ロッドビルディングのメリット・デメリット

釣りの世界にはロッドを自作する人たちが存在します(通称 ロッドビルダー)。

しかし、何十年釣りをしていても、この「ロッドビルディングの世界」を知らずに釣りを楽しんでいるアングラーは大勢います。

なぜ釣り業界において「ロッドビルディング」の知名度は低いのでしょうか?

なぜ、わざわざロッドを自作する必要があるのでしょうか?

メリット

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なぜロッドを自作する必要があるのか?

ロッドビルディングのメリットについてはこちらです。

ナチュラルリリース

「ロッドビルディングって何?」 「ロッドを作るんでしょ?なんだか難しそう…」 「ロッドなんてたくさん売ってるのに、そもそ…

ポイントはオンリーワンの自分仕様ロッドが作れるということです。

デメリット

そもそも自作する必要がない

釣具屋に行けばいろんなロッドが売られています。

安いロッドは2000円くらいから。高いロッドでは10数万円ほど。

ホームセンターでもロッドが売られています。

リールと違いロッドを販売しているメーカーの数はとても多いので、目的や用途に合ったロッドを探せばたいていの場合は釣具屋やネット通販で見つかります。

多少の妥協を許容できるのであれば自分の釣りの目的・用途にあったロッドが見つからないということはほとんどありません。

にもかかわらず、わざわざ時間を掛けてロッドを自作する必要があるのか?ということです。

多くのアングラーにとって「ロッドを自作する必要はない」というのが答えでしょう。

パーツが高い

(ロッドに限ったことではありませんが)ほとんどの工業製品は、製品化されて商品として売られている物の値段と比較すると、部品代・パーツ代が驚くほど高いです。

ガイドを例にとると、ガイド1個で5000円くらいするものがあります。

5000円あれば安いロッドが十分に買えます。

ブランクスはだいたい10000円前後くらいで売られています。

ガイドと合わせて15000円あればエントリーモデルのロッドを買うことができます。

ロッド1本を仕上げようとすると安くても15000円くらいはかかります。

これがおおよその最低ラインです。

そうすると多くのアングラーにとって 「ロッドを自作する必要はない」というの結論になりやすいです。

パーツのバリエーションが限られる

ロッドビルダーとしてに一番困るのがパーツとして入手できるものの種類に限界があるということです。

たとえばガイド。

ダイワであればAGSガイド、シマノであればXガイドなど大手メーカーは近年になって積極的に自社製品のガイドを開発しています。

しかし、ロッドビルディング用のガイドとして市場で入手できるのは、ほぼFuji工業のsicガイド一択です。

ガイドはFujiのものしか選べないと思っていいです。

シマノオリジナルのリールシート

ガイドの他にもリールシート。

リールシートもダイワやシマノなどの大手メーカーは自社で金型から作ってオリジナルのリールシートを設計しています。

しかし、ロッドビルダーが市場で入手できるリールシートはほぼFuji工業のリールシート一択です(わずかにALPS社というのもありますが…)。

↑のリールシートもカラーリングカスタムしてありますが、すべてFuji工業のリールシートです。

ロッドビルダーの選択肢はFuji工業だけです。独占状態です。

なので価格が高い…。

メタルパーツなどのコスメ用パーツはそこそこ充実しています

それでもやっぱりロッドビルディング

許容範囲内のデメリット

パーツのバリエーションが限られるというデメリットは、実はそれほど大きな問題ではありません。

シマノやダイワといった超大手釣具メーカーであれば自社で金型を製作し独自のリールシートを作ることができます。

でも、数あるロッドメーカーの中でもリールシートを金型から起こして自社で製造するというメーカーなんて、ダイワとシマノを含めても片手で数えるほどしかありません。

つまり、市場で売られているロッドのほとんどはFuji工業のリールシートを使用しています。

ロッドビルダーがロッドを自作するときと同じです。

ダイワやシマノ以外の各メーカーにとってもリールシートの選択肢はFuji工業しかないのです。

ガイドに関してはリールシート以上に寡占化が進み、ダイワとシマノ以外のメーカーはほぼすべてのメーカーでFuji工業のガイドを使用しています。

ダイワとシマノ(およびダイワとシマノのOEM)を除けば、ロッドメーカーもロッドビルダーも同じガイドを使用しなければロッドを販売することはできません。

パーツのバリエーションが限られるというデメリットは実はそれほど大きなデメリットではないのです。

設計しているときの楽しさ

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ロッドビルディングのデメリットは決して小さくはありません。

