ルアーフィッシングを続けていると、いつかは聞くことのあるフレーズ。
それが「リアクションバイト」
聞きなれてくると日常用語としても使ったりするようになります。
とか。
この「リアクションバイト」について若者から聞かれたことがあります。
という感じ。
結論からいえば
ということ。
ただ、その若者は別にそんな答えは期待してないよね、間違いなく。
シーバスの行動としてリアクションバイトっていうのがあるとして、その行動を利用してシーバスを釣ることができるのか?あるいは、シーバスはそういう行動をそもそもしないのか?ってことが知りたかったはず。
ごめんね、あのときは。
このページではシーバスがリアクションバイトをするのか?ということについてご紹介します。
コチラ↓もおすすめです。
以前、某釣り系SNSサイトでルアーの『波動』について話題になったことがありました。ナチュラルリリースでも話題に乗っかって、その話題に沿うかたちでルアーの『波動』についてご紹介したことがありました。ただ、その記事はビ[…]
リアクションバイトとは
リアクションバイトとは、シーバスフィッシングでは一般的にルアーの不規則・急な動きに対する反応としての捕食行動といったような意味で使われることが多いです。
別に定義があるわけではありません。
ただ、「リアクション(reaction)」という以上は「反射的な動作」というよりも「反応という行動」のことを示していると個人的には理解しています。
リアクションバイトという用語が使われるようになった経緯
そもそも「リアクションバイト」というルアー用語がどういう状況で使われるようになったか?
正確なところはわかりませんが、日本ではおそらくバスフィッシングから生まれたものと考えられます。
「リアクションバイト」も多分に漏れず、もともとはバスフィッシングで使われるようになった用語でしょう(たぶん)。
どういうときに使われるか?
「リアクションバイト」という用語が使われるようになった元祖といえるバスフィッシングにおいて「リアクションバイト」という言葉がどういうシチュエーションで使われるようになったか?
それは次のとおりです。
まず、バスが口を使うシチュエーションは大きく2通りに分けて考えます。
❷捕食以外の行動
1つは捕食のため。つまりバスの食事。これはわかりやすい。
もう1つは捕食以外の行動です。
捕食以外の行動とはどういうものかといえば「興味」「威嚇・攻撃」「驚き」などです。
魚には手足がないので、興味を抱いた物を触ったり、敵対する魚を攻撃するときにも口を使わざるを得ません。
そのためバスは捕食以外にも口を使うことが多々あります。
またバスが捕食以外の行動として口を使う状況をさらに区別して考えます。
❷-2 それ以外の場合
バスフィッシングにおいては捕食以外の行動としてバスが口を使う場合でルアーの不規則な動きやクイックな動きに対して反射的に口を使うこと(❷-1)を特に「リアクションバイト」と呼んでいます。
シーバスはリアクションバイトしない?
シーバスフィッシングにおいては
といわれることがあります。
これはなぜか?
1つは捕食以外に「威嚇・攻撃」することがほとんどないといわれています。
ブラックバスはメスが産卵床(ネスト)に卵を産みつけ、オスがそのネストを守ります。
オスは卵を守るためにネストに近づく生物に対して威嚇したり攻撃したりします。
バスはこの時、捕食のため以外に口を使います。
じゃあスズキ(シーバス)はどうかといえば、スズキの卵は油滴のある分離浮性卵です。
なのでシーバスは、巣にある卵を守るために外敵を攻撃する…ということはありません。
もう1つは「興味」や「驚き」について。
誤って口に入ってしまったものに驚いて素早く吐き出すということはありますが、興味や驚きによって口を使うということはほとんどないと言われます。
つまり、シーバスが口を使うのはほとんどの場合が捕食のためだといわれます。
結果的に、捕食目的以外ではほとんど口を使わないシーバスは、リアクションバイトなんてしないんじゃないか?という理屈のようです。
ただの言葉遊びじゃね?
