【ゼロから始める】フローティングミノーとシンキングミノーの使い分けを理解する!【第22回】

ミノーにはフローティングタイプシンキングタイプの2つの種類があります。

この2つのタイプのミノーを明確に使い分けられるビギナーはほとんどいないでしょう。

ほとんどのビギナーがなんとなくで使い分けをしていることと思われます。

このページでは、フローティングミノーとシンキングミノーの使い分けについてご紹介します。

執筆者
ショーカラ(y-nax)
『釣り』の翻訳家
最近の釣りメディアでは、釣りに関する情報がメーカーのために中・上級者目線で発信されるようになりました。ナチュラルリリースでは、ビギナー目線で語られることが少なくなった「釣りに関する『キホンのキ』」をビギナー目線で発信しています。

2つのミノーの特性

フローティングミノーの特性

・巻いたら潜る 止めると浮く
・最大潜行深度が設定されている
・遅く巻いても大きく泳ぐ

フローティングミノーの特徴の1つが、ルアーを巻いたら潜り、止めると浮いてくるということです。

また、フローティングミノーには最大潜行深度が設定されていることが多いです。

最大潜行深度というのは、「このくらいの深さまでなら潜る」というフローティングミノーの潜る深さのことです。

また、もう一つの特徴として、フローティングミノーは、シンキングミノーと比べるとよく泳ぐ(動きが大きい)ということが挙げられます。

シンキングミノーの特性

・止めるとどんどん沈む
・遅く巻くとあまり泳がない
・フローティングミノーよりも飛ぶ

シンキングミノーの特徴の1つが、ルアーを巻かないと、どんどん沈んでいくことです。

そのため、(理屈では)狙える深さに限界はありません。

ショーカラ
ただし、実際は、手返しの悪さという点から、狙える深さには限界があります

もう1つの特徴として、シンキングミノーはゆっくり巻くとあまり泳がないということが挙げられます。

さらに、シンキングミノーは、同サイズのフローティングミノーと比べると飛距離が出るものが多いです。

ショーカラ
ただし、その差は数%ほどです

使い分けの基本的な考え方

フローティングミノーとシンキングミノーに限った話ではありませんが…

ルアーの使い分けをしようとする時は、まずは

最も分かりやすい違い(明確な違い)に着目

しなければなりません。

そして、明確な違いによっては使い分けできない時に、ルアーの特性に着目して使い分けを行います。

1mより深いレンジを狙う時はシンキングミノー

まず、フローティングミノーでは狙えない深いレンジを狙う時はシンキングミノーの一択です。

フローティングミノーの最大潜行深度は、多くのメーカーで0.8m前後に設定されています。

そのため、水深1mよりも深いレンジを狙う時は、迷わずシンキングミノーを使います。

なお、シンキングミノーは、理論上、狙える深さに制限はありません。

しかし、シンキングミノーはバイブレーションのように沈下スピードが速くありません。

そのため、あまり深いレンジを狙おうとすると、沈むのを待つ時間がやや煩わしくなります。

シンキングミノーで狙う深さの目安は、深くて2m前後に考えておきましょう。

飛距離が必要な時はシンキングミノー

シンキングミノーのもう1つの特徴として、同サイズのフローティングミノーよりも飛距離が出るということが挙げられます。

だいたい、シンキングミノーの方が5~10%くらいは飛びます。

フローティングミノーでは狙い切れない沖のポイントを狙う時にはシンキングミノーの出番です。

根掛かりしそうな場所ではフローティングミノー

フローティングミノーの最大の特徴は、リールを巻く手を止めたら浮くということです。

そのため、シンキングミノーと比べると、根掛かり回避能力は雲泥の差です。

根掛かりが心配な場所(かつフローティングミノーで狙えるレンジ)を攻めるときにはフローティングミノーを使いましょう。

水面直下を狙う時はフローティングミノー

シンキングミノーでも、速巻きをすれば、ある程度は上のレンジ(表層)を引くことが可能です。

とはいえ、いくら着水直後にルアーを巻き始めたとしても、ルアーが着水した瞬間に数十cmは水深が入ります。

