【ゼロから始める】シャッドの特徴と使い方を理解する!【第8回】

第1回の記事ではシーバスフィッシングに使われるルアーの種類と、ルアーの選び方についてざっくりとご紹介しました。

このページでは、シーバスフィッシングで使われるルアーである【シャッド】についてご紹介します。

シャッドとは

シャッドとは、ミドルレンジ~ディープレンジをアプローチできる小魚の形をしたルアーの総称です。

特徴的なのはボディサイズに対するリップの大きさです。

とにかく大きい

ディープダイビングミノーもかなり大きなリップが付いています。

でも、ボディサイズとの比率からいえばシャッドのリップはさらに大きいです。

ディープダイバーのリップは『ロングビル(bill、くちばし)』と呼ばれることがあります。

シャッドはほとんどのリップが長いので『ロングビル』と呼ばれることは少ないです。

リップの短いモデルが存在する場合に、それと区別するために『ロングビルモデル』と呼ばれるくらいです。

ただ、シャッドのリップの呼び方に決まりがあるわけではありません。

ただの呼び方の問題なので、それほど気にする必要はありません。

シャッドの特徴

ミノーとの形状の違い

ビギナーがシャッドを見て最初に思うのが

ボディの小さいディープダイバーじゃないの?

ということ。

これについては、(僕の中でも)いまだに答えはありません。

いまでも「ボディの小さいダイビングミノーじゃないの?」って思うこともあります。

強いていえば

・シャッド:リップの真ん中あたりにラインを結ぶアイが付いている
・ディープダイバー:ボディか、ボディに近いリップにアイが付いている

くらいの違いしか見出せません。

メーカーがミノーといえばミノーだし、シャッドといえばシャッドだし。

見た目では区別がつきにくいのがミノーとシャッドです。

アクションの違い

見た目には違いが分かりにくいミノーとシャッドですが機能面では明確な違いがあります。

一つは、シャッドはジャーキングをすると潜りながらヒラを打つようなスライドアクションをします。

これに対して、ミノーもジャーキングをするとヒラ打ちのスライドアクションをします。でも、ミノーはシャッドのように潜りながらのアクションはあまりしません。あくまで同じレンジでのアクションです。

もう一つは、シャッドはアクションを止めたときの姿勢が前傾姿勢です。

これに対して、ミノーはアクションを止めたときの姿勢が水平です。

シーバスフィッシングでは「前傾姿勢のルアーは釣れない」という偏見から避けられる傾向にあります。

でも、全然そんなことはありません。

シャッドやバスフィッシングカテゴリーのバイブレーションを使ってシーバスを狙う人にとっては、「前傾姿勢だから釣れない」という印象はまったくないのが現実です。

狙いのレンジに急潜行で到達できる

シャッドのリップの大きさは、ボディサイズとの比率からいえばディープダイバーよりもはるかに大きいです。

そのため、狙ったレンジまで急潜行で到達させることができます。

ディーダイバーが7mくらいの距離を引いてようやく潜行到達できるレンジに、シャッドであれば3m引けば到達できる

というイメージです。

狙ったレンジに到達するための『助走の距離』がシャッドの方が短いという言い方できます。

根掛かりが少ない

フローティングタイプのシャッドは、前傾姿勢で潜ったときに、大きなリップが最初にボトムに当たります。

リップがボトムに当たることでアングラーはボトムを感知することができます。

そして、フックよりも先に大きなリップがボトムに当たることで、根掛かりを大幅に回避することできます。

フローティングタイプのシャッドには根掛かりが少ないという特徴もあります。

飛距離が出にくい

第6回の記事でご紹介したとおり、ミノータイプのルアーは重さ・空気抵抗という点から、そもそも飛距離が出しにくいルアーです。

それに加えて、(ボディとの比率で)リップがとても大きいシャッドは、どうしてもリップの空気抵抗が大きくなってしまいます。

最近は飛距離がだいぶ改善されてきましたが、バランスを崩すと一気に失速するので「飛ばしにくい」ルアーであることは従来どおりです。

バリエーションが極端に少ない

シーバスフィッシングにおいてシャッドほど釣果人気が比例していないルアーはないでしょう。

シャッドはとてつもなくよく釣れるルアーですが、それに反して人気が全然ありません。

そのため、バリエーションが極端に少ないです。

ダイワやシマノといった大手メーカーであれば一種類くらいはあります。

でも、その他のルアーメーカーは、ボートシーバスでの使用を想定していたり、そもそもリリースしていなかったり…。

シーバスフィッシングにおいて「ルアーの飛距離が出ない(出にくい)」というのはとても敬遠される要素です。

これは、アングラーだけの問題ではありません。釣れるルアーであれば人気がなくてもメーカーがどんどんリリースするか?といえば、そうではありません。

アングラーがルアーを買わなければメーカーも積極的には製品開発をしません。

シーバスフィッシングカテゴリーにおいてシャッドは選べる種類がとても少ないというデメリットがあります。

シャッドは人気がない?

