
気温が下がっても、境水道のシーバス熱はまったく冷えません。
むしろ12月こそ、ベイトが流れに集まり、良型の群れが外海へ下っていく“超ハイシーズン”。
産卵+澄み潮+強い流れという条件が整い、デイゲームの釣果が一気に伸びる特別な時期です。
境水道のシーバスゲームがいよいよ本格化しました!

最近の釣りメディアでは、釣りに関する情報がメーカーのために中・上級者目線で発信されるようになりました。ナチュラルリリースでは、ビギナー目線で語られることが少なくなった「釣りに関する『キホンのキ』」をビギナー目線で発信しています。
FAQ(よくある質問)
ベイトの位置や潮流が“目で見てわかる”ため、釣りを組み立てる基礎がそのまま身につく環境です。
12月の境水道で何が起きているのか?

まず理解しておきたいのは、12月の境水道は“単るハイシーズンではない”ということです。
この時期の境水道は
産卵のために日本海へ下るシーバスの大群が通過する巨大な水路
へと変貌します。
宍道湖や中海で秋に体力を蓄えたシーバスは、冬になると産卵のために外海(そとうみ)へ向けて下降を開始します。
この“産卵のための移動”は単独ではなく、大小さまざまな群れが通過します。
日によっては『三桁釣れる』という状況さえ生まれます。
その回遊を最も狙いやすいのが境水道です。
潮が走り、水深があり、ベイトが集まっている。
冬の境水道は、シーバスにとって“産卵のために必ず通るコース”と“ベイトが豊富な捕食場所”の両方が揃った超絶な第一級エリアということができます。
境水道にベイトが集まる理由

12月の境水道を語るうえで欠かせないのがベイトが集まるという点です。
境水道は外洋と汽水湖をつなぐ水路です。
そのため、ハゼ・ヒイラギ・ボラ・サッパといった汽水域を代表するベイトから、カタクチイワシやアジの群れのような外洋系のベイトまで、様々な種類のベイトが混在します。
特に、カタクチイワシやアジといった外洋系のベイトとシーバスの回遊が一致すると、かなりの鳥山になって、水面にはシーバスによるナブラが発生することも珍しくありません。
汽水エリアと比べると溶存酸素も豊富であり、また、水深もあることから水温も比較的安定しています。
そのため、外洋と汽水域をつなぐ狭い水路である境水道には、12月になると多くのシーバスやベイトが集まります。
「産卵のためのシーバスの大群の移動」×「外洋系ベイトの群れ」
という最強の組み合わせが実現するのが12月の境水道です。
真冬の境水道シーバス攻略ガイド
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まずは潮を読む
中海や宍道湖と異なり、狭い水路である境水道は潮の満ち引きの影響を大きく受けます。
そのため、特に12月は、潮が大きく動くタイミングが釣果に直結します。
上げ(込み)潮・下げ潮ともに充分に狙えますが、特に、満潮の潮止まりからの動き出しは狙い目です。
潮がよく動いているときの方が回遊が一気に速くなることがあり、釣果は良好です。
鳥山を探す
12月の境水道は、ほかのどの季節よりもベイトが豊富で鳥山が発生しやすい時期です。
そのため、鳥山を探しながらポイントを選ぶことも重要です。
沖で鳥山が発生している場合、その周辺にも多かれ少なかれシーバスが回遊しています。
より確率を上げるためにも鳥山は重要な目印になります。
風の向きは“冬の境水道のスイッチ”
12月は季節風が強く、風向きでベイトの動きも大きく変わります。
特に、北風か南風かによって「境港側にベイトが寄りやすい」か「美保関側にベイトが寄りやすい」か変わります。
境水道は風と潮流の影響を受けやすいフィールドなので、潮流×風向き×鳥山の組み合わせでポイントを選ぶことが重要になります。
おすすめルアー
メタルバイブレーション
冬の境水道シーバスを狙うとき、鳥山の存在は釣果に大きな影響を与えます。
つまり、ルアーを鳥山周辺まで届かせることができれば大きなアドバンテージになります。
そのため、冬の境水道シーバスを攻略するうえでは飛距離の出るメタルバイブレーションは外すことはできません。
~30gくらいまでのメタルバイブレーションがもっとも使いやすいでしょう。
メタルジグ
メタルバイブレーションでは届かないさらに沖の鳥山を狙うときに必要になるのがメタルジグです。
投げて沈めてシャクリ上げて…という使い方も可能です。
ただ、ベイトについたシーバスを狙うときには着水直後からのタダ巻きでOKです。
~30gくらいまでのものが使いやすいでしょう。
ヘビーシンキングペンシル
鳥山やナブラと無関係にシーバスを探すときに重宝するのがヘビーシンキングペンシルです。
飛距離が出せて表層を狙うことができるので、メタルバイブレーションやメタルジグと使い分けることができます。
という感じで使い分けるといいでしょう。
境水道の冬のシーバス祭り開幕!!
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12月の境水道は
「産卵のためのシーバスの群れが通過する」×「外洋系ベイトの群れが流入する」
という最高の条件が揃う、年間トップクラスの盛り上がりを見せる時期です。
冬の釣りは一見難しそうに見えます。
しかし、境水道の12月はむしろお祭り状態になる季節です。
潮流・風・ベイトが揃えば、境水道は“冬だけど安定してシーバスが釣れるフィールド”へと姿を変えます。
寒さは厳しくても、シーバスの大群が境水道を下り、ベイトは流れに集まり、冬ならではの生命感が水中で躍動しています。
12月の境水道は静かにして熱い!
シーズン最後のシーバス祭りに出掛けてみてはいかがでしょうか?







