【レビュー】伝説第二章!大型アップデートのカウントダウンエリートをご紹介!!【ラパラ】

1965年にラパラが生んだ伝説のミノー「カウントダウン」。

登場以来、半世紀以上にわたり世界のルアーマンから絶大な支持を得てきました。

ロッドやリールに関していえば、世界中を見渡してみても日本の二大メーカーよりも優れた製品を生み出しているメーカーはおそらくないでしょう。

でも、ことルアーに関していえば、圧倒的な支持を得ているのは海外ルアー。

その中でもダントツなのがラパラのカウントダウンシリーズです。

日本でもバスアングラーやシーバスアングラーの大多数がオリジナルカウントダウン(CD)を愛用しています。

そのカウントダウンが、2020年になり、満を持して大型アップデートされました。

その名も「カウントダウンエリート

このページではさらに使いやすくなったカウントダウンの新モデル「カウントダウンエリート」をご紹介します。

カウントダウンシリーズとは

ラパラのカウントダウンシリーズとは、1965年にラパラから登場したバルサ(ウッド)製のシンキングタイプのミノーです。

初登場から50年以上経ってもなお、世界中の第一線で活躍し、あらゆるフィッシュイーターに対して抜群の威力を発揮します。

ルアー1個だけ持って世界中を釣り歩くなら何を持っていく?

そんな問いに対して、世界中のアングラーの最も多くの支持を得ているのがラパラのカウントダウンです。

そのカウントダウンが、2020年、満を持して大型アップテートされました。

その名も

カウントダウンエリート

(メーカーウェブサイトはコチラ

現在は5.5cm 5gと7.5cm 10gの2サイズ展開です。

今後、9.5cm 14gくらいのサイズが登場することを切に希望しています。

カウントダウンとの出会い

海での初釣果は…

僕がカウントダウンと出会ったのはバスフィッシングを始めた頃でした。

ショーカラ
シーバスフィッシングではなくバスフィッシングです

僕が釣りを始めた頃には、すでに日本ではバスブームが起きていて、お年寄りから子どもまで釣り好きの多くが「バスフィッシング(ルアーフィッシング)を始めてみた」という状況でした。

僕も子どもの頃にバスフィッシングを始め、その頃に出会ったのがカウントダウンです。

それなりに小バスが釣れましたが、僕の住む地域ではバスフィッシングが盛んでないことから、しばらくはタックルボックスの中で眠っていました。

月日は流れ、僕がシーバスフィッシングを始めた頃に再びカウントダウンをタックルボックスから出してきて使うようになりました。

僕がシーバスフィッシングを始めた当時は、国内メーカーのシーバス用ルアーといえばK-TENとショアラインシャイナーR55の独壇場でした。

でも、この2つのルアーはけっこうお高かったので、お金のないアングラーはダイワの名作シーバスハンターを使っていました。

この頃に「シーバスがよく釣れて、手に入りやすいルアーはないか?」を釣り雑誌で調べていたところ、どうやらカウントダウンが釣れるらしいという情報が載っていました。

そこで再び日の目を見ることになったのがタックルボックスに眠っていたカウントダウンです。

そして、初めて海でカウントダウンを使ったその日、40cmクラスのチヌ(クロダイ)が2枚釣れました。

ショーカラ
おぉ…カウントダウンやるじゃないか…
(シーバスじゃないけど)

それ以降、飛距離の出ないシーバスハンターとカウントダウンでシーバスを狙う日々が続きました。

その当時は今のシーバスゲームのようなノウハウがほとんどなかったので、手探りでいろんな使い方をしていました。

主にナイトゲームですが、タダ巻きからトゥイッチング、ジャーキング、リッピング。

ストップアンドゴーに高速巻きまでいろいろ試しました。

そして驚いたのがそのカウントダウンの性能。

だいたいどんなアクションをさせても、ある程度はシーバスを連れてきてくれるんです。

最近のルアーではタダ巻きメインだったり、急激な動きの変化に追従の悪いルアーってのがたくさんありますが、カウントダウンは初心者の僕が見よう見マネでヘタクソなアクションをさせてもそれなりに動いてくれました。

