ルアーのカラーを選ぶときはどうやって選んでいますか?
おそらく使うシチュエーションや手持ちの他のルアーとの兼ね合いからカラーを選ぶことがほとんどでしょう。
ところで、一口に「カラーを選ぶ」といっても販売されているルアーのカラーが多すぎて困ることはありませんか?
基本的に好きなカラーを選べばいいのですが、カラーローテーションを考えると同じカラーだけ選ぶわけにはいきません。
このページでは巷に溢れるルアーカラーの中から効率的にカラーを選ぶための考え方をご紹介します。
カラーローテーションの重要性

そもそもルアーフィッシングにおいて、なぜカラーローテーションが必要なのでしょうか?
昔から存在する有力説の中には
魚は色盲(色の区別ができない)である
という考え方があります。
これは実験や論文に基づいた考え方で、一定程度の説得力のあるものです。
でもルアーフィッシングにおける通説は
カラーローテーションは効果的
という考え方です。
魚は色盲という論文が数多くあるにもかかわらず、なぜ「カラーローテーションは重要」という考え方が通説なのか?
それはカラーの違いによる釣果の違いを身をもって体感できるからです。
カラーの違いによる釣果の違いをハッキリと体感できるのがエリアフィッシング。
エリアトラウトはカラーにとても敏感な魚で、カラーを変えた途端に食いが良くなった(または食わなくなった)というのは当たり前の世界です。
いろんなカラーを揃えておかなければ釣りにならないのがエリアフィッシングです。
ただし、注意しておかないといけないのは
魚も人間と同じように見えているとは限らない
ということ。
つまり赤い色を「赤」として見えているかどうかは魚に聞いてみないとわかりません。
シルバーを「シルバー」として見えているのかどうかは魚に聞いてみないとわかりません。
人間から見れば黒と白は100:0くらいの違いがありますが、魚には5:1くらいの差としか認識できていないかもしれません。
それでも5:1ほどの色の差で釣果がガラッと変わることがあるのが現実です。
カラーは全部で4色+α
釣具屋に行けばいろんなカラーのルアーが売っています。
いえ、色んなカラーのルアーがあるように見えるだけです。
実際には大きく分けてほぼ4色だけしかありません。

・ゴールド
・ホワイト
・ブラック
・+α
シルバー系

もっとも多いカラーバリエーションがシルバー系です。
シルバー系はバリエーションが豊富でマイワシ・カタクチイワシ・マコイワシ・シコイワシ・バーニングイワシ・サヨリ・ボラ・サッパ・アジ・サバ・コノシロ…とにかく釣り人を釣るためのカラーがたくさん!
ついでにホログラムの種類もノーマルホロ・レンズホロ・レーザー系・クラッシュ系・マグマ系・狂鱗…。あるいはホログラムでないメッキなど。
どんなイワシであってもボディがシルバー系のカラーは全部シルバーとカテゴライズします。
カラーはシンプルにカテゴライズすることが重要です。
ゴールド系

これも昔から存在しているカラーです。
背中が黒いクロキン、背中が赤いアカキン、背中が緑のミドキン、背中がチャート系のゴールドチャート、背中がピンクのピンクゴールドなどがあります。
あるいは最近あまり見かけなくなりましたが全身ゴールドのフルゴールドなんていうのもありました。
ゴールド系は濁った水の中ではシルバーよりも目立ちやすいためタックルボックスに必ず1つは入れておきたいカラーとして古くから人気のあるカラーです。
あとはクリアウォーターで使うとかなり目立つので魚を引き付けるためのカラーとしても人気です。
人間の視覚的にも使いやすいカラーです。
これもいろんな〇〇キンがあって状況によっては背中が黒か赤か緑かで釣果に違いが出ることも否定はしませんが、カラーローテーションに迷うくらいならすべてゴールド系として統一します。
ホワイト系

