味のやる気のあるシーバスをターゲットにすることもできます。
そのため、ローリングスティックだけはポイントに着いてサーチルアーとして最初に投げることがあります。
基本はタダ巻き
ローリングスティックは運動能力が高いので、いろんなロッドワークで使うことが可能です。
ただ、シンキングペンシルの代わりとして使う場合には、基本的な使い方は中層でゆっくりとしたタダ巻きで使います。
中層まで沈めてゆっくりとタダ巻きをすることで、浮き上がりを抑えながら、中層を横方向にゆっくりとシンキングペンシルのアクションでアピールすることができます。
動かして「食わせる」
シンキングペンシルはシャローレンジをゆっくりとタダ巻きで使うのが基本です。
巻き抵抗が小さくてルアーがどういうふうに動いているのかわからないので
という人も少なくありません。
そのため、仮にシーバスが釣れたとしても、「釣った」というよりは「釣れた」という感覚の方が強いかもしれません。
でも、ローリングスティックはシンキングペンシルと違って、ガンガン動かしてもしっかりとルアーが反応してくれるので、「釣った」とか「食わせた」ということを強く実感できるルアーです。
ローリングスティックはタダ巻き以外にもいろんな使い方・動かし方に対応しているので、持ち弾(手持ちのルアー)の限られるオカッパリアングラーはいろんな動かし方で遊んでみましょう。
中層でシンペンのアピール!代替不能な遊べるルアー!!
シンキングペンシルは、ほとんどルアーがシャローレンジをターゲットにしているため、放置していれば沈むものの、巻くと浮き上がりやすく、深いレンジを攻略するのには不向きなルアーです。
でも、長くシーバスフィッシングを経験していると
これ(シンペン)でもっと深いレンジを引けたらいいのに…
と思うことも少なくありません。
そんな悩みが一気に解決できるのがローリングスティックです。
ローリングスティックはジグミノーというカテゴリーですが、タダ巻きではシンキングペンシルのようにフラフラとお尻を振ってゆっくりと弱めのアピールをすることができます。
しかも自重があるため浮き上がりにくく、中層でシンキングペンシルと同じような使い方をすることが可能です。
また、ミノーライクなやや厚みのあるボディなので、ジグミノーでありながら様々なロッドワークに対するレスポンスが抜群です。
ローリングスティックは、ただ巻くだけでもよく釣れます。
また、中層で浮き上がることなくアクションをさせることもできます。
1本でいろいろ遊べるローリングスティックでミドルレンジを攻略してみてください!
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