日本全国の釣り場で問題化しているのが【場所取り】問題。
特に北海道のアキアジ釣りでは昔から問題になっています。
釣りに限らず昨今では花見についても規制が行われるようになってきました。
このページでは釣り業界における【場所取り】問題について考えます。
釣りにおける場所取り問題
花見と同様に釣りにおいても良いポイント(べスポジ)が存在します。
海は広いからどこでも同じじゃないか…というわけにはいきません。
花見の場合にはブルーシートを広げて場所取りをするのが一般的です。
さらに最近ではブルーシートだけだと撤去されることがあるようで、ブルーシートのうえにテーブルチェアをセッティングした状態での場所取りも散見されます。
釣りにおいては自分が釣りをしたいポジションに釣り道具(荷物)を置いておくのが一般的です。
場所取りの態様
釣りの場所取りといえば上記のとおり釣り道具を置いておくのが一般的ですが、それ以外の方法としても結構えげつない方法で場所取りをしている輩のような人も存在します。
ポイントのすぐ目の前に駐車して車で待機
漁港や波止のようなポイントでは難しいですが、中海・大橋川・宍道湖ではポイントの目の前まで自動車で進入できる場所が少なくありません。
このような場所ではポイントの目の前に自動車を駐車して時合になるまで自動車で待機して、時合までは釣りを一切していないという人もいます。
ハシゴを置く
釣り道具だけを置いているとすぐ隣に釣り人が入ってきてしまうことがあります。
いくら場所取りをしているとはいえ、1mほど隣に釣り人が入ってくると場所取りをしている輩にとっても場所取りをしている意味がなくなってしまいます。
そこでハシゴをおいてハシゴの上に釣り道具を置いて広い範囲の場所取りをしている輩もいます。
シーズン前からの場所取り
これはえげつない方法。
北海道のアキアジだとだいたいシーズンもポイントも決まっているので、何か月も前からハシゴや古タイヤ等をポイントに置いて固定して場所取りをします。
これは一般的な『場所取り』を超えた不法占有といえるでしょう。
勝手に『釣り禁止』の看板を設置
これはもはや完全なる欺罔行為。他の釣り人を欺く行為です。
立入禁止でない場所に勝手に『立入禁止』の看板を設置したり、ため池の所有者でもないのに『釣り禁止』の看板を設置して、他人がその場所で釣りをすることを断念させる方法です。
この方法も他人の管理地に勝手に看板を設置している点が不法占有といえるでしょう。
釣り場を占有しているというよりは、他人の管理する土地に『看板の設置している』ことが不法に占有しているといえます。
勝手に立入禁止の看板を設置することで他人が釣り場に入ってくるのを妨害して釣り場を独占しようという魂胆です。
体験談
個人的には場所取りは大大大反対です。
クーラーボックスやロッドが何時間も無人の場所に置いてあると海に落としてやりたくなります。
実際にはそこまではしません。そっちの方が問題なので。
ただ、1時間くらい放置されていた荷物をポイントの隅に動かして、そのポイントで釣りをしたことはあります。
案の定、後からやってきた場所取りの輩とトラブルになりました。
忘れ物はあったので移動させました。
それならマジックで書いておいた方がいいですよ。
なんていう言葉のキャッチボールをした末に僕が少し移動して釣りをすることになりました。
なんといえばいいのか…
さぞ誰でも理解しているという前提で『わかるだろ』なんて横暴なことをいう輩のような人でした。
場所取りをどう思う?
これについてはいろいろな意見があるとは思いますが、大別するとおおむね次のとおりでしょう。
②短時間であれば許容できるが長時間は許容できない
③一切許容できない
アンケートをとったわけではないので正確なところはわかりませんが…
ふつ~の釣り人感覚からすれば②が圧倒的多数派で、①と③が若干の割合ずつ存在するというところではないでしょうか。
お前はどう思うよ?
