釣り業界において毎年のように提唱される〇〇パターンや〇〇メソッド。
ソルト業界においては一定のスパンで到来するベイト化の流れ。
流行っては廃れるものもあれば、ジギングのように定着するものもあります。
ちなみにベイトジギングも何回かのベイト化の流れの中で定着したもので、大昔は圧倒的にスピニングがメインでした。
ベイトシーバスはだいぶ定着してきました。
ベイトエギングは…。
これらのブームは自然発生的に起こってくるのではなく、プロアングラーやメーカー(またはその両方)の仕掛けによって生まれます。
もちろんメーカーは毎年毎年様々な商品を売らなければならないので、その商品を売るための土台作りとしてブームを仕掛けることは不可欠です。
「〇〇メソッドにはこのルアーとこのロッド!」
みたいな。
でも、この仕掛けに乗っかってしまって高い買い物をした人もいます。
シャローフィネス
覚えている人も多いと思われるこのメソッド。
10年(?)くらい前にシーバスフィッシング業界で提唱されたメソッドです…
が、メーカーの仕掛けの餌食になってしまった人も…
そこで、このページではシャローフィネスについてご紹介します。
シャローフィネスってなに?
ちょっと説明が難しいですが…
シャローエリアでの釣りは障害物が少ないため、他のエリアと比べると擦れでラインが痛むことがそれほど多くはありません。
そこで極細PEをメインラインにすることで、飛距離UPや糸フケの少なさというメリットを享受しようというスタイルです。
ポイントは次のとおりです。
②メインラインとショックリーダーの間に、中間リーダー(ミッドリーダー)としてPE1号程度を5mほどつなぐ
③ショックリーダーは通常どおり
なぜミッドリーダーを5mもつなぐのか?
そもそもメインラインの傷というのは圧倒的に先端から5m以内で生じることが多いそうです。
しかも釣り以外の移動などで傷つくことも意外に少なくない。
しかし、極細PEは無傷の状態では問題ないが傷が入るととてもあっけなく切れてしまう。
そこでメインラインとショックリーダーの間に(極細PEと比べると)傷に強い1号程度のミッドリーダーをつなぐ必要があります。
流行らなかったシャローフィネス
まぁ…
なんというか……
こういう風にシャローフィネスについて書いていて思うのですが…
そもそも、そんなにシャローエリアにこだわりの強いアングラーがどれほどいたんだろう?
確かにけっこう色んなメーカーでシャローエリア向けのルアーは開発されていますが、とにかく「シャロー シャロー シャロー」なんてアングラーは少ないと思う。
だってバイブレーションとかジグヘッドワームなんてメチャ売れてるけど、シャロー系ルアーってそもそも品揃えも少ないし。
何よりも一番のハードルになるのがミッドリーダーの存在だと思う。
もともとショックリーダーシステムでさえ組むのが面倒で自宅で組んでいく人がいるくらいなのに、いちいちミッドリーダーなんて組めるわけがない。
ミッドリーダーの存在を前提にしている時点でシャローフィネスというメソッドは詰んでいたと(今では)思ってる。
それでもロッドとラインは販売された
そんな複雑な(面倒な)メソッドであるにもかかわらず、とあるメーカーからは【シャローフィネスモデル】と銘打ってロッドまで先行販売されました。
某メーカーからはラインも販売されていました。
まだ流行ってもいないのに。
たぶん当時は「これから流行らせよう!」という気が満々だった思いますが…
今となっては
と思えるロッドですが当時は40000円くらいしてましたよ、マジで。
シャローフィネスのホロ苦い思い出
今となっては忘れ去られたメソッドであり、当時ですらまったくスルーしたアングラーも多いでしょう、きっと。
それがシャローフィネス。
いったい誰がそんな金出してワケわかんねぇメソッド用のロッドを買うんだよと思うかもしれません。
とにかく毎回ミッドリーダー組むのが面倒だったし、シャローエリアなのでラインに傷は入りにくいかもしれませんが、藻掛かりによるラインブレイクとかは普通にあるからね。
その度に現場でミッドリーダーを組む煩わしさときたら…(;´・ω・)
シャローフィネスをやらなくなった後も普通にロッドは使おうと思いましたが、なにせ極細PE用にできているため1.5号くらいのPEは抜けが悪い。
PEならまだ使える方でしたが、ナイロンラインの16lbとか20lbはアウトでした。
マジで飛ばね。
で、結局は黄色いお店行き。
それにしても流行り廃りって怖いね…乗っちゃうもん。