しかも、ただ動くだけではなくて、ちゃんとシーバスの興味を惹きつけるアクションを保ったまま動いてくれるので、ビギナーの僕にはとても使いやすいルアーでした。

ショーカラ
さらに釣果も安定している

情報の少ない時代のシーバスフィッシングにおいてはなくてはならない存在でした。

Mリグでさらに脚光を浴びる

さらにカウントダウンが脚光を浴びたのがチヌを狙うためのMリグです。

2000年代前半にオンスタックルデザインの松尾道洋さんがチヌを釣るために考案したのが、Mリグと呼ばれるカウントダウンを使ったチヌを狙うためのルアーでした。

いや、別にカウントダウンでなくてもいいのですが、その頃は皆カウントダウンでMリグを作っていました。

今ではチヌのルアーゲームのノウハウが充実してきているので、あえてMリグで狙う人は少なくなりました。

でも、15、6年前はチヌはフカセやイカダや落とし込みがメインだったので、ルアーでチヌも狙えるということでルアーマンの間でとても話題になりました。

ショーカラ
御多分にもれず、僕もMリグを作っていました

そして釣果は…激しく普通!!

釣れるんだけど、普通のカウントダウンでいいって感じ。

おそらく、牡蠣殻なんかが多い瀬戸内エリアでは根掛かり回避という点からMリグは高い有用性を誇っていたと思われますが、砂地が多い中海エリアでは、わざわざMリグにしなくてもオリジナルCD5やCD7で十分かなって感じ。

このへんは地域性が大きいので、Mリグが不要というよりは、中海エリアでのMリグの必要性が大きくないって感じました。

話が逸れましたが、いずれにしても、カウントダウンは淡水・海水を問わず幅広く使われる超万能ルアーです。

ディテール

横から見た様子です。

オリジナルカウントダウンと比べてルアーの目が今風になっています。

上がオリジナルカウントダウン。

下がカウントダウンエリートです。

背中の盛り上がりが、カウントダウンエリートの方がやや後方に寄っています。

ウエイトをやや後方に持ってくることで飛距離アップにつながっています。

こちらは上からみた様子です。

こちらはベリーの様子です。

ベリー後方部に「Countdown Elite 75」と書かれています。

こちらはカウントダウンのリップの様子です。

カウントダウンのリップはオリジナルモデルの頃からスプーンのような独特の形状をしています。

このリップの形状はカウントダウンエリートでも引き継がれています。

カウントダウンエリートの特徴

飛距離が大幅アップ!!

カウントダウンは世界中で売れ続けている圧倒的釣獲力を誇るルアーですが、カウントダウンには誰もが認める欠点がありました。

それは飛距離です。

固定重心のバルサ製ルアーということもあって、とにかく飛ばない。

すげー釣れるのに、飛ばない。

艶めかしく泳ぐのに、飛ばない。

ビギナーのヘタクソなアクションにもハイレスポンスで応えてくれるのに、飛ばない。

これは、カウントダウンが漁師のために作られたルアーゆえに…といわれています。

カウントダウンが漁師のために作られたルアーというのは有名な話ですが、これは「すげー!そんなに釣れるんだ!!」という単純な話ではありません。

漁師のために作られたということは飛距離があまり要らないということです。

釣れる場所や魚がいる場所に行って投げたり、トローリングで引っ張れば済む話なので、ルアーのキャスティングの飛距離というのがそれほど重要視されていませんでした。

そんなウィークポイントを克服するために、カウントダウンエリートはウェイトのバランス設計を見直して、飛距離20%アップを実現しました。

10gしかありませんが、ボディサイズも75mmと小ぶりなので、このサイズのわりにはずいぶんと飛距離が出るようになりました。

バルサ素材なのでヌルヌル泳ぐ

カウントダウンエリートに限らず、およそバルサ素材のルアーに当てはまることですが、バルサ素材のルアーの大きな特徴の一つが水絡みがよくヌメヌメ動くということが挙げられます。

データがあるわけではありませんが、ルアーアングラーの通説としてはプラスチックのような樹脂製ルアーよりもバルサ製ルアーの方が明らかにゲームフィッシュの反応(食いつき)がいいといわれます。

食いつきのいい理由も明らかではありませんが、一説によれば、ルアーによって生じる波動(カルマン渦)が樹脂製ルアーに比べて、よりナチュラルであると説明されます。

まぁ、これは正直なところ魚でなければわからないので、それほど気にする必要はありません。

カウントダウンはオリジナルモデルの頃から、キビキビ動くというよりは、遅めのタダ巻きでヌメヌメ動くというアクションです。

速く動かせば動かすほどキビキビとキレのある泳ぎに近づきますが、通常はキビキビアクションの角(かど)を落としたような滑らかなヌメヌメとした泳ぎが特徴的でした。

カウントダウンエリートは、そこへさらに現代の食わせのアクションであるローリングを加え、ヌメヌメという滑らかな泳ぎを保ったまま、さらにはヌルヌルという泳ぎへ進化を遂げました。