それでもあえてロッドを自作するのは作ることそのものに楽しみが生まれるからです。

パーツのカタログと睨めっこしながら

ゴールドのパーツを中心にロッドを仕上げよう

ピンクのスレッドでガイドを巻いてみよう

7.6ftくらいの長さのロッドを作りたいなぁ

などなど設計している時間がこのうえなく楽しいのです。

これぞまさしく「お金では量れない価値」なのです。

確かにロッドは魚を釣るための道具にすぎません。

しかし、ロッドビルダーからすると「魚が釣れれば良いという問題ではない」のです。

安くて目的に合うロッドがあれば事足りるという問題ではないのです。

自分の右腕となるロッドを自ら設計・制作することそれ自体が醍醐味なのです。

既製品にないロッドを制作する

私がロッドビルディングを始めたきっかけがまさにこの理由でした。

大学生の頃に多摩川ナマズゲームにハマったことがありました。

当時はナマズ用ルアーなんていうカテゴリーがないのでバス用のジッターバグやビッグバドを使用していました。

タックルは手持ちのベイトタックル。

当時はナマズゲームといえばほとんどがナイトゲームメインです。

しかし、夜に多摩川のような大規模河川でベイトタックルをフルキャストするとけっこうな頻度で大なり小なりのバックラッシュが発生しました。

しかも投げるルアーは空気抵抗の大きいジッターバグやビッグバド。

そりゃあもう釣りづらいどころではありませんでした。釣りにならないこともしばしばありました。

そこで「7.6ftくらいで強めのスピニングロッドはないだろうか?」と思って釣具屋に通い、ネット検索でロッド探しをしました。

そこで初めてロッドビルディングというものがあることを知りました。

ロッドビルディングとの出会いでした。まだ10代だった頃です。

私はネット検索をしながら先人達から学び、なんとか目的のロッドを制作することができました。

それから月日は流れ、顔のシワは増え、抜ける髪の毛は細くなり、私も歳をとってきました。

現在は釣りのジャンルがかなり細分化されているので、ナマズロッドも当然のように販売されています。

今では自作する必要のないロッドでしょう。

では今の時代に既製品にないロッドってなんでしょうか?

たとえば【なんでもロッド(フリースタイル)】です。

私が大学生の頃はメバリングやアジングの専門ロッドはほとんど種類がなく、エリアトラウト用のロッドで代用していました。

現在はロッドのジャンルが細分化されたため、メバルにはメバルロッド、アジにはアジングロッド、エリアトラウトには管釣りロッドと、それぞれの釣りに特化したロッドが販売されています。

でも、ロッドのカテゴリーが細分化されてしまった現在だからこそロッドの管理が煩わしくなり、

釣り人A
1本のロッドでメバルアジネイティブトラウトエリアトラウトもやりたい!

と考えるアングラーもいます。

ロッドの専門家が進んで管理するロッドが増えたことに伴うアングラーの新たな要望(ワガママ?)です。

最近は私もロッドの管理が面倒になってきたので「少ない本数でいろんな釣りができないだろうか?」と考えるようになりました。

そこで私が自作したのがシーバスロッド兼エギングロッド兼サクラマスロッドの8.3ftルアーロッドでした。

シーバスフィッシングは8.6ft以上のロッドが多いのでエギングをするのにはちょっと長いです。

また、PEライン使用が前提のシーバスロッドはガイドが小さいため、ナイロンラインも使うサクラマス釣り用のロッドとしては糸抜けが悪くなります。

シーバスフィッシングができて、ナイロンラインも不自由なく使えて、エギングをするのにも支障のない長さのロッドを考えたとき、自作ロッドという選択肢は大きな魅力でした。

まとめ

自分の体格や力に合わせたロッドに仕上げられる
自分の好きなコスメのロッドに仕上げられる
とにかく「自由」な発想でロッドを作れる
そもそも作る必要もない(と思う人もいる)
パーツ代がけっこう高い
選べるパーツの種類に限度がある
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ロッドビルディングの発想はとにかく【自由】であること。

これこそがロッドビルディングの最大の魅力です。

専門ロッドを作ってもいいしフリースタイルロッドを作ってもいい。

自分が使いやすければどんなロッドでも肯定されます。

それがロッドビルディングの世界です。

ロッドビルディングにはデメリットもありますが、それでもなお足を踏み入れる価値のある世界がそこにはあります。



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