ホワイト系は膨張色といわれ、暗くても目立ちやすいためナイトゲームの釣りで人気のあるカラーです。
特にシーバスフィッシングではなくてはならないカラーです。
また(日本ではほとんど見かけませんが)海外のバス用ルアーやトラウト用ルアーにはけっこうホワイト系のルアーが存在しています。
日本では「見切られる」という理由で敬遠されがちなカラーですが海外では淡水の釣りでもメジャーなカラーです。
ホワイト系のカラーも背中がチャートのチャートバック、背中がピンクのピンクバック、腹が赤いレッドベリー、腹がオレンジのオレンジベリーなどがあります。
またボディに青・赤・黄色の丸いアクセントの入ったキャンディ系のカラーもあります。
これも背中や腹やボディがどんなカラーであってもすべてホワイト系としてカテゴライズします。
ブラック系

ソルトシーンでは見かけることの少ないのがブラック系です。
ブラックは(人間の目からは)ナチュラル系にもアピール系に見える不思議なカラーで、バスフィッシングでは人気のあるカラーです。
ソルトシーンでも月夜のナイトゲームではルアーのシルエットがハッキリ見えるといわれ、このような状況下ではアピール系のカラーとして語られます。
ルアーだけ見ているととても目立つ色に見えますが、水中での動きを見ると意外と目立ちにくい(自然に溶け込む)カラーだったりもします。
ブラック系は他のカラーと比べるとそれほど種類は多くありませんが、カラーローテーションを考えた時には1つは持っておきたいカラーです。
+αのカラー
ルアーのカラーは大きく分けると上記の4色にカテゴライズできます。
ただ、中には上記4色とは全くかけ離れたカラーも存在しています。

これは全身ほぼチャートリュース系のカラーです。
チャートリュース(chartreuse)もホワイトと同様に膨張色なのでナイトゲームで好んで使われるカラーです。
しかしグリーン系の水質のエリアでは意外と自然に溶け込むのでデイゲームでもバンバン使うことができます。
もちろんクリアウォーターでのアピール系カラーとして使うこともできるので、奇抜に見えてけっこう万能に使えるカラーといえます。
ルアーカラーの揃え方

基本的にはルアーのカラーは4色+αに大別して揃えます。
シルバー系であれば何イワシであってもシルバー、ホワイト系は背中やお腹がどんなカラーでもホワイト系と考えます。
イワシの他にサヨリとボラとコノシロを揃える必要はありません。
シルバー系であれば、どれか1匹いれば十分です。
イワシカラーに加えてサヨリカラーやボラカラーを揃えるよりも、ブラック系や、あるいは+αのチャート系・オレンジ系・レッド系などを揃えた方が効率的です。
逆に、たとえばレッドヘッドの中にもボディがホワイト系のものとシルバー系のものがあります。
これはレッドヘッドであっても別のカラーとしてカテゴライズします。
頭が同じ色なら同じカラーじゃないか!!…というわけにはいきません。
ルアー全体のうち赤頭部分は3割ほどで残りの7割は別のカラーなので、残りの7割が何色かによってルアーカラーを区別します。
まとめ
◆同系のカラーをたくさん集めない
ルアーのカラーバリエーションは無数にあるように感じますが、大きくカテゴライズすると実は4色+その他に分類できます。
同じシルバー系であればマイワシもカタクチイワシもサヨリもサッパもコノシロもボラも全部同じ色です。
カラーローテーションをするときは、同系統の別カラー(たとえばマイワシとカタクチイワシ)でローテーションをしてもカラーごとの差が小さいので効果的とはいえません。
それよりも同系統のカラーは1色に絞って、その他の3色+αでローテーションをした方がカラーのメリハリがあって効果的です。
またカラーを揃えるときも大きく4色+αでカテゴライズした方が同系統のカラーが増えず、お財布にも優しいです。
ルアーのカラーは自分が迷うことのないように大きくカテゴライズして考えましょう。