最近は釣具屋でフロロカーボンを薦められることが増えました。そのため、釣具屋に行ってもナイロンラインはラインナップが少なめです。
あるいは、ナイロン=ビギナーみたいな風潮すらあります。
そのせいか、頭から
みたいなビギナーもチラホラ…
といいたいレベルなんですが…
いえいえ、ビギナーの方は悪くありません。
情報がきちんと伝えられないことに問題があるのです。
このページでは弱さなんて微塵も感じない世界最強のナイロンライン【GT-R ULTRA】をご紹介します。
GT-R ULTRAとは
GT-R ULTRAは、サンヨーナイロンからリリースされているルアーのキャスティングゲーム用のナイロンライン(メインライン)です。
GTRウルトラの基本性能のうち特筆すべきなのは
GTRウルトラの耐摩耗性
です。
とにかく擦り切れない。 根ズレに強い。
その耐摩耗性はフロロカーボンをはるかに凌ぎ、従来のナイロンラインの30倍だとか!(メーカー比)
とにかく、とてつもなくスレに強いラインがGTRウルトラです。
ディテール
ラインカラーはダークグリーン。
でも家の中やお店で見てるとどちらかといえばチャコール系のカラー。
平たくいえば黒っぽい感じです。
個人的にはこのカラーはけっこう好きです(これはただの好みの問題です)。
でも、どうしてもラインは
という固定観念があるアングラーにとってはかなり抵抗のあるラインカラーです。
普通のナイロンと何が違う?
耐摩耗性が極端に高いのがGT-Rウルトラの特徴です。
でも、「耐摩耗性能が極端に高い」っていわれても、
って感じでピンとこない場合がほとんどでしょう。
耐摩耗性が数値化されて比較できるわけではないし…
この点については、過去に実験を試みたので参考にしてみて下さい。
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端的にいえば
ラインがまったく傷つかない
という感じです。
ラインが傷つかないってどういうことか?というと、「とにかく、よく滑る」ということです。
ラインがダイヤモンドのように硬くて傷つかない、という意味ではありません。
摩擦面の上をラインがツルツルと滑るということです。
摩擦面のうえをツルツル滑っていくうちに、(ごくわずかずつ)ラインの表面が薄く削れていきます。
そして、ラインの表面が紙よりも薄くなったところで、ラインが負荷に耐えられなくなってようやく切れます。
ラインの表面が傷つかない特性こそGTRウルトラの特筆すべき性能です。
ラインが傷つかないと何がイイのか?
フロロはライン表面がけっこう削れます。ラインの表面が削れても、そこそこ耐えてくれます。
普通のナイロンも、ライン表面が摩擦で削れます。
しかし、ナイロンは、ライン表面にできた傷口に硬い物や鋭利な物がうっかり引っ掛かった途端、簡単に切れてしまいます。
ナイロンは、ラインの傷口に何も引っ掛からなければラインの表面が傷ついてもけっこう粘ってくれます。でも、ライン表面の傷口に硬い物が引っ掛かると簡単に切れます。
GTRウルトラのすごいところは、擦れではラインの表面がほとんど傷つかないということ。
ラインの表面が傷つかずに、ラインが薄く薄く…なっていきます。そして、負荷に耐えられない薄さ(細さ)になるとプツッと切れます。
つまり、GTRウルトラは、他のナイロンラインのようなライン表面の傷口に抵抗が掛かって思わぬタイミングでラインブレイクするリスクが極端に小さいんです。
ナイロンラインの滑るという特性を極限まで突き詰めたラインがGTRウルトラです。
それくらい、擦れの強さが飛び抜けています。
GT-Rウルトラが活きる釣り
ほぼすべてのオカッパリデイゲーム
オフショアと違って、オカッパリでは立ち位置の目の前にゴロタ石やストラクチャーや葦林があることが多いです。
なので、オカッパリのデイゲームは全般的にGTRウルトラの独壇場といえます。
ショックリーダーとして
GTRウルトラはメインライン用です。
GTRウルトラをソルトフィッシングのリーダーとして使うと、ほとんどの釣りにおいて恩恵が非常に大きいです。
一応リーダーにはリーダー用のラインが販売されています。でも、メイン用とリーダー用は、実はほとんど違いがありません。
たしかに、リーダー用のラインの方が結束しやすいように作られています。
でも、もともとナイロンはフロロと比べると格段に結束しやすいので、メイン用とリーダー用の差はほとんどありません。
特に、ボトムを狙うようなハードロックフィッシングでは世界最強の耐摩耗性の恩恵はとても大きいでしょう。
そのため、ソルトアングラーにとってはこちらの使い方のほうが使い道が多いかもしれません。
GTRウルトラを使うときの注意点
夜間の視認性はほぼゼロ
僕が初めてGTRウルトラを使ってみようと思ったのはメバリングのナイトゲームでした。
というのも、漁港で釣りをする機会が多く、船底やロープでラインを擦ることのあるメバリングで
という感じで使い始めました。
ところが、たしかに擦れには強いかもしれないけど…
という落とし穴がありました。
ラインが見えにくいため、ラインコントロールが上手くできず、ラインが船に乗ったりロープに引っ掛かったり…
とにかくナイトゲームがやりにくかった。
ナイトゲームでも水中のストラクチャー(根回り)の釣りには適しています。
でも、ナイトゲームで、ラインコントロールを必要とする場合にはまあまあ使いにくいです。
ノットは正確に
いくら擦れに対する耐摩耗性能が世界最強といっても
という疑問はありませんか?
そうなんです。
GT-R ULTRAはノットをテキトーにするとけっこうスッポ抜けるんです。
この点だけは常に気を配っておく必要があります。
どんなラインでもノットには常に気を配ってなくちゃいけません。
しかし、GT-Rウルトラは、きちんとノットが組めているかをほかのラインよりも注意深く確認しておく必要があります。
PEとのオススメの結束方法
PEとリーダーを結束するノットは大きく分けて2種類。
摩擦系ノットと非摩擦系ノットです。
摩擦系ノットとは、PEとリーダーを結ぶのではなく、PEとリーダーを編み込むことで摩擦力を高めてスッポ抜けにくくする結束方法です。
非摩擦系ノットとは、PEとリーダーを結び込むことで結束強度を高める結束方法です。
きちんと結束できていれば摩擦系ノットでも非摩擦系ノットでもOKです。
ただ、GT-R ULTRAを使用する場合、摩擦系ノットは慣れていないと簡単にスッポ抜けることがあります。
そのため、摩擦系ノットに不安があるときは、非摩擦系ノットのほうが確実です。
なお、摩擦系ノットに不安があるわけではないですが、僕がGT-Rウルトラをリーダーに使うときは必ず非摩擦系ノットで結束しています。
いずれにしても、自分が自信の持てるノットで結束することが最も確実な結束方法です。
世界最強の耐摩耗性能を体感してみよう!
最近は釣具屋さんでも虐げられがちなナイロン。
でも、ナイロンラインには、耐摩耗性に関しては世界最強ともいえるラインあります。
それが
GT-R ULTRA(GTRウルトラ)
数値化できる引張強力と異なり、数値化が困難な耐摩耗性は、『驚異の耐摩耗性!』とか『クラス最高の耐摩耗性を実現!』といった宣伝文句が飛び交いがちです。
しかし、GTRウルトラは、本当に『耐摩耗性は世界最高クラス』と自信をもっていえます。
それくらい、擦っても擦っても傷のつかないラインです。
この世界最強の耐摩耗性を一度でも体感してみれば、その世界最強たる理由がハッキリとわかるはずです。