近年、いろんなメーカーがパックロッドを積極的にリリースするようになってきました。
ダイワほどの技術力になるとジギングロッドをパックロッドでリリースできるようです(エアポータブル)。
ところで、なんでパックロッドってこんなに流行ってんの?って思いません?
確かに持ち運びに便利っちゃあ便利なんですが、ホントにそれだけの理由でしょうか?
このページでは最近流行りのパックロッドについてご紹介します。
パックロッドとは
パックロッドとはコンパクトに収納できるロッドのことです。
パックロッドには2種類あります。
一つがマルチピースロッド。だいたい4ピース以上に分割されたロッドのことです。
もう一つがテレスコピック。磯竿のような振り出しタイプのロッドです。
これらコンパクトロッドをまとめてパックロッドと呼びます。
パックロッドのメリット・デメリット
◆持ち運びに便利
◆緩みを気にするのが煩わしい
といったところです。
よくパックロッドは折れやすいと誤解されますが、メーカーの推奨範囲で使用する限りは折れやすいと感じたことはありません。
ただ、継ぎ目が多い分潜在的な折れるリスクというものは常につきまといます。
折れやすいのではなく折れるリスクがつきまとうということです。
なんでこんなに流行ってる?
最近はどこもかしこも有名メーカーがパックロッドをリリースするようになってきました。
正直
と思うほど。
これはなぜでしょうか?
配送料の値上がり
数年前から宅配便の有名各社が挙って配送料を値上げしました。
宅急便と佐川急便は通常料金で荷物を送れるのは3辺の長さの合計が160cm以内です。160cmを超えると基本的に料金が上がります。
たとえば仕舞寸法が150cmのロッドがあったとします。
ロッドを梱包するときにはけっこうキッチリ梱包しても3辺の合計がロッドの仕舞寸法+25cmくらい必要になります。
仕舞寸法が150cmあるロッドだと梱包サイズが〜175cmくらいになります。
これでは、この荷物は160サイズを超える規格外になってしまいます。
ちなみに仕舞寸法150cmのロッドってどんなロッドかといえば…
9.6ftのロッドです。9.6ftのロッドは仕舞寸法がだいたい150cmです。
シーバスだと9.6ftってかなりメジャーなレングスなので、相当数のロッドが配送するときに規格外になります。
パックロッドは現在の配送事情に合致しているといえます。
ユーザーのニーズに合っている
長く釣りをしているとロッドを持ち歩くことに大した抵抗がなくなってきます(私の場合)。
でも釣りを始めたばかりだったり、そもそも都心部在住で電車移動で釣りをするような場合、ロッドを持ち歩くのって恥ずかしかったり、けっこう抵抗があったりします。
2ピースだったとしても普通は100cm以上あるのでコンパクトというほど小さくはありません。
そういう点で50cmくらいに仕舞うことができるコンパクトロッドであれば、釣りをするためのハードルがグンと下がります。
また、コンパクトロッドは自宅での収納面においても大活躍します。
2ピースロッドでも各ロッドの仕舞寸法がそれぞれ違うと収納しづらいし、家庭に小さいお子さんがいると折られたり傷つけられないように注意しないといけない。
ロッドをロッドスタンドにディスプレイしている人もいますが、あまり出番のない竿をディスプレイしているとホコリが付くので(個人的には)あまり良い方法とは思えません。
この点、コンパクトロッドであればクローゼットに横に倒して収納することもできるので整理・収納面でとても重宝します。
性能的にも申し分ない
初めてパックロッドを使うアングラーがもっとも気になるのが
ってことでしょう。
結論からいえばメーカーの推奨する範囲内で使用する限りそうそう折れるものではないといえます。
最近の技術の進歩って本当に目を見張るものがあって、まさかジギングロッドが100cmの仕舞寸法になるとは思っていませんでした。
もともとバットジョイントというタイプの2ピースロッドはありましたが、2ピースといってもバットで継ぐので150cmくらいの仕舞寸法がありました。
今ではジギングの大物竿をほぼセンターカットの仕舞寸法で作る技術があるので、オカッパリ用のロッドについて性能面を心配する必要はありません。
僕は普通の2ピースロッドであれば適合ウエイトの4倍近いルアーでも使います(自己責任で)。
~20gのロッドで、70g前後のルアーまで投げます。
もちろん折れたことはありません。
僕と同じ考え方の釣り友がいますが、その釣り友はパックロッドで適合ルアーウエイトの2倍の重さのルアーを投げていたら、乾いた音と共にロッドが折れました。
適合ウエイト内のルアーしか使わないアングラーからすれば『2倍の重さを投げてんだから当たり前だろ』って思いますが、僕らからすると『たった2倍で折れるもんなのか??』って感じです。
まぁこれは感覚の問題なのでどちらでもイイですが…
(オーバーウエイトを使う人でも)パックロッドの場合は適合ウエイトの2倍以内くらいに抑えておいた方が無難でしょう。
~21gのロッドなら、~30gくらいまで。
~28gのロッドなら、~40gくらいまで。
あくまで自己責任の問題ですが。
いずれにしてもメーカー推奨の範囲内であれば問題が起こるリスクはそれほどないでしょう。
パックロッドは買いなのか?
ニーズ次第
じゃあパックロッドが流行ってるからパックロッドを使ってみようか?って思う人がパックロッド買っても大丈夫か?ってことですが…
どうしても通常のロッドでは移動や収納に不便を感じている人はパックロッドを買うのは全然アリです。
近年は各メーカーが競うようにパックロッドを開発・販売しているので、間違っても「ポンコツロッドが売られている」なんてことはないでしょう(笑
僕が個人的に使ったロッドでも、メーカー推奨範囲内で使っている限りロッドの弱さを感じたことはありません。
僕が使っていたのも10年以上前の話なので、今の技術のパックロッドであれば強度的に不安を感じることはまずないでしょう。
不便さはないけど興味はある
今の2ピースロッドに不便さを感じていない人はあえてパックロッドにする必要はありません。
ただアングラーの中には不便さはないけど興味はあるって人もいると思います。
そういう人はセカンドロッドやサードロッドのつもりでリーズナブルなパックロッドを使ってみても良いでしょう。
なんといってもオススメはソルパラ(メジャークラフト)の振出モデル。
7000~8000円でパックロッドが体験できるのはなんとも美味しい話です。
しかも、どこのメーカーかわからない謎のロッドではなく、メジャークラフトのロッドなので安心できます。
オーバーウエイトも普通に使う
これは僕の場合ですが、シーバスロッドを普通に投げ釣り(エサ釣り)に使って20号(75g)くらいのオモリを投げたりします。
正直なところ、こういうアングラーはパックロッドに手を出さない方が無難です。
メーカーの推奨範囲内であれば何の問題もなく使えるパックロッドですが、メーカーが提示するキャパをオーバーする使用にどの程度耐えられるかわかりません。
感覚的には、1ピースや2ピースと同じようにキャパオーバーに耐えられるという感じはありません。
適正な使用で快適な釣りを!
近年、猛烈な勢いで市場を拡大しているパックロッド。
それはロッドの製造技術の進歩と日本の釣りのスタイルというニーズに合ったための現象です。
加えて、ネットショップの利用拡大に伴う配送料の値上げによって長尺の荷物が配送しにくくなったという事情も重なりました。
現在では各メーカーが競うようにパックロッドを開発・製造しているので、これからはパックロッドの市場はまだまだ拡大するでしょう。
興味があるアングラーはぜひ一度、現代の技術で開発されたパックロッドを使用してみてはいかがでしょうか。