飛距離至上主義の時代に突入

20年くらい前までは、シャッドはシーバスフィッシングではかなりメジャーなルアーでした。

Megabass Live-X MARGAY

ラッキークラフトのベビーシャッドビーフリーズ

メガバスのLive-XマーゲイX80トリックダーターなど。

これらのシャッドはシーバス狙いの多くのアングラーが使用していました。

ショーカラ
ビーフリーズとトリックダーターは一応ミノーのカテゴリーだけどね!

でも、それも今は昔。

シーバス狙いでも実釣性能抜群のシャッドですが、致命的な弱点がありました。

それは飛距離がでないこと。

フルキャスト→リトリーブ

という感じで、定位置から、沖に向かってフルキャストからのタダ巻き釣法がシーバスフィッシングで主流になるにつれて、飛距離がでないシャッドは存在感を失っていきました。

フルキャストからのタダ巻き釣法全盛の時代に突入

1990年代後半から2000年頃にかけてバスブームが落ち着いてくるにつれて、バスフィッシングからシーバス狙いにシフトするアングラーが増えてきました。

その頃は、ミノーを使ってシーバスを狙うときでも、バスフィッシングと同じようにトリッキーにルアーを動かして狙うという風潮がありました。

そのため、トリッキーの代名詞といえるシャッドを使う人も多く、また、シーバスもガンガン釣れていました。

その後、

シーバスはルアーを動かさなくてもタダ巻きだけで普通に釣れる

という理解が浸透していくにつれて、タダ巻きだけで釣れるルアーが急速に勢力を拡大しました。

ショーカラ
タダ巻きの方が楽だからね!

