ポップシークルー(PSC)の第2弾ルアーとなるスーパーシャローランナーが2023年3月にリリースされました。
このページではPSCのレクター111Fをご紹介します。
2022年。あるルアーメーカーからリリースされたルアーがSNSで話題になっています。それがPOP SEA CREW(ポップシークル―)のBANQ(バンク)82S。このページではBANQ82Sについてご紹介し[…]
RECTER(レクター)とは
RECTER(レクター)111Fは、ポップシークルーからリリースされている超スリムなスーパーシャローランナーです。
フックは#8を3フック搭載しています。
細軸なので刺さりは良いですが、#8と小さいので、ファイト時のバレやすさは気になるところです。
潜行深度は0〜10cmです(メーカー公式)。
2023年現在は10カラーがリリースされています。
ディテール
レクターはかなりスリムなシャローランナーです。
特に目を惹くのがなだらかな凹凸のあるボディフォルムと、見たことのないリップ形状。
ボディはいろんなところに凹凸があります。
リップの形状もかなり独特で、カップとリップの中間のような形です。
もはや『リップ』と呼んでいいのかも分からないですね…
使用感
意外に飛ぶ!
レクターのファーストキャストの印象が
ということ。
111mmという決して小さくないスリムボディに10.5gのウェイトしかないため、投げるまでは
って決めつけていました。
形状的にはノガレのようなルアーを想像していたので、
と思い込んでいました。
でも、実際に投げてみると、けっこう飛びます。
僕の想像の1.5倍くらいは飛びました。
サイズ感以上の飛距離は期待しても問題ないでしょう。
えっ? シンペン??
レクター111Fの特徴の一つが『スローピッチゆらぎアクション』と呼ばれる独特のアクションです。
フローティング設計なのでシンキングペンシルというカテゴリーには入りません。
でも、アクションはミノーよりもシンキングペンシル寄りです。
通常、ミノーのアクションというのはローリング+ウォブリング(ヨーイング)で構成されます。
最近のルアーはローリングが強め(+弱めのウォブリング)のものが主流です。
でも、レクターはほとんどロールしません。
また、ウォブリングも、ミノーのような大きなウォブリングではなく、(見た目には)シンキングペンシルのようなテールスイングに近いゆったりとしたアクションです。
レクターは、ミノー(シャローランナー)というよりは、浮くシンキングペンシルというイメージです。
このフローティング・テールスイングアクションは、他のルアーにはほとんどないレクターの大きな特徴です。
フックを太くしても沈まない
レクターで20本くらいシーバスを釣ったところで、さすがに細軸のフックが開いたり錆びたりしたので、手持ちの#8のフック(ブルーフック)に替えてみました。
シャローランナーの中には、フックのウエイトも含めて浮力を調整しているルアーもあります。
そのため、デフォルトの細軸の#8からノーマルの#8に替えたら沈むかな…?と思っていましたが、真水でも普通に浮いていました。
これはこれで良し
デフォルトのアクションにこだわるのであれば、細軸フックをチョイスした方がいいでしょう。
波の影響を受けやすい
レクターが発売されて以降、しばらくレクター縛りでシーバスを狙っていました。
そのうち、1日だけかなりの強風(横風)の日がありました。
この強風の日だけは、波の影響のため、どんな感じで操作しているのか全然わからない状況でした。
もともとアクションが弱いうえにほぼ水面付近をトレースするため、思いっ切り波の影響を受けました。
水面が波立っているときには(慣れないと)かなり使いづらいでしょう。
ラインはやや細めが〇
僕の普段のラインシステムはPE1.5号+ナイロンリーダー6号です。
初めて使用したときにはここから出発しました…が、どうも使用感が良くない。
もともとアクションが弱いため、ラインの存在感がけっこう邪魔をしてきました。
そこで、ラインブレイクのリスクが少ない範囲でラインを細くしてみたところ
くらいが使いやすいです。
もちろん、もっと細い方が操作感はいいでしょう。
でも、ラインブレイクのリスクを考えると、これくらいまで細くすれば十分です。
使い方
シンプルにタダ巻き