そもそもなんだけど…
バスフィッシングにおいては、ルアーの不規則な動きや急な動きに対して、捕食目的以外のため(「興味」「威嚇・攻撃」「驚き」など)に反射的に口を使うことをリアクションバイトと呼びます。
ですが…
そもそも「リアクション(反応)」と呼びながら「反射的」に口を使うというのがそもそも僕にはイマイチわかりにくい。
僕としては保健の授業で「反応」と「反射」って別物って習ったんですが…
まぁ、別物とはいえ「無意識的な反応のことを反射という」って感じで習った覚えもあるので、広い意味では「反射的なバイト=反応(reaction)」なのかもしれないけどね。
まぁ、とりあえず反応なんだか反射なんだかよくわかんネ。
捕食目的以外に限定しなきゃダメ?
バスフィッシングにおいて「リアクションバイト」というときには、ほぼ「捕食目的以外で口を使う場合」に限定して用いられます。
でもシーバスフィッシングにおいて「リアクションバイト」という言葉が使われるのは、多くの場合、捕食目的以外で口を使う場合に限定していないように思われます。
つまり、シーバスフィッシングでは捕食目的で口を使う場合も含めてリアクションバイトという言葉を用います。
シーバスフィッシングにおいては、広く「ルアーの不規則な動きやクイックな動きによってシーバスの捕食スイッチを入れて口を使わせる(捕食させる)」ことを「リアクションバイト」と呼ぶことが多いです(ショーカラ調べ)。
リアクションバイトの定義の違いのような気がするんだけど…
…のかどうか僕にはわかりません。
それこそ
っていう思いはあります。
でも、一応「シーバスは捕食目的以外で口を使うことはほとんどない」と仮定します。
そうすると、バスフィッシングのようにリアクションバイトという言葉を「捕食目的以外で口を使う場合」というように限定的に考えた場合、捕食目的以外ではほとんど口を使わないシーバスは、リアクションバイトなんてしないといえます。
これに対して、シーバスフィッシングにおける多数派(?)のようにリアクションバイトという言葉を捕食目的以外で口を使う場合に限定しない(捕食目的も含む)と考えると、なお、シーバスはリアクションバイトすると考える余地が充分にあります。
結局のところ、「シーバスはリアクションバイトをするのか?」という疑問は、その前提となる「リアクションバイト」という言葉の意味が定まらないと話が噛み合うことはないといえるでしょう。
言葉アソビよりも大切なこと
シーバスはリアクションバイトをするのか?
しないのか?
正直なところ、そんな疑問はどうでもいいです。
大切なのは、シーバス(に限らず多くのフィッシュイーター)はルアーのトリッキーな動き、イレギュラーな動き、クイックな動きに反応して捕食のスイッチが入ることがあるということ。
この点については多くのアングラーにとっては共通認識といえるでしょう(これを「リアクションバイト」と呼ぶかどうかは別にしてね)。
ところで、そろそろ桜の咲く季節になってきました。
今年の桜前線は北上が早く、すでにあちこちから桜の開花の便りが届く今日この頃。
あの美しいソメイヨシノは「ソメイヨシノ」という名前で呼ばれても呼ばれなくても、あの桜の花が美しいことに変わりはありません。
あの美しい桜の花は、何という名前で呼ばれようと、日本人の心を癒してくれる美しさを見せてくれるでしょう。
リアクションバイトも同じです。
これを「リアクションバイト」と呼んでも呼ばなくても、アングラーとして大切なのは「そういう捕食スイッチの入れ方がある」「そういう口の使わせ方がある」ということを前提にしてゲームを組み立てていくことが重要です。
ということではありません。
「フィッシュイーターはルアーの不規則な動きに反応して口を使うことがある」という魚の習性は忘れないようにしましょう。
これをリアクションバイトと呼ぶかどうか…
それはどっちでもいいです。
今まで当たり前のようにメディアで目にしてきた「リアクションバイト」というシーバスの行動。
これを
なんて唐突に言われると、入門者は混乱することでしょう。
でも、リアクションバイトを否定するアングラーといえども、多くの人は「ルアーの不規則な動きに反応してフィッシュイーターの捕食スイッチが入ることがある」ということを否定しているわけではありません。
細かい言葉の使い方はとりあえず置いておいて、どんどんトリッキーに、イレギュラーに、クイックにルアーを動かして魚を魅了していきましょう。