デイゲームをするうえで強力な武器になるのが 偏光グラス 。
これを掛けるか掛けないかでデイゲームの戦略が大きく変わります。
でもデイゲームであっても偏光グラスを掛けていない人が意外と多い。
初心者であればなおさら偏光グラスを掛けていない人が多くなります。
確かに初心者の頃はロッドやリールやルアーに投資しがちで偏光グラスに高いお金を払おうって人はなかなかいないかもしれません。
でも、ちょっと待って!!
デイゲームアングラーにとって偏光グラスはロッドやリールに並ぶ…あるいはそれ以上に重要なタックルなんです!
このページでは偏光グラスの重要性についてご紹介します。
水中の情報はアングラーの生命線
釣り人が魚に近づくには?
自然を相手にしたレジャーであるルアーフィッシング。
しかも、相手は水中という人間が立ち入ることが困難なエリアに生息しています。
そんな魚を釣るために、アングラーは、漫然とルアーをキャストし続けているだけではなかなか魚に近づくことはできません。
では、ターゲットである魚に近づくためにアングラーはどうすればいいのか?
それにはいろいろな方法があります。
◆〇〇メソッドを覚えて、〇〇メソッド用のルアーで攻略する
◆手っ取り早く地元の釣具屋でローカルフィッシング(実績ルアー)を教えてもらう
でもぶっちゃけていえば、↑これらのアプローチ方法は机上の空論です。
空論は言い過ぎかもしれません。でも机上の論理であることに変わりはありません。
『こうすれば釣れる』とか『こういうときはこうアプローチする』とか。
これらはかつて実績のあった攻略方法というだけで、いま目の前に広がっているポイントでその攻略方法が効果的かどうかはまっっっっったく別の話です。
その攻略方法がハマる可能性もあれば、まったく役に立たないこともある。
もちろん、そういうメソッドは知らなくていい…ということではありません。
その攻略方法がハマるシチュエーションもあるので、自分の引き出しとして持っておくことは効果的です。
でも、(繰り返しになりますが)いま目の前に広がっている釣り場にハマるかどうかは別の話。
いま目の前に広がっている釣り場でターゲットに近づくためには、いま目の前に広がっているシチュエーションに合わせた釣りをする必要があります。
水の中を知ることが最高の近道
どんな攻略方法やどんなメソッドを習得したところで、いまこの瞬間、自分が立っている釣り場にマッチしていなければターゲットに近づくことはできません。
では、自分が引き出しとして持っている攻略方法やメソッドを最大限に生かすにはどうすれば良いか?
それは水の中を知ることです。
具体的には水温、水質、水深、魚からみたルアーの見え方(光量の強弱)、潮の流れの変化・強弱、ベイトの数、ターゲットの数…などです。
たとえばエリアフィッシングで、どれだけ大型トラウトへのアプローチ方法を学んだとしても、30cm級のトラウトしか入っていない池でそのメソッドを試していたのでは大型トラウトが釣れるはずがありません。
この場合、池を変えて(つまりポイントを移動して)大型トラウトが入っている池で狙う必要があります。
パターンフィッシングやメソッドのような攻略方法は、いまこの瞬間、自分が立っている釣り場にマッチしていて初めて成立したり、生きてくるものです。
釣り人が少しでも魚に近づくには、いまこの瞬間、自分の目の前に広がっている釣り場の情報をなるべく多く知ることが重要になります。
水の中を知るには?
水の中の情報は自分の手にしているタックルを通じて知ることができます。
たとえば、50mほどルアーをキャストして巻き始めると、すぐにルアーにベイトが触れる…というのであれば、ロッドやラインを通じて50m先にベイトが溜まっているということを知ることができます。
あるいは、ルアーをリトリーブしているとリールを巻くハンドルが重くなる場所がある…というのであれば、リールを通じて流れの強弱がある場所を知ることができます。
水の中の情報は自分の手にしているタックルを通じて知ることができます。
でも実は、水の中の情報を知るために最も確実なタックルがあるのです。
それが偏光グラスです。
ルアーフィッシングでは、偏光グラスを掛けているからこそ得られる情報というのがたくさんあります。
偏光グラスから得られる情報とは?