それに伴って、飛距離がでないうえ、トリッキーに使われることの多かったシャッドは、次第に使われなくなっていきました。

長尺ロッドの時代に突入

バスフィッシングからシーバス狙いにシフトするアングラーは、6ft半から7ft半くらいの長さのロッドを使う人もたくさんいました。

この長さのロッドであれば、15~20m先の狙ったところにルアーをどんどん撃ち込みながらシーバスを探し歩くスタイルの釣りも楽にできます。

ところが、汎用的なロッドの長さが8.6ftとか9ftといわれるようになると、ショートキャストを繰り返す釣りのスタイルが減っていきました。

最近では、ロッドの長さを活かしたフルキャスト→タダ巻きという釣法が主流になりました。

それにともなって、飛距離のでないシャッドは姿を消していきました。

それでもシャッドが釣れる理由

マッチ・ザ・ベイトの代表格

シャッドは最もベイトに近いルアーと表現されることがあります。

その一つの理由がサイズ感。

シーバスは通年でみるとさまざまベイトを捕食しています。2~3cmくらいのボラの稚魚から30cmを超える巨大コノシロまで。

でも、平均的には8~12cmくらいの小魚が多いのではないかと言われています。

そこにピッタリとハマってくるサイズがシャッドのサイズです。

それと、もう一つはシャッドのアクション。

10cm前後の小魚がタダ巻きアクションのように生命感なくフラフラと直進的に泳いでいるということは、普通はありません。

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小さい魚種であれば大きな群れを作るものもいます。

群れを作らない魚種でも、フラフラと直進的に泳いでいるということはほとんどないでしょう。

キビキビとせわしなく泳いでは止まり、止まってはまた泳ぎだしたり。

トリッキーに泳いだり止まったりの繰り返しです。

この小魚のようなトリッキーな動きを出せるのがシャッドの最大の特徴といえます。

(もちろん状況次第ではありますが…)ミノー以上にシーバスを騙しやすいルアーがシャッドです。

飛距離は出ないが中層で長い距離を引ける

シャッドの能力の一つに設定された水深まで急潜行で到達できる能力があります。

目的のレンジに到達するのが早ければ、目的のレンジをそれだけ長く引くことができます。

逆に、いくら飛距離が出たとしても、設定されたレンジに到達するまでに長い助走が必要になると、有効レンジを引ける距離は短くなります。

シャッドは有効レンジを長い距離引けるので、ここぞというポイントでじっくりとルアーを見せてシーバスに気付かせることができます。

シャッドの使いどき

足場が高くて足元から水深が深いとき

足元から水深が深い場所では、シーバスが足元に着いていることも案外少なくありません。

足元から水深が深い場合には積極的に足元も狙うべきです。ただ、足場が高い場所になると、思うように足元まできっちりとルアーが引けないということも多々あります。

このような場所ではシャッドはとても効果的なルアーです。

護岸整備された河川沿いをランガンしながら足元を探るのにはシャッドは最適といえるでしょう。

ストラクチャーを撃つとき

河川の橋脚や人工の構造物といったストラクチャーに着いたシーバスは、捕食ゾーンがとても狭いです。

ストラクチャーの近くを通るベイトを一瞬の隙をついて捕食します。狭い捕食ゾーンから外れるとストラクチャーについたシーバスはなかなか口を使ってくれません。

シャッドは急潜行により目的のレンジに到達できるので、いち早くシーバスに気づいてもらうことができます。

シーバス狙いのシャッディング

参考までに、コチラ↓はシャッドを使ってシーバスを狙うアングラーの動画です。

バスロッドクラスの長さでテンポよくシーバスを狙っているのがよくわかります。

そして、コチラ↓は山陰エリアでシャッドでシーバスを釣り上げる、『釣りのポイント松江店』の凄腕店員さんのブログ記事です。

皆さんこんにちは😊 今回は またまた仕事帰りのシーバスゲームです😆 いつもの様に『サイレントアサシン80S』『RJ-7』…

アングラー
俺の地域ではシャッドなんて使えないよぉ…

と考えるアングラーも少なくありません。

こちら山陰中央部の汽水域エリアで釣りをする人も、そう考える人は少なくないでしょう。

でも、釣りのポイント松江店の店員さんの記事からもわかるとおり、山陰中央部の汽水域エリアでも普通に釣れます。

大切なことなので繰り返して言います。

普通に釣れます

これは、シーバスを狙える地域であればだいたいのエリアに当てはまるでしょう。

シャッドに関していえば『食わず嫌い』で使わない場合が大半です。

シャッドの使い方

フローティングモデル

フローティングモデルのシャッドは潜行深度があらかじめ設定されているので、それ以上深く潜ることは基本的にはありません。

キャスト→着水後すぐに巻き始めて、設定された深度に到達したら、ただひたすら巻いてくるだけです。

急潜行とはいえ、目的のレンジに到達するためには『助走』が必要なので、狙いたいスポットよりもルアーをやや遠くに投げる必要があります。

シンキングモデル

シンキングモデルのシャッドを使うときは、ストラクチャー撃ちで使う場合が多いでしょう。

シンキングモデルはルアー自体が沈んでくれるので、着水後にカウントを数えます。

自分のところまでルアーを沈めたら、そこからただ巻いてくるだけです。

フローティングモデルのように『助走』を想定して遠くに投げるという必要もありません。

ただし、シンキングモデルの場合には常に根掛かりのリスクがあるので気をつけましょう。

アクション+ポーズ

シャッドはタダ巻きだけでも十分すぎるくらいによく釣れます。

しかし、シーバスの中にはアクションをしないと反応しないようなシーバスがいるのも事実です。

特にストラクチャーに着いたシーバスはシビアな場合もあります。

以前、シャッドのタダ巻きでは全然釣れなかった橋脚で、試しにアクションやポーズを入れてみたところシーバスが好反応になったことがありました。

釣りをしている僕でさえ

ショーカラ
ここにこんなにたくさんシーバスが着いてたの!?

と驚くくらい出るわ出るわ…

シャッドのアクションは、時にシーバスを狂わせるほどによく釣れることがあります。

フローティング、シンキングに限らず、タダ巻きで釣れないときは積極的に動かして(または止めて)みましょう。

シンキングモデルのシャッドの使用上の注意点

岸に近い場所が浅い(遠浅の)ポイントでは使用を控えましょう。

これは語られることが意外に少ない注意点です。

岸から20mくらいのところの水深が浅いときには、ビギナーはシンキングモデルのシャッドの使用を控えた方が無難です。

根掛かりが頻発します。

この点についてはディープダイバーの場合と同様ですので、注意が必要です。

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不人気!だけど実釣性能抜群の魅惑のルアー!!

現代シーバスフィッシングにおいて、タックルボックスにシャッドを入れているアングラーはとても少ないです。

10人に1人くらい?

もちろん、フィールドの特性によるところが大きいですが…

それくらい存在感がなくなりました。

でも、アングラーにとって存在感がなくなったのとは無関係に、シーバスにとっては絶大な存在感を示してくれるのがシャッドです。

飛距離が出ないからと敬遠するのではなく、状況に合わせて一度使ってみることを強くオススメできるルアーです。

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