
釣行回数が増えてくると気になってくる問題。
それがラインの交換時期問題です。


ラインの状態をしっかり管理するだけでトラブルが減り、釣果にも影響を与えます。
でも、ビギナーは「いつ交換すればいいのかわからないまま使い続ける」ことが非常に多いのが現状です。
このページでは、ビギナーでも簡単に実践できるライン交換時期の判断方法 と、「見える化」による交換時期のシンプルなルール化をご紹介します。

最近の釣りメディアでは、釣りに関する情報がメーカーのために中・上級者目線で発信されるようになりました。ナチュラルリリースでは、ビギナー目線で語られることが少なくなった「釣りに関する『キホンのキ』」をビギナー目線で発信しています。
FAQ(よくある質問)

なぜラインの巻き替えが必要なのか?
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ロッド・リール・ルアーなどと比べると地味な釣り道具。
それがラインです。
しかし、ラインにトラブルが発生すると一発で釣行終了にもなる重要な道具です。
このラインの管理を怠ると…
・飛距離が落ちる
・トラブルで釣りが楽しめない
といった大きな問題が発生します。
特にビギナーは、交換のタイミングがわからずに「なんとなく使い続ける」ケースが非常に多いです。
だからこそ、分かりやすいルールや管理の工夫が必要です。
PEラインの劣化チェック方法

ここでは、メインラインとして使用されることの多いPEラインに絞って、劣化チェックの項目をご紹介します。
②期間:1年以上か1年以下か
③使用頻度:釣行回数や釣行時間の大小
一般的にいわれるラインの劣化チェック項目が色褪せと毛羽立ちです。
糸の表面に施されたコーティングが剥がれることで、色褪せや毛羽立ちといった症状となって現れます。
使用期間は釣行回数や釣行時間によって変わりますが、おおむね1年を基準するとわかりやすいでしょう。
という以上の理由はありません
交換時期を知るタイミング
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釣行中に起こる症状:飛距離低下やライントラブルが増えたら交換
よくいわれるライン交換時期は色褪せや毛羽立ちが目立ってきたタイミングで交換というものです。
これは、PEラインが普及し始めた当初からいわれている考え方です。
また、PEライン表面のコーティングが剥がれてくるとラインの摩擦が大きくなります。
ラインの摩擦が大きくなると飛距離が低下したりライントラブルが増えてきます。
こんな症状が現れると、ライン交換時期として捉えることができます。
色褪せ・毛羽立ちを基準にする問題点

PEラインが普及し始めた当初からいわれている色褪せや毛羽立ち。
たしかにわかりやすい基準のように見えます。
しかし、さまざまなメーカーからPEラインが発売されるようになると
1回の釣行で色褪せする
という製品が見られるようになりました。
だからといってPEラインが劣化しているわけではありません。
問題なく普通に使えます。
ただ色が落ちただけ、という状態です。
PEラインの色褪せというのは、PEラインの表面のコーティングが剥がれることによって起こります。
じゃあ「コーティングが剥がれただけでPEラインに深刻なダメージがあるのか?」といえば…
必ずしもそうではありません。
つまり、色褪せや毛羽立ちはPEラインの交換時期の判断基準になりにくいというのが現状です。
ライン交換時期の「見える化」― 準備とルール
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「交換時期が分からない」を解消するシンプルな方法が交換時期の「見える化」です。
まず大前提として、PEラインは
短くなったら交換する
というふうにシンプルに考えましょう。
プロアングラーの動画を見ると、PEラインの管理やその交換時期の見極めは、とても難しそうに思えます。僕も15年以上はPEラインを使っていますが、正直に言います。ショーカラ今でも交換時期がよく分かりませんでも[…]
その準備として、以下の項目をチェックしましょう。
②最大で何mくらいルアーを飛ばすか?
シーバス用ラインのほとんどが150m巻か200m巻のどちらかで売られています。
普段どちらのラインを使用しているかで、見える化するときの基準が変わります。
また、自分のホームグランド(メインフィールド)で釣りをするときに、最大何mくらいルアーを投げるかでも基準が変わります。
そのため、この二点だけは事前に確認しておきましょう。
そして、「見える化」をするうえで重要なルールが
釣行後にはメインラインを1ヒロ以上カットする
ということです。
(基本的に)ラインはルアーに近い場所から傷ついていきます。
そこで、ラインが傷ついていそうな箇所は釣行後にカットしておくことで、ラインの強度を確保しておくことようにします。
「見える化」の方法①―ラインにマーキング
ラインに直接マーキングする

ラインの交換時期の「見える化」の一つの方法が
ラインに直接マーキングする
というものです。
ラインによっては元々マーキングしてあるものもあります。
しかし、ここでマーキングするのは交換時期を判断するためです。
そこで、ラインの端から1/3くらいの場所に黒マジックで1m程度マーキングしておきます。
使用した部分からどんどんカットしていき、1/3を使い切ったら黒くマーキングしたラインが現れる、という方法です。
なぜ3分の2も残っているのに交換するのか?
ここで、ビギナーアングラーであれば

という疑問が生まれるかもしれません。
200m巻であれば130m以上、150m巻でも100mほど残っているのに、交換する必要があるのか?ということです。
この点については、スピニングリールの構造上の問題があります。
スピニングリールは、キャスト時に放出されるラインが必ずスプールエッジに触れる構造になっています。
そして、ラインが少なくなるほど、スプールエッジにラインが触れるときの抵抗が大きくなって飛距離が落ちるという現象が起こります。
そのため、ラインの残りが3分の2以下になってくると、確実に飛距離に影響が出てくるのです。
飛距離が必要ないときは半分で交換
ラインの残量が少なくなると飛距離は確実に落ちます。
ただ

というアングラーも少なくないでしょう。
このような場合には、ラインが半分くらいまで減ったときを交換時期とすればいいでしょう。
「見える化」の方法②―スプールにマーキング
スプールにマーキングする方が簡単

ラインの交換時期の「見える化」のもう一つの方法が
スプールにマーキングする
というものです。
正直なところ、ラインの1/3とか1/2といっても、どこら辺かよくわからないんですよね、ぶっちゃけ。
この1/3や1/2の部分を把握するのが面倒くさい場合には、スプールに直接マーキングする方法をおすすめします。
という場所をマーキングしておくことで、ライン交換時期が一目でわかるようになります。
どこにマーキングする?
問題は、どのあたりにマーキングするのか?ということですが、手順は簡単です。
↓
②釣行毎にメインラインを1ヒロ分カットする
↓
③メインラインが減ってくると、ライン放出時にスプールに当たるようになる
↓
④飛距離の低下を感じるようになったら、その場所にマーキングする
この方法でマーキングすべき場所を簡単に把握することができます。
これらの「見える化」をすることで、ビギナーでもライン交換時期を一目で判断できるようになります。
ライン交換時期は「見える化」によってシンプルに判断する
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かつて、PEラインの交換時期はラインの色褪せや毛羽立ちを基準に語られることがほとんどでした。
しかし、PEラインが普及してくると「色褪せているけど問題なく使用できる」というラインが見られるようになりました。
このような現状において、ラインの交換時期をもっともシンプルに判断できる基準は
残りのラインの長さ
です。
そして、残りのラインの長さを把握するうえでは、事前にラインの残量を「見える化」しておくことが必要です。
ライン残量の確認方法を工夫して、ラインの交換時期をシンプルに把握できるようにしておきましょう。