【永遠のライバル】シマノのギアはダイワより強いのか!?

皆さん、釣りを始めてみようと思った時に、ロッドとリールを揃えますよね。

ロッドはメーカーの種類が豊富ですが、リールは(基本的に)2社しかありません。

シマノダイワです。

どちらのメーカーも超高級機種から超入門機種まで豊富なラインナップになっています。

では、リールを選ぶとき、どんな理由でどちらのメーカーを選びましたか?

長年釣りをしていれば一度は聞いたことがあるであろうフレーズがあります。

「シマノは自転車メーカーでギアは専門なので、シマノのリールのギアはダイワより強い(耐久性がある)」

そう言われたので私はダイワからシマノに乗り換えました。

ホントですか??

このページでは、日本が世界に誇るリールの二大メーカーであり、永遠のライバルであるシマノとダイワのリールのギアについて考えます。

メインギアの加工法

メインギアとは

メインギアとは、リールの回転性能を支える歯車のことです。

まさに、リールの心臓部ともいえる重要なパーツです。

このメインギアは金属でできているのですが、金属の加工方法には大きく分けて二種類あります。

鍛造(たんぞう)と鋳造(ちゅうぞう)

鍛造(たんぞう)とは、金属を金型で圧縮して成型する方法です。

メリットとしては、金型で叩いて圧縮するため、金属が「鍛」えられ、強度に優れた製品が出来ます。

鋳造(ちゅうぞう)とは、金属を溶かして金型に流し込んで成型する方法です。

メリットとしては、一度金属を溶かすため、複雑な成型が可能になります。

リールに使われるメインギアの成型は、シマノもダイワも鍛造の方法でギアが成型されています。

どちらのメーカーも、金属を「鍛」えてメインギアを作ります。

シマノとダイワの違いは何?

シマノは鍛造だけ!

シマノのギアの成型方法は鍛造だけです。

金属をプレス機で「ガコンッ!」と成型し、「はい、出来上がり」という成型方法です。

言葉で表現するのは簡単ですが、これは相当すごい技術だそうです。

普通は、プレスしたら歯面にバリが出たりするので、バリを取るために歯面を切削して滑らかにします。

しかし、シマノは、「ガコンッ!」と成型して「はい、出来上がり」です。

そのままリールに組み込めるギアが出来上がるそうです。(すごいぞシマノ!)

これをシマノは、 【超精密冷間鍛造技術】と呼んでいます。

ダイワは鍛造+アルファ

ダイワも、鍛造によりギアの成型を行います。

そして、鍛造により成型されたギアの歯面に、【マシンカット】と呼ばれる機械加工を施します。

これにより、鍛造だけでは実現できないギアの滑らかさ+軽やかさを実現しています。(さすがダイワ!)

マシンカットのメリット・デメリット

メリット

ダイワは、鍛造により成型したギアに、さらにマシンカットと呼ばれる機械加工を施します。

これにより、ギアの歯面を磨き上げ、歯車の噛み合わせの精度を上げて、非常に滑らかで軽やかな巻き心地のリールを実現しています。

ダイワのリールの凄さは、リールを回し始めたときの抵抗(巻き重り)をほとんど感じないところにあります。

滑らかであるのは当然ですが、とにかく巻き始めが軽いです。

デメリット

鍛造によって金属を成型すると、金属の粒子が鍛流線(ファイバーフロー)を形成します。

(金属版の)木目のようなものです。

このファイバーフローが形成されることによって、金属に粘りができて金属の強度が上がります

ところが、鍛造によって成型されたギアの表面を、マシンカットにより切削してしまうと、せっかく鍛造によって成型されたファイバーフローを削ってしまうのです。

ダイワはマシンカットを施してこのメタルフローを切削してしまうため、ギアの耐久力に疑問を持つアングラーもいます。

シマノの技術のすごいところ

鍛造のみで滑らかな巻き心地を実現

シマノの製造技術のすごさは、なんといっても鍛造の精度の高さにあります。

シマノの場合、「ガコンッ!」と冷間鍛造したら、「はい、出来上がり」という感じで、そのままリールに使うことの出来るギアが作れるそうです。

鍛造による成型のみなので、歯車の歯面にガタつきがあるのでは?とも思えますが、そんなことは一切なく、超滑らかな巻き心地を実現しています。

理屈ではシマノのギアは強い

上記のとおり、シマノのギアには機械加工による切削を行わないため、鍛造によって成型されたメタルフローを傷付けることはありません。

また、切削を行わないため金属が熱を持って柔らかくなることもありません。

なので、どちらのメーカーのギアが耐久性が高いか?と言われると、理屈ではシマノというふうに言われています。

設計思想の違い

では、シマノのギアの方が耐久性が高いから、

やっぱりリールはシマノ!

なのかといえば、そうとも言えません。

ダイワ=軽さこそ正義

確かに、シマノのリールの巻き心地には上品なヌルヌル感があります(大人の巻き心地)。

しかし、最初の巻き始めの軽さ(リールを巻き始める瞬間の巻きの軽さ)は、ダイワのリールの方が軽く感じます。

マシンカットによるギアの噛み合わせ精度の高さの恩恵だと思います。

ダイワは、リール自体の重量の軽さに加え、巻き始めの軽さも追求しています。

とにかく「軽さ志向」がダイワのリールの設計思想の最上位にあります。

シマノ=永遠に変わらない巻き心地

シマノは、「永遠に変わらない巻き心地」というキャッチフレーズのもとに、とにかく巻きの耐久性を追求することがリールの設計思想の最上位にあります。

確かに、きちんと水洗いをしていれば不具合が生じたことはありません。

少なくとも8年くらいはオーバーホールなしオイルやグリスの注油なしで使い続けているリールもあります。

加えて、「超精密」冷間鍛造技術により、ギアの耐久性のみならず、巻きの滑らかさも超一級です。

しっとりとした上品な大人の巻き心地があります。

ギアの耐久性の差はそれほど体感できない

釣り業界に限らない話ですが、製品同士を比較した時に、いったん「〇〇>△△」として優劣がついてしまうと、まるで100:0であるかのように物事が捉えられてしまうことがあります。

ギアの強さは「シマノ>ダイワ」という印象をもってしまうと、あたかも「ダイワのギアはダメなギア」と捉えられたり、錯覚してしまうことがあります。 

たとえそれが微々たる差であったとしても…

しかし、ダイワのギアだって、多くのプロスタッフやインストラクターの方々が散々テストを行って使い倒して、満足のいくレベルのギアを実現しているわけです。

そのようなリールを一般アングラーが使用して、耐久力の差を体感できるほどの違いがでるのでしょうか?

個人的には、一般アングラーが耐久力の差を体感できるほどの違いがあるとは思いません

確かに、「ダイワのリールを使っていたけどギアがすぐダメになった」って話を聞いたことはあります。

しかし、逆に「シマノのリールを使ってみたけどギアがすぐにダメになった」という話も同じように聞いたことがあります。

ハッキリ言って、使用状況が全く違うので単純に比較することができません。比較する意味もありません。

 結局のところ、ギアが逝ってしまうのは、ギアの耐久性の問題というよりも、リールという工業製品の個体差や使用環境の違いによる問題ではないかと考えています。

リール選びのポイント

POINT

理屈ではシマノのギアが耐久性が高い(はず)

体感できるほどの耐久力の差はない(と思う)

好きなメーカーを使うべし

理屈では、シマノのギアはダイワより耐久性が高い(はず)です。

しかし、年間360日くらい釣りに行く人は別として、一般アングラーがギアの耐久性に違いが出るほど釣りをするでしょうか?(たぶん、そんなに釣りしないと思います)

ギアの耐久性が限界を迎える前にリールを買い替える人の方が多いのではないでしょうか?

「ダイワのギアはすぐダメになった」

と聞いたことがありますが、

「シマノのギアはすぐダメになった」

という話も聞いたことあります。

使用環境・使用頻度・使用方法が違えば、色んなケースが生じてしかるべきです。

ケースごとの事情を無視して

「シマノはダイワより強い」

と比較することにあまり意味はありません。

ダイワのギアだって、一般アングラーよりも遥かにヘビーユーザーであるダイワのプロスタッフ・インストラクターが使用して、その使用に耐えるようなギアとして作られ、製品として販売されています。

一般アングラーが耐久性の違いを実感するほどダイワのギアの耐久性が低いだなんて、常識的に考えてもちょっと想像ができません。

シマノとダイワのギアの耐久性に差があるとしても、ほとんど体感できないレベルの差です。

リールを選ぶ時は、ギアの耐久性そのものではなく、耐久性という「安心感」(ギアの耐久性そのものではない)からシマノを選ぶもよし、デザインや軽さからダイワを選ぶもよし。

初心者であろうと上級者であろうと、

好きなメーカーを選べば、その選択に間違いはありません!



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