僕個人的にどう思うか…といえば
場所取りは大大大反対です。
じゃあ、①なのか?といえばそうではない。
荷物を取りに車に戻る短時間であるとか、コーヒーブレイクのために10~20分程度現場を離れるという程度であれば、まぁ目くじら立てるほどではないかな?と思います。
ただ1時間程度ランチに出かけて行くってことになると
って思います、飽く迄個人的な基準だけどね。
初めから今釣りをするつもりではなく、マヅメ時のベストタイムのために数時間も前から場所取りをするような行為はハナッから大反対です。
理由があるかといえば特に理由はありません。
というか、場所取りの是非なんて『場所取りルールブック』でもあれば別ですが結局のところ感情やモラルを基準に判断せざるを得ないので決まった結論なんて出るわけない。
それでも場所取りに大反対の理由はただ一つ。
不快になる
からです。
ここからは体験談。
僕のメインフィールドの中海・大橋川・宍道湖エリアではどこのどんなポイントであっても、一応はシーバスを狙うことができます。
「ここでは絶対に魚は釣れない」なんてポイントはほぼないと思います。
ただ、そうは言っても釣りがしやすい場所や魚が溜まりやすい場所というのは存在するので、ハイシーズンになると実績の高いポイントにアングラーが殺到します。
以前、たまたま僕が一番乗りしたメジャーポイントで、1時間ほど遅れて到着したアングラーに「どのくらい釣りをされますか?」と聞かれました。
そんなものは状況によって変わるので答えようがなかったのですが、「釣れるまでやりますよ」ともいえないので「2~3時間くらいですかねぇ」と答えました。
するとそのアングラーは、仲間に「2~3時間くらいで空くらしいよ」と連絡をして、さらに後から到着した釣り仲間と一緒に2時間ほどずっと僕の後ろで僕が釣りをしているのを見ていました。
僕としてはそりゃもう監視されている状態です。
その人たちからすればポイントが空くのを待っていただけでしょうが。
でも監視されている側からすればけっこう恐怖ですよ。
こっちは1人で釣りをしていて、監視する側は4人くらいで見ているんですから。
トラブルにでもなって翌日、僕の土左衛門が浜辺に打ち上げられた…なんてことになっても嫌なので、釣れてなかったですが2時間で釣りを切り上げました。
これは直接的には場所取りの問題ではありませんが異常なくらいポイントに執着する釣り人がいるということの一例です。
気分よく釣りをできる状況ではまったくありませんでした。
場所取りを正当化できる理由はない
長時間場所取りが正当化できるような理由はありません。
場所取りを許容する意見の中には
という趣旨の意見もあるようですが…
ってのもOKってこと?
ダメ?
何日前ならOKなの?
ってことになるでしょ。
結局のところは一般的に基準があるわけではなく場所取りを許容する人のさじ加減ってことになります。
だけど禁止する権限もない
じゃあ場所取りを一切認めない派のために場所取りを禁止することができるか?といわれれば、土地の所有者や管理者でない限り場所取りを禁止することは基本的にはできません。
僕も含めて長時間の場所取りや荷物だけの場所取りを許容できないという釣り人であっても、これを禁止することはできません。
場所取りを許容できるかどうかというのも基準があるわけではなく場所取りをされた側の感情的な問題でしかありません。
だからこそ場所取りをなくすことができないのです。
結局はモラルの問題
場所取りを正当化する理由もなければ、これを禁止するような権限もありません、基本的には。
なので場所取りする輩を止めることはできませんし、場所取りを否定することもできません。
そのために不法占拠ともいえるような輩の横暴を食い止めることができません。
しかし他方で、遠くから日程を決めて遠征をしてくる釣り人もいることを考えれば少々の場所取りであれば許容してあげてもいいかなと思うこともあります。
場所取りに関しては明確なルールがある管理地を除けば釣り人個々人のモラルに委ねられる問題です。
長時間の荷物だけの場所取りを不快と感じる人は少なくはないので、すべての釣り人が気持ちよく釣りをするためには、節度をもって場所取りをすることが求められるでしょう。