情報の精度が高い
たとえば、50m先でルアーにベイトが触れる…という情報は、重要な情報といえますが確実な情報とはいえません。
なぜなら、ルアーに触れている魚が本当にターゲットの捕食対象となり得るベイトフィッシュかどうかわからないからです。
ベイト溜まりに何回かルアーを通しているうちに引っ掛かって釣れた魚が、実は50cm級のコイだった…なんてこともありました。
もちろん、最初から「デカいサイズの魚種じゃないか?」って感じることもありますが、常にわかるわけではありません。
ロッドやラインやリールを通じて得られる情報は、必ず想像(偏見)というフィルターを通して自分の中に取り込まれます。
でも、偏光グラスを通して知ることができる情報は違います。
偏光グラスを通して得られる情報というのは直接自分の目で見た情報です。
昔から「百聞は一見に如かず」といわれているとおり、ロッドやリールやラインから伝わる情報を100回想像するよりも、1回水の中を見た方が確実です。
偏光グラスを通して知ることができる水の中の情報は、ロッドやリールやラインを通して得られる情報よりもはるかに精度の高いものです。
また、デイゲームのときにプロアングラーがよく使う「生命感」という表現も、ロッドやリールやラインから得られる情報だけではなく、偏光グラスを通して水中を観察して得られた小魚やベイトの情報も根拠になっています。
ゲームを組み立てる重要な情報
どれほどロッドやリールやラインを通じて水中から多くの情報を得ていたとしても、偏光グラス越しに得られたたった1つの情報が、ゲームを組み立てるための決定的な情報になることはよくあることです。
たとえばエギングにおいては、ハイプレッシャーなポイントではアピールが強すぎないナチュラル系カラーが強いと一般的にいわれています。
なので、そういうポイントではナチュラルカラーのエギでローテーションを組み立てることが多いです。
でも、ナチュラル系にはなかなか反応がなかったので、偏光レンズ越しにイカの様子を見ていたら、チャートカラーのエギにものすごく好反応を示したことがありました。
そこで、この場合にはセオリーにとらわれることなく、目の前のイカの反応に合わせてエギのカラーをアピール系を中心にローテーションを組み立てることになります。
あるいは、偏光グラスなしで釣りをしていたときには気づいていなかった藻場らしきものを水中に見つけることもあります。
エギのカンナ針に海藻が引っ掛かって返ってくれば、エギの届く範囲に海藻があるということは知ることができます。
でも、カンナに引っ掛かって返ってきた海藻だけでは、それがどの程度の密度の藻場なのか…ということまではわかりません。単発的に生えていた海藻かもしれないし、イカが身を潜めるには十分すぎるくらい巨大な藻場かもしれません。
でも偏光グラスを通して水の中が見えれば、薄っすらであったとして藻場の大きさが見えることがあります。
そこで、この場合には「ちょっとあのあたりを重点的に探ってみよう」ってことで狙うポイントをグンと絞ることができます。
直接イカや魚の姿が見えなくても、闇雲にキャストをしていたときと比べるとゲームプランが大きく変わってきます。
偏光グラスの苦手な領域
水の中の情報を知るためには偏光グラスで水の中を見るのが最も精度の高いといっても、偏光グラスにも苦手な領域があります。
それは遠くの情報を知ることです。
偏光グラス越しに知ることができる情報というのは直接自分の目で見て得られる情報なので、情報の精度も信頼度もとても高いといえます。その反面、アングラーの視力に影響を受けるので見える範囲が限られています。
当たり前の話ですが、偏光グラスといえども万能ではないことは覚えておきましょう。
透明度の低い水域でも必要?
一言で釣り場といっても、飲めそうなほど透き通ったクリアウォーターのエリアから、数m先すら見えないようなマッディウォーターのエリアまで様々です。
超ドクリアウォーターで偏光グラスが効果的なのは理解しやすいところでしょう。
問題は普段マッディウォーターのエリアで釣りをしているアングラーも偏光グラスが必要か?ってこと。
結論からいえばあった方がイイです。
マッディウォーターといえども偏光グラスなしよりは偏光グラスがあった方が断然よく見えます。
また、偏光グラス越しに見たほうが「水の濁り具合」がよくわかります。
偏光グラスがない場合だと「濁っている」とか「見えにくい」という感じで、ものすごく大雑把にしか水中の状況がわかりません。
でも、偏光グラス越しだと、同じ「濁っている」「見えにくい」であっても、より具体的に「〇mくらい先までなら見える」とか「このルアーの方があのルアーよりも見え方がまだマシだ」とかってのがよくわかります。
なので、マッディウォーターのエリアであっても偏光グラスはあった方がいいでしょう。
ただ見えるだけじゃない!!
偏光グラスは「ただ水の中が見えるだけでしょ」って誤解されがちです。
「俺、サイトフィッシングやらないし」っていって偏光グラスを頭から否定する人もいます。
確かに、ぶっちゃけ「ただ見えるだけ」ってのは間違いとまではいえません。
でも、その「見える」ということが釣りにおいてはとても重要な情報になります。
偏光グラス越しに見えた情報はその日のゲームプランを左右する重要な情報となることも多々あります。
偏光グラスは釣りの組み立て方や質にも関わってくるので、ぜひ「水の中が見える」という世界を体験してください。