レクター111Fの使い方はとってもシンプルです。
投げて巻くだけ
アクションを入れたりストップアンドゴーのような操作をする必要はありません。
むしろ、ジャークのようなロッドワークによるアクションをしてもレスポンスはそんなに良くありません。
アクションの弱いルアーであるため、タダ巻きだけでOKです。
強いて言えば、シーバスの反応に合わせてスピードは何パターンか試してみた方がいいでしょう。
タダ巻きからのストップ
もう一つ、シーバスからのバイトが得られたのが、タダ巻き後に止めているときでした。
というパターンでもシーバスのバイトを得ることができました。
流れに乗せて流す
ルアーを浮かせたまま流すことができるのはレクターの大きな魅力の一つです。
ルアーを狙ったポイントに流し込もうと思っても、シンキングペンシルではどうしても沈んでしまいます。
狙いのポイントに到達後、直ちに水面を引いてくることはできません。
この点、レクターは、シンキングペンシルのアクションを備えながらもフローティングルアーなので、狙ったポイントにルアーを流し込んだ後、すぐに水面をスローに引いてくることができます。
狙ったポイントに上手くキャストできなくても、狙ったポイントまで流してからリトリーブを開始することができます。
これはフローティングルアーであるレクターの魅力の一つです。
トップウォーター的パニックアクション
PSCのレクター紹介動画の中で
水面でトップウォーターのようにパニックアクションを演出できる
という説明があったため、実際にやってみましたが…
たしかに、水噛みがそんなにいいルアーではないので、水面をスケーティングさせることはできる、という印象です。
…が、時期的なものなのか、条件が合わないのか、腕の問題なのかわかりませんが、残念ながらバイトすら得られませんでした。
レクターが有効なシチュエーション
ナイトゲームがメイン
レクターは水面~水面直下を超スローに引くことができるルアーです。
そのため、レクターが効くシチュエーションはナイトゲームがメインになります。
ナイトゲームでシーバスが水面を意識しているときは、どんなベイトであってもレクターは有効です。
ちなみに、僕がレクターで最も釣った日は、メダカのようなマイクロベイトにシーバスのボイルが散発的に起こっているときでした。
ボイルを外して、ボイルからやや離れた場所を超スローに引く。すると、1キャストで2バイトくらいありました。
レクターは、ナイトゲームのシャローエリアで根掛かりの心配なく安心して投げることができます。
定番のバチ抜けパターン
レクターは、3月という発売時期や、デザイン・カラーラインナップを考慮すると、バチ抜けパターンをターゲットにしているのは明らかです。
もちろん、底バチのときには出番はないかもしれません。
しかし、シーバスが水面で盛んにバチを捕食しているようなときは出番の多いルアーといえるでしょう。
サヨリパターンが面白そう
レクターが効果的なシチュエーションを考えたとき、僕が真っ先に思い浮かんだのがサヨリパターンでした。
特にシャローエリアでサヨリを追うシーバスを狙う際、水面付近をゆっっっくり引くことができれば案外イージーに食ってきますが、シンキングペンシルではゆっくり引くのに限界があります。
また、既存のシャローランナーでは、ゆっっっくり引くとまったく泳がないという問題があります。
この点、レクターは、ゆっっっくり引いても水面でゆらぐので、超スローなシンキングペンシルのように使うことができます。
サヨリパターンマイスターの僕から見て、レクターがサヨリパターンで活躍することは間違いないでしょう。
浮くシンペン!?オンリーワンの性能を実釣せよ!!
フローティングタイプなのにテールスイングアクション。
ウォブリングもローリングもしない。
今まで、ありそうでなかったカテゴリーのルアー。
それがRECTER(レクター)111Fです。
レクターは、そんな痒いところに手の届く新感覚のルアーです。
汎用性の高いルアーではありません。しかし、決してバチ抜け専用というわけではありません。
レクターこそ活きるシチュエーションがあります。
実際にレクターを使ってみて、オンリーワンの性能を持つレクターの可能性をさらに広げてみて下さい。
より多くのシーバスに出会うことができるでしょう。