樹脂製ルアーとは一線を画する、カウントダウンエリートにしか出せないナチュラルなアクションです。

ロッドワークへのレスポンスがズバ抜けている

カウントダウンシリーズの最大の特徴がロッドワークへのレスポンスの良さです。

(通常の使用の範囲内であれば)どんなロッドワークにも追従して、バランスを崩すことなく綺麗に泳いでくれます。

バルサ特有の水絡みの良さに加えて、スプーンのような特徴的なリップが水を掴んで離しません。

ビギナーが不器用にルアーにアクションを加えても、不器用なロッドワークどおりにアクションしてくれます(笑

「それじゃあダメじゃん!」ということではありません。

どんなロッドワーク(アクション)が効くかは日によって違うので、不器用なロッドワークであっても、むしろその動きがハマることだって十分にあり得ます。

また、どんなロッドワークにも追従するということは、「ロッドをこう動かせば、ルアーがこう動く」というのが目で見て、あるいは体感的にわかりやすいので、アングラー側でアクションのトライアンドエラーを試してみるのがとてもやりやすいルアーです。

ロッドワークへのレスポンスが悪いと、どうしても

ビギナー
ロッドを少し動かしてもルアーが動かない。
じゃあ、もう少しロッドを大きく動かしてみると…
あ、今度はルアーが動きすぎた(;´・ω・)

ということが起こってしまいます。

ロッドワークへのレスポンスの良さはバルサ素材と独特のリップを持つカウントダウンシリーズならではの特徴です。

カウントダウンエリートの使い方

それでも基本はタダ巻き

カウントダウンエリートは、おそらくアクションさせ続けても十分に釣れるルアーです。

でも、やっぱり基本はタダ巻きです。

樹脂製ルアーとは一線を画するステディリトリーブでのヌルヌルした動きを利用しないのは実にもったいない。

タダ巻きこそカウントダウンエリートの基本中の基本の使い方といえます。

時には思うままに動かしてみる

タダ巻きによるヌルヌルした動きに加えて、特筆すべきカウントダウンエリートのもう一つの性能がロッドワークへのレスポンスの良さです。

通常の使用の範囲内であれば、どんなロッドワークにもだいたい反応してくれるので、ビギナーアングラーのぎこちないロッドワークからベテランアングラーの機敏なロッドワークまでまったく問題ありません。

あとは、使いながら自分で動かしやすいロッドワークを見つけたり、自分のよく行くフィールドでの反応のいいアクションを見つけられれば大きな武器になるでしょう。

カウントダウンエリートの使用上の注意点

カウントダウンエリートはオリジナルカウントダウンよりも飛距離が20%アップしたとはいえ、それでも最近の重心移動システムが搭載された樹脂製のルアーと比べると飛距離はだいぶ劣ります。

ただし、食わせの能力という点では樹脂製のルアーとは比べものにならないくらい高い性能を有しています。

そこで、カウントダウンエリートは30m以内くらいの中距離で手返しよくシーバスを探していくために使うのがおすすめです。

あるいは、キャストしてルアーが届く程度の距離にある橋脚を撃つには最適です。

カウントダウンエリートはボディ内部が中空の樹脂製のルアーと違って、少々橋脚にぶつけたぐらいでは壊れません。

また、「居着きのシーバスに口を使わせる」という点ではカウントダウンエリートのナチュラルなヌルヌル感は最高です。

大型アップデートのレジェンドルアー!

カウントダウンエリートは、漁師のために作られたオリジナルカウントダウンを、現代のおかっぱりキャスティング用に大きくアップデートしたレジェンドルアーの正統進化系ルアーです。

オリジナルカウントダウンでは届かなかった橋脚や沖の潮目でも、カウントダウンエリートでは射程範囲が大きく広がりました。

加えて、ローリングの入ったバルサ製ルアーの泳ぎによって、樹脂製ルアーでは引き出すことのできないバイトも誘発することが可能になります。

もちろん、飛距離やローリングだけがルアーの性能のすべてではありません。

オリジナルカウントダウンにはオリジナルならではのヌメヌメ感があります。

55年間世界の頂点に君臨し続けている新旧のレジェンドルアーを、使う時間帯や場所や状況によっていろいろと使い倒してみてはいかがでしょうか。

現代のルアーでは釣り切ることのできないシーバスをカウントダウンなら惹きつけることができるかもしれません。

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