ロッドビルディングに必要な工具は?

これからロッドビルディングを始めようと思った人の中には

入門ビルダー
特殊な工具が必要なんじゃないの?

と不安を覚える人もいるでしょう。

ロッドビルディングの現場を見たことない人にとってはそう思うのも無理はありません。

でも、ロッドビルディングといっても特殊な工具は1つか2つほどで、あとは100円ショップやホームセンターで揃うものばかりです。

このページでは、ロッドビルディングに最低限必要な工具をご紹介します。

金ノコ・目立てヤスリ

ブランクスやカーボンパイプの切断に使います。

目立てヤスリは金ノコの目立てのために使うわけではなく、目立てヤスリを使ってブランクスやカーボンパイプを切断するための目印を入れます。

また時間は掛かりますが目立てヤスリでカーボンをカットすることも可能です。

どちらもホームセンターで購入することができます。

金ノコは100円ショップにもあります。

カッターナイフ

グリップを削ったり切断するために使います。

基本的には100円ショップのもので大丈夫です。

ただし、いつも鋭利な刃にしておく必要があるので替刃が手に入るものが良いです。

オルファのカッターナイフは替刃も含めてどこのホームセンターでも売っているのでオススメです。

デザインナイフ

主にスレッドを切るために使います。

もちろんハサミでスレッドは切れますが細かいカッティングが要求されるのでデザインナイフが必要になります。

デザインナイフも100円ショップで売っていますが、替刃が必要になるのでホームセンターで売っているオルファのものがオススメです。

2液性エポキシ接着剤

グリップやリールシートなど強固な接着が必要なときに使う接着剤です。

1液性の強力接着剤でもけっこうイケちゃいますが、経験上、2液性に比べて耐久力が劣るので2液性の接着剤の使用をオススメします。

2液性エポキシ接着剤には5分硬化型、30分硬化型、90分硬化型があります。

ロッドビルディングに使うのは30分硬化型です。

ワインディングチェックのような装飾パーツを接着するのは5分硬化型でも構いませんが、グリップやリールシートを接着するときには5分だと短すぎます。

5分硬化型だと失敗したときに修正する時間がなくなるので30分硬化型がベストです。

逆に90分硬化型は固まるまでの時間が長すぎて待ち時間をとられてしまうのでオススメできません。

2液性エポキシ接着剤もだいたいのホームセンターで売っています。

瞬間接着剤

チョットした仮止めように使います。

が、瞬間接着剤も意外に強力なので気を付けてください。

これは100円ショップのもので構いません。

釣具屋に売っているツリロンでもいいでしょう。

2液性エポキシコーティング

2液性エポキシコーティング剤です。

ガイドスレッドを固定するのに使います。

ガイドスレッドは接着剤でも問題なく固定できるのですが、接着剤の色が付いたり白っぽくなるのでオススメしません。

以前、ガイドスレッドの固定のために瞬間接着剤を使ってみたことがあります。
スレッドの固定という点ではまったく問題ありませんが、白っぽくなってとにかく見栄えが悪かったです。

これはホームセンターではほとんど見かけない、ロッドビルディングのための道具です。

売っているとすれば釣具屋さんの方が可能性が高いです。

うすめ液は、はみ出たエポキシコーティング剤やエポキシ接着剤を拭き取るために使います。

それと、エポキシコーティング剤は筆でスレッドに塗り付けるのですが、エポキシを塗り終わった後の筆の洗浄にも使えます。

平筆・ミキシングカップ

エポキシコーティング剤をガイドスレッドに使うための平筆と、2液性エポキシを混合するためのミキシングカップです。

平筆はホームセンターにあるものでもいいです。

100円ショップだと何本かセットになっているので、それでも構いません。

写真の真ん中に映っている紺色の平筆は100円ショップのものです。

平筆は大きさの違うものが何本かあった方がイイです。

エポキシを塗る幅が広い箇所は幅の広い平筆を使い、トップガイドなどは幅の狭い平筆を使います。

ミキシングカップはホームセンターであまり見かける機会がないので、ネットショップを活用した方が良いでしょう。

ノギス

ブランクスの外径や内径を測るのに使います。

ブランクスの外径よりも内径の大きいパーツを揃える必要があります。

たとえばブランクスの外径が13mmの場合には、少なくとも13.5mm以上の内径のパーツを揃えなければブランクスに入りません。
パーツの内径は必ずブランクスの外径よりも大きいものである必要があります。

普段ほとんど使うことのない工具ですが、意外にも100円ショップに売っています。

写真下のノギスは100円ショップで購入したものです。

当然デジタルノギスの方が精度が高いですが…

マスキングテープ

ブランクスを傷つけないように保護したり、仮止めしたり、嵩上げしたり、マーキングしたり…とにかく出番が多いのがマスキングテープです。

私がこれまでに一番多く購入した道具はマスキングテープだと思います。

手で切ることができて、接着力が弱くすぐに取り外しができるので、仮止めやブランクス・パーツ類の保護のためにとても重宝します。

ホームセンターに行けば1個90円くらいで売っています。

テサテープ

ブランクスの外径をリールシートやグリップの内径に合わせるため(嵩上げのため)に使います。

使い方はこんな感じです↓。

マスキングテープでも代用できますが、テサの方が接着剤の食いつきがイイです。

あまりホームセンターでは見かけないので、ネットショップを利用する必要があります。

スレッドコートドライヤー

2液性エポキシコーティング剤(ガイドスレッドの固定剤)を乾かすのに使います。

2液性エポキシコーティング剤は固まり始めるまでに2~3時間ほど掛かります。

その間に何もしなければガイドに塗ったコーティング剤が垂れてしまいます。

なのでロッドをフィニッシングモーターに固定してクルクルクルクル…と回すことで固まり始めるまでにコーティング剤の形が均一になるようにするための道具です。

スレッドコートドライヤーと表現していますが、この道具そのものにコーティング剤を乾かしたり、硬化を早めたりする機能は一切ありません。

ただロッドを回して待つための道具です。

ただロッドを回すだけといってもとても重要です。
以前スレッドコーティングの乾燥の最中に停電になったことがあり、フィニッシングモーターが止まってしまったことがありました。
当然エポキシコーティング剤が垂れ始めたので、慌てて手で回したことがありました(2時間ぐらい)。
フィニッシングモーターなしではガイド巻きはできないと思ってください。

さすがにこれはロッドビルディングのためにしか使わない道具なので、釣具屋さんになければネットショップを利用する必要があります。

他の道具はともかく、これだけは特殊工具に分類されます。

まとめ

以上がロッドビルディングに最低限必要な工具です。

日常生活では見慣れない道具もいくつかありますが、ホームセンターで入手可能な道具がほとんどです。

ホームセンターで買えないようなエポキシコーティング剤やフィニッシングモーターも頻繁に必要になるものではありません。

一度揃えてしまえば足りる道具がほとんどなので、ロッドビルディングを始める人はぜひホームセンターで探してみてください。