また、遠くに投げれば投げるほど、ルアーが泳ぎ出すまでにタイムラグが発生し、水深が入ってしまいます。

そのため、サブサーフィス(水面直下)と呼ばれるレンジをシンキングミノーで狙うのは限界があります。

そこで、水面直下を狙いたい時はフローティングミノーの出番です。

フローティングミノーの中でもシャローランナーと呼ばれるルアー達は、サブサーフィスを狙うのに特化したルアー達です。

サブサーフィスを狙いた時は迷わずシャローランナー(フローティングミノー)を使いましょう。

それぞれの特性に着目して使い分ける

レンジや飛距離では使い分けができない範囲もあります。

たとえば、0.8m前後のレンジを狙う場合です。

このレンジであれば、フローティングミノーでもシンキングミノーでも狙えます。

このような場合には、それぞれのミノーの特性に着目して使い分けます。

ゆっくり大きくアピールしたいor広くスピーディーに探りたい

フローティングミノーは、シンキングミノーよりゆっくり巻いてもルアーがよく泳いでくれます。

ゆっくり巻いてもルアーのアクションがしっかり出せるので、ルアーをゆっくり大きく見せたい時にはフローティングミノーを使います。

反対に、シンキングミノーというのは、ゆっくり巻くとルアーのアクションがかなり控えめになります。

特に、潮上から潮下に向かって流すような釣りの場合、ルアーが動きにくくなります。

そのため、シンキングミノーを使おうと思った時、ルアーがそれなりに泳ぐ巻きスピードとなると、ある程度速巻きをする必要があります。

そこで、広い範囲をスピーディに探るためにシンキングミノーを使うという方法が考えられます。

ショーカラ
控えめに見せたい時はシンキングミノーをゆっくり巻く…というのもアリです

使い分けをしないのもアリ

フローティングミノーとシンキングミノーのどちらでも狙える場合、特に使い分けをしない、というのも1つの方法です。

これは僕の経験上の話ですが…

かつて、細かい違いに着目して使い分けをしようとして、かなり迷走したことがあります。

僕自身、フローティングミノーとシンキングミノーの使い分けに関するカテゴライズを模索したことがあります。

しかし、一口に「フローティングミノー」「シンキングミノー」といっても、潜行深度も違えば動きの大きさなどもルアーによって異なります。

また、泳ぎの大きなルアーがいいのか、泳ぎの控えめなルアーがいいのか、ということは、季節やベイトや地域によっても異なるでしょう。

そのため、強引にカテゴライズをすると、かえって選択肢の幅を狭めてしまうかもしれません。

確かに、試行錯誤してみるのもルアーフィッシングの一つの楽しみ方です。

なので、いろいろと使い分けを考えてみるのもいいでしょう。

ただ、いろいろ考えすぎた結果、よく分からなくなって釣りのスタイルが迷走するようでは本末転倒です。

そのため

フローティングとシンキングのどちらでも狙える領域であれば、どちらでもいい

と割り切ってしまうのも1つの選択肢です。

ミノーの使い分けは合理的かつシンプルに考える!

フローティングミノーとシンキングミノーの使い分けは十人十色です。

10人いれば10通りの考え方があるかもしれません。

ビギナーにとっては

ビギナー
人によって言うことが違う…

と頭を悩ませることになるでしょう。

かつては、僕もミノーの使い分けについてカテゴライズを模索したことがありました。

でも、結果として…

頭の中がグチャグチャになって考え方はまとまりませんでした(;´・ω・)

そもそも、ミノーというルアー自体がシーバスフィッシングの中心となるルアーで、そのバリエーションは実に様々です。

そのため、微妙な違いに着目して使い分けをカテゴライズしようと思っても困難に直面します。

また、季節・ベイト・釣り場などが異なれば、使い分けの基準も異なることでしょう。

そこで、フローティングミノーとシンキングミノーは、まずは誰にでも分かりやすい明確な違いに着目して使い分けましょう。

そして、どちらのミノーでも狙える領域では、「どちらでもいい」というくらい割り切ってシンプルに考えましょう。

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