【ステップアップ】荒食い時期なのに「止める」?10月後半のシーバスが反応する意外な一手!

10月後半。

秋のシーバスシーズンはいよいよ最盛期を迎えます。

サヨリ、イナッコ、コノシロなどが海面を賑わせるまさに“荒食い時期

でも「これだけベイトがいれば簡単に釣れるだろう」と思いきや、実際にルアーを投げてみると、意外と反応がない──そんな経験をした人も少なくないでしょう。

ただ、この時期の釣れない原因は、決してテクニックの問題ではありません。

釣果のきっかけになるのは、ほんの少しの「間(ま)」です。

このページでは、ビギナーでも実践できる“止めて見せる(魅せる)釣り”で、荒食い時期のシーバスを攻略する方法をご紹介します。

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執筆者
ショーカラ(y-nax)
『釣り』の翻訳家
最近の釣りメディアでは、釣りに関する情報がメーカーのために中・上級者目線で発信されるようになりました。ナチュラルリリースでは、ビギナー目線で語られることが少なくなった「釣りに関する『キホンのキ』」をビギナー目線で発信しています。

FAQ(よくある質問)

荒食い時期なのに止めるの?
活性が高いからこそ「動きすぎるルアー」だとシーバスのターゲットから外れやすくなります。止めて漂わせることで、無警戒なベイトを演出することができます。

止めるって、どのくらい止めるの?
1秒前後で充分です。流れのある場所では、“止める”というより“力を抜く”というイメージでOKです。完全に静止しなくても自然な“間”が生まれます。

どんなルアーがおすすめ?
ミノーやシンキングペンシルなど。浮きすぎず沈みすぎないルアーがおすすめです。なお、難しいアクションは不要です。

ナイトゲームでも通用する?
むしろナイトゲームのほうが効果的です。明暗の境目で止めることで、暗部で待ち構えるシーバスが反応しやすいです。

初心者でもできる?
ビギナーにこそおすすめできる簡単な方法です。1キャスト中に一度止めるだけでOK。それだけで、巻き続ける人と差が出ることがあります。

荒食い時期の特徴

動きすぎるルアーは逆効果?

10月後半はベイトが豊富な時期です。

シーバスの活性も高く、まさに「入れ食い」になりやすい季節です。

ところが実際には、「ルアーのすぐ近くのベイトばかり捕食されて、なかなかルアーに食いつかない」ということもよくあります。

その理由は、シーバスが選り好みを始めるからです。

シーバスは、ベイトが多いと群れの中の捕食しやすい個体を狙うようになります。

このような状況では、“テンポのいいスピード感”よりも“フッと抜けるような動き”のほうが好反応のときがあります。

つまり、「動かし続ける=ターゲットになりにくい」という構図が生まれるのです。

なぜ“止める”と釣れるのか?

流れの中で泳いでいたルアーが一瞬止まる。

その瞬間、ルアーは水中で“逃げ遅れたベイト”もしくは“無警戒なベイト”に変わります。

しかも、止めるといっても、流れや慣性が働くため完全には止まりません。

水流を受けてフラフラと漂う──その“抜けた動き”がナチュラルにシーバスの捕食トリガーに作用します。

多くのバイトは、止めた直後か、巻き始めた瞬間に集中します。

それだけ、シーバスにとって「間」が強い刺激になっているということです。

ビギナーでもできる「止める釣り」の3ステップ

ステップ①:止める場所を決める

闇雲に止めるより「ここで食わせたい!」と思う場所を選びましょう。

明暗の境目・流れのヨレ・岸際・橋脚の陰など。

 
ショーカラ
ストライクを作りたい場所ですね

こうした変化点で止めると、シーバスがルアーを見つけやすく、反応が出やすいです。

ステップ②:止めるタイミングを変えてみる

「ここぞ!」という止める場所がわからないときは、1投ごとに止める位置を少しずつ変えてみましょう。

キャスト直後に止めてみる。

中間レンジで止めてみる。

ピックアップ寸前で止めてみる。

これを繰り返すことで「どのタイミングで食うか」が見えてきます。

 
ショーカラ
シーバスフィッシングにおいて、この“探る感覚”は、ほかの様々なシチュエーションでも必要になります
 
ショーカラ
ビギナーにとって、これを身につけることは上達への近道にもなります

ステップ③:ルアーは“漂いやすさ”で選ぶ

止めたときに沈むスピードの速いルアーはNGです。

自然に漂うミノー(スローフローティング、スローシンキング、サスペンドなど)やシンキングペンシルを選びましょう。

特に流れのあるポイントでは、止めたルアーがゆっくり流される姿勢が理想です。

これだけで“無警戒なベイト”感が一気に演出できます。

ナイトゲームでは「間」がさらに効く!

ナイトゲームでは光量が少ないため、デイゲームよりも視覚が利きにくい状況です。

そのため、ルアーに惹きつけるためには「無警戒なベイト=捕食のしやすいベイト」を演出することで、暗闇の中でもシーバスにアピールできます。

特におすすめなのは明暗の境目です。

明部側からルアーを流し、明暗の境目で止めて漂わせることで、無警戒なベイトが暗部側へと送りこまれます。

このとき、暗部に潜むシーバスが反射的に口を使います。

この「止めて漂う一瞬の間」が釣果に大きく影響することがあります。

ビギナーが意識すべき「間」の作り方

「無警戒なベイトを演出する」と聞くと、なにやら難しく感じるかもしれません。

でも実際は、ルアーを止める勇気を持つだけです。

多くのビギナーは、ルアーを止めるとかえって見切られそうで、ついついルアーを動かし続けてしまいます。

しかし、群れているベイトを捕食するとき、シーバスは、その群れの中でもっとも狙いやすいベイトを見定めています。

勇気を持って1秒止めるだけで、シーバスの反応がガラッと変わります。

荒食い時期で確実に釣果をあげる!

10月後半は、年間でもっともチャンスの多い時期です。

ベイトも多く、シーバスの数も多い。

その分、狙い方が少しズレると「ベイトは追われているのにルアーに食いつかない時期」にもなります。

そんな状況を打破するのが、「止める」というシンプルな方法です。

難しいテクニックではありません。

巻く手を止める勇気さえあれば、誰でも実践することができます。

「ベイトは追われているのにルアーに食いつかない」状況に遭遇したら、ルアーを止める勇気を持ちましょう。

止めて食わせる1秒の魔法!

いくらシーバスの荒食い時期でも、ルアーの動かしすぎには反応しないことがあります。

そういうときは、リールを巻く手を1秒間止めてみましょう。

止めた瞬間が最強の“食わせのトリガー”になります。

1キャスト1ストップで、ビギナーでも釣果アップが狙えます。

明暗や潮を利用して“自然な間”を演出してみましょう。

活性が高い今だからこそ、止める。

それだけで、あなたのルアーが“無警戒なベイト